有給は年37日間!のんびり過ごすフランスのバカンスの仕組み

フランス

フランスは、会社員が年間に37日間も有給休暇を取れる、バカンス大国です。

幼稚園、小学校、中学校も、2ヶ月通うと2週間のバカンスがあり、また2ヶ月通うと2週間のバカンスがある、といった感じで、夏休みはなんと丸々2ヶ月間にも及びます。

こんなにバカンス期間が長いのか、とびっくりしてしまいますよね。

では、そんな長期バカンスがたくさんのフランスで、国民はいったいどのようにバカンスを過ごすのでしょうか?

今回はフランスでのバカンスの仕組みについてご紹介します。

フランスの学校のバカンスシステムと祝祭日とは?

フランスで子育てをしてみて、1番最初にびっくりしたことは、なんと言っても頻繁に訪れる長期バカンスです。夏休みが明けて9月1日に新学年が始まるのですが、10月の20日頃には、年度最初のバカンスがやって来ます。

その後も、約2ヶ月学校へ行っては2週間のバカンスがやってくる、というサイクルを1年間繰り返すのです。

バカンスの日程は、毎年変わるのですが、前年度の終わり頃に、次年度の年間のスケジュールが国から発表されます。

  1. ハロウィンバカンス(vacances de Toussaint)・・・10月31日のハロウィンを挟んで2週間
  2. クリスマスバカンス(vacances de Noël)・・・12月25日のクリスマス前から年明けまでの2週間
  3. スキーバカンス(vacances de ski)・・・2月の前半から3月の頭のどこか2週間
  4. イースターバカンス(vacances de Pâques)・・・4月の後半から5月の頭にかけての2週間
  5. 夏休み(vacances d’été)・・・7月1週目の週末から8月いっぱいの2ヶ月間

※バカンス地への人口集中を少しでも分散しようという目的で、フランス全土をA、B、Cと3つのゾーンにわけて、スキーバカンスとイースターバカンスの始まりと終わりの時期をずらしています。

その他に、年間10日の祝日もあり、もちろん学校はお休みです。

  • 1月1日:Jour de l’an (元旦)
  • 4月の初めの月曜日:Lundi de Pâques (復活祭)
  • 5月1日:Fête du Travail (メーデー)
  • 5月8日:8 Mai 1945 (ヨーロッパ戦勝記念日)
  • 5月の木曜日:Jeudi de l’Ascension (昇天の木曜日)
  • 7月14日:Fête Nationale (フランス革命記念日)
  • 8月15日:Assomption (聖母被昇天祭)
  • 11月1日:La Toussaint (万聖節)
  • 11月11日:Armistice (第1次世界大戦休戦記念日)
  • 12月25日:Noël (クリスマス)

学校がこんなにお休みばかりで大人は困るのでは?とお思いではありませんか?

ご心配なく。

実は、大人も有給休暇が充実しているのが、ここ、フランスなのです。

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フランスの会社で取ることのできる有給の日数

フランスの会社員は、年間に37日(約5週間)の有給休暇があり、そのうち最高で24日間、連続して有給休暇を取る権利が法律によって保証されています。

24日間ということは、1ヶ月近くまとまったバカンスを取ることができる、ということになりますね。

とはいえ、大人は子供のバカンス期間、すべて子供に合わせて休みを取れるわけではありません。

基本的に、専業主婦的な感覚はあまりなく、パートタイムも含め約80%の女性が働いていて、男女共働きが多いフランスの家庭で、バカンス中に子供がずっといる、そんなシチュエーションは困りますよね。

では、長期に渡る子供達のバカンスを、フランスではどのように過ごすのが一般的なのかを見てみましょう。

フランス人のバカンスの過ごし方

家族でバカンス

バカンスの過ごし方には色々あると思いますが、お金をかけるバカンス、お金をかけないバカンス、色々な過ごし方があります。

意外と多い「おじいちゃん・おばあちゃんのおうちに預ける」

もちろん祖父母が健在なことが前提なのですが、赤ちゃんの小さな頃から、2週間のバカンスを丸々祖父母に預けることは比較的一般的です。

5歳になると、子供は飛行機に1人で乗ることができるので、遠く離れた祖父母の家に1人で行き来することも多く、お金のかからないベビーシッター的要素たっぷりな祖父母の活躍が輝きます。

祖父母の家に預けるのと同じぐらい多い過ごし方「田舎の別荘に家族で行く」

フランスでは別荘を持っている家庭は意外と多いです。

バカンスの全期間を田舎の別荘で過ごす家族もあれば、週末に有給を数日加えてゆったり長めの週末を過ごしたり、友人の別荘に招かれたり、お借りしてお邪魔したり、バカンスの一部を田舎で過ごす家族はたくさんいます。

