アメリカ生活で失敗しないための4つ心得

多様性 アメリカ生活・移住

アメリカに住み始めて早十数年。未だ習慣や考え方の違いで驚かされることが多々あります。

最初は些細な生活習慣、例えば土足で遠慮なく家に上がってくるなどでした。しかし考えてみれば、脱ぐ習慣のない人は逆に「なぜ脱がなきゃいけないの?」と内心イラっと感じているのかもしれませんね。

多民族国家のアメリカでは、いろんな習慣や考え方があって当然で、お互い寛容にならざるを得ません。いや、そうしないとやっていけません。

アメリカ生活では、この多様性という事を押さえておかないと、思わぬ失敗をしてしまいます。私自身も、知らないでいて何度か子供達から指摘されたことがあります。

そんな自分自身への教訓も含めて、ここでは、アメリカ生活で気を付けたい言葉や行動についてご紹介していきます。

Diversity (=多様性)の許容について

多様性

近頃、よく耳にするDiversity(=多様性)という言葉。

アメリカにはいろんな人がいます。人種、民族、宗教、そしてどこの国でも同じですが、性別、年齢、身体の特徴……など。

これらの多様な個性をもった人達を画一化せずに、各人が能力を発揮できるような組織を目指して、多様性の許容をしていこうという考え方です。

この動きは、アメリカの企業の中ではもちろんのこと、教育現場でも広がっており、若い世代にはかなり浸透しています。

つまるところ、このDiversity(多様性)の許容と人権問題は深く関連しています。人権問題にとても敏感なアメリカらしい言葉だと言えるでしょう。

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人種、民族、宗教などを表す用語

そんなアメリカ社会で、まず気を付けたいのが人種差別的な用語です。肌の色に関する用語は基本中の基本ですね。

その他、人種に対するNGワードの例を挙げますと、日本人の蔑称ジャップ、インディアン(=〇Native American)、ニガー又はニグロ(=〇African American)、ジュー(=〇Jewish People)などが有名です。

また、中国人やアジア人に対するチンク、アメリカ人(特に北東部に住む白人)に対するヤンキーなどもあります。

日本人の蔑称として知られるJAP(ジャップ)ですが、この語は日系アメリカ人排斥運動や戦時中のプロパガンダなどに使われたことで差別用語とされています。

ですが、アメリカ以外の国では、略称としてJapを使うことが多くみられます。これは、昨今のテキストメッセージでの単語を簡略化する傾向が影響しているのかもしれません。

差別的な用語は、使う人・聞く人の意識の問題だと思いますが、ただ、相手の気分を害する危険性のある言葉は、やはり避けた方が無難と言えるでしょう。

ステレオタイプな決めつけ発言にも注意が必要

ステレオタイプ

例えばこんなものも、差別的と思われる危険性があるようです。

アフリカンアメリカンに対して⇒「フライドチキンとスイカを買ってこようか?」「さすがダンスが上手だね」

なぜいけないのでしょう?

前者のフライドチキンとスイカは、奴隷時代を代表するソウルフードで、奴隷時代を連想させるのでNGなんだそうです。

また、「○○人だから、○○であるはずだ」的な発言にも気を付けなければいけません。

以下に例をあげてみます。

ヒスパニック系の人に対して⇒「庭仕事を手伝ってくれないか」

これは、中南米からの移民に庭仕事に従事する人が多いという理由でNG。

アジア系に対して⇒「うちの息子に数学を教えてくれないか?」

アジア系は数学に強いと画一的な決めつけをしているのでNG。

別に蔑んで言ってるわけではないのに、なんだか面倒ですね。過剰反応し過ぎで、かえって裏に隠れる意味を助長しているような気がしてくるのは、私だけでしょうか?

性別や性的マイノリティー差別など

マイノリティ

性の多様性を表現する用語として生まれたLGBT。

L=Lesbian:女性同性愛者、G=Gay:男性同性愛者、B=Bisexual:両性愛者、T=Transgender:性同一性障害を含む性別越境者、の頭文字を取った言葉ですが、これらの人達に対する差別的な呼び方にも注意が必要です。

Faggot、Homo、Queer、Dyke、Lesbo。これらの呼び方は蔑称とされていますが、また一方では、これらの言葉を当事者達があえて使い、プライドを取り戻そうという動きもあります。

この他、男女のステレオタイプ的な発言もタブーです。

「女のくせに」「男のくせに」はもちろんのこと、「女ながら」というポジティブな使い方でも、聞く人によっては、突っ込まれることがありますので注意が必要です。

例えば古いジョークにこんなのがあります。

「女性はどんな腕時計をしているの?」

「女性は腕時計なんて必要ないよ。だってクッキングストーブに時計が付いているじゃないか」

女性は家で家事だけをしていればいいと、昔の女性を型にはめたジョークです。昔はそれで笑いを取れたのかもしれませんが、今、男性がそんな事を言ったら、女性から総スカンをうけるばかりでなく教養さえ疑われるでしょう。

最後にもうひとつ。外見的なこともタブーです。

こんな例があります。

あるファストフード店での3Xサイズの常連客と従業員との会話。

「今日はこれだけでいいの?」「ダイエットしているの?」

後に、この従業員はこの常連客からのクレームを受ける羽目になりました。

このように、太っている、痩せている、背が高い、低いなど、そのことを暗に連想させるような発言にも気をつけましょう。

まとめ

いかがでしたか?

以上、アメリカのセンシティブな多様性について紹介してきました。なかなか面倒ですよね。

でも、過度に神経質になる必要はないと思います。最低限の差別用語を知って、ここアメリカにはいろんな人がいて、その個性を尊重する人達であることを頭の片隅に置いておけば大丈夫です。

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