お金を払って解決!学童保育に預ける

祖父母の家に預けることができる環境や、休みを取って家族で田舎の別荘に行ったりすることができず、もちろん両親が仕事を休めない場合もありますよね。

そんな時は、各市がオーガナイズしている学校の『Centres de loisirs』(サントル・ド・ロワジール)という、日本でいうところの学童のようなシステムがあり、事前に登録しておくと子供達を預けることができます。

各市によって、預かり時間に多少の幅はありますが、だいたい朝8時~夜18時半までの間好きな時間に子供を預けることができるのです。

各家庭の収入によって預ける際の料金が変わってくるのですが、最高でも1日10ユーロほどで預けられて格安であり、もちろん給食も付いているし、毎日のスケジュールは校外へのミニ遠足など充実していて、子供達もとても楽しむことができます。

フランスならではの「スキーバカンス」

スキー

年間に5回あるバカンスのうち3回(ハロウィン、クリスマス、イースター)は、キリスト教の祝祭日にまつわるバカンスがですが、夏休みの他に、2月に『Vacances de ski』(スキーバカンス)と呼ばれる宗教が関係ないバカンスがあります。

スキーバカンスとは、その名の通り、『スキーに行くためのバカンス』であり、もちろんスキーに行くことは義務ではありませんが、多くの子供達がスキー旅行に旅立ちます。

フランスの南にはアルプス山脈がそびえ立ち、広大な面積を持つ有名なスキー場が多数あり、フランス人にとってスキーは小さい頃から慣れ親しんだ冬のメジャーなスポーツです。

スキー場周辺に別荘を持っている人も少なくありませんが、メインはやはりパック旅行の利用でしょう。

どこのスキー場の宿も、バカンス1週目の土曜から1週間、2週目の土曜から1週間、もしくは2週間まとめて、という単位でしか取れないことがほとんどで、1週間以上の長期滞在がメジャーです。

また、宿が提携しているスキー場のリフト券や、レンタルスキーなどの必要なものがセット価格になっていることが多く、中には食事も込みの料金形態になっている宿もあります。

同時にスキースクールも充実していて、子供達を朝~夕方までスクールに預けることができ、まだスキースクールに入れない小さな子供の保育システムも充実していて、大人も自由に滑ったり、ゆっくりしたり、『大人のバカンス時間』をしっかり確保できるようになっているのが、いかにもフランスらしいのです。

大人も子供も楽しむ長期休暇「夏休み」

夏休みの海

フランスの夏休みは主に7月と8月。

街のパン屋さんも、レストランも、薬局も、7月か8月に2週間のまとまった休みを取ることは当たり前です。

パリにある有名アイスクリーム屋さんが、8月に1ヶ月間のバカンスを取って店を閉めているのを知ったときは、かき入れ時の8月に休むなんて!とビックリしましたが、フランス人のバカンスにかける思いを知るに連れ、アイスやさんが夏に休むことすら当たり前に思えてきました。

そして、こちらもビックリすることに、フランスの学校の夏休みは丸々2ヶ月ですが、学年の変わり目なので、まさかの宿題は一切なし!

習い事も、バカンスの間はお休みになるので、子供達、本当に2ヶ月間のんびりとした時間を満喫できるのです。

何もすることのない子供達には、『Colinie de vacances』という子供達だけで参加できる、国や民間団体が運営する臨海学校やボーイスカウトなどの活動があります。

1週間、2週間、もしくは丸々1ヶ月、など、期間も行き先も様々、山でのキャンプから海でのスポーツ体験まで内容も豊富です。

家庭の経済環境が悪く、バカンスに旅立てない子供達には募金まで用意されているというのですから、驚きですね。

家族で出かけるバカンス先で人気なのは、やはり南の海!

海外であっても、国内であっても、山より海が断然人気なのは、普段のフランスが太陽の少ない寒い国だからなのでしょうね。

そして、出かけた先では、なによりも「ゴロゴロする!」のがフランス人のバカンスの過ごし方。

日本人のように、3日の休暇で観光を……。なんていう過ごし方はフランス人にとってはバカンスではないのです。いかに、何もせずに、ゴロゴロして過ごすか、これがフランス人のバカンスの最大の楽しみなのです。

まとめ

いかがでしたか?

日本でなかなか取りにくいバカンスが、市民の権利として当たり前に認められている国フランス。

子供達はバカンスばかりでお勉強足りてるの?とお思いでしょうが、幼稚園の時から毎日帰りは16時半、1日の勉強時間は小さい頃からとても長いので、きっとバランスは取れているのでしょう。

夏のバカンスが終わった瞬間に、翌年の夏のバカンスの予約をする!それぐらい、バカンスを楽しみに1年を頑張れる国民性のフランス人、日本とはまるで違うバカンス大国フランスのバカンスの過ごし方も面白いですね!

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