仕事に対する考え方が全然違う!ローカル中国人の性格からわかる仕事ぶり

中国人が仕事をしている写真 中国での働き方

日本のサービスが世界的に高く評価されている一方、外国では必ずしもお客さんに愛想よく丁寧なサービスをしてくれるわけではないというのはよく聞く話だと思います。では、ローカル中国人の仕事ぶりはどうなのでしょうか。

中国は広くて人も多いのでいろんなタイプの人がいますが、ここでは私が中国のローカル社会で生活する中で見てきた平均的中国人の性格が映し出す、働きぶりについてご紹介します。

残業なんて論外!求められること以上の仕事はしない

仕事

中国人の考え方はとても合理的なので、決まった仕事内容を決まった時間のみでやるのが一般的です。

時間外まで仕事をしたり、決められたこと以上に気を回して仕事をしたりするのは損だとでも思っているような印象です。

自分の目の前にゴミが落ちていても、自分では拾わず、掃除担当の従業員が来るまでそのままにしている場面もよく見かけます。自分の仕事ではないからしない、というスタンスなのです。

多くの中国人にとって、働くことの意味はまさしく「お金を稼ぐこと」です。

そのため、売り上げにつながらない努力は意味がないと考えるのか、サービス業(飲食店など)ではお客さんが少なくなると営業時間内でも早めに閉店してしまう光景をよく見かけます。

開店時間=出勤時間

時計店の店員

例えば朝9時開店のお店に勤めているとしたら、あなたは何時に出勤しますか?日本であれば、30分程度前に出勤して、開店までに掃除や業務連絡を終わらせておくのが普通ですよね。

しかし中国では、開店時間=出勤時間

開店時間にお店に到着し、鍵を開け、お客さんが商品を見ている横で掃除を始める、というのが一般的なんです。

これも、求められる以上のことはしないというスタンスの表れなのかもしれません。

「お客さんは神様」ではない

中国人と日本人とでは仕事における価値観が大きく異なります。日本ではお客さんを大事にし、丁寧に「おもてなし」をするのは基本中の基本ですが、中国では必ずしもそうではありません。

接客業でも仏頂面をしたまま対応したり、スマホで動画をみながら対応したり、というのは日常茶飯事ですし、聞いたことに対して丁寧に答えてくれるかどうかも人それぞれです。

何でも率直に答えるのが中国流

日本なら丁寧に答えるべきシチュエーションでも、中国では平気で「わからない」とか「取り扱っていない」とか「できない」と開き直ったように返されることも多いです。

しかしこれはその人が特別不真面目なわけではなく、中国ではよくある光景で、その人は率直に「無理なものは無理」と言っただけだったりします。

以前、友人と2人で入った小さなレストランで、それぞれ違う麺料理を2つ注文したことがありました。その時、オーダーをとってくれた店員の一言が衝撃的でした……。

「それ、名前は違うけれど、2つとも同じものだよ」。

日本であれば、似ている料理であっても、小さな違いを丁寧に説明するものですよね。中国では正直に「同じだ!」と言ってしまう、気持ちのいいくらいの率直さ。

はじめはびっくりしましたが、今ではそのストレートな返答が心地よかったりします。

店員が売り物の服を着ている?

服

日本であれば、店員さんは売り物を汚したり壊したりしないよう、細心の注意を払っていますよね。もしお客さんが選んだ商品に汚れが付いていたら、違う商品と交換してくれるものです。

でも、中国では違います。

地元の友人が洋服屋で働きだしたときです。開店直後にフラッと訪ねてみると、彼女はなぜか試着室の中。

しかも、あーでもないこーでもないと言いながら、売り物の洋服をとっかえひっかえ着替えているのです。びっくりして何をしているか尋ねると、「今日の制服を選んでいる」とのこと。

なんと、売り物の洋服を制服として使用し、店員さんが着用しているんだそう!しかも1日着た洋服を、そのまま棚に戻してしまうんだとか。多少汚れがついてしまっても、「ちょっとなら大丈夫!」なんだそう。

最近では大きなデパートが増え、外資系のブランドが入ってきたことに伴い、厳しいトレーニングを受けてから店頭に立つ販売員が増えています。

しかし、昔ながらの小さなお店では、今でもそのような光景が毎日見られるんですよ。これも、お客さんをどう見ているか、国民性の違いが表れていますよね。

主観でガンガン攻めてくる

中国人は主観がとても強いです。自分の意見を表に出していく性格の方が多く、相手がどう思おうが、「私はこう思う!」「私はこれがいいと思う!」と自分のセンスや都合でガンガン攻めてきます

お客さんが「私はこれが嫌いだ!」と言っても、「でも似合ってるんだ!買うべきだ!」と押しが強いのです。(お客さんも、「嫌い」「センスが悪い」「買いたくない」などと、負けじとはっきり答えていますが)

仕事熱心な姿も結局は自分の「売り上げ」目標達成のためだったりします。そのため、日本人からすると「しつこい・一方的・圧迫感がある」という印象になることも多い気がします。

「相手の立場に立ったサービス」というものは基本的に存在しないと考えて問題ないでしょう。

使えるものは何でも使う

中国で働く上でコネの力が強く作用するのは有名な話ですよね。会社に就職するときに何かしらのコネを使って入社するということは日常的に行われています。

例えば、大学時代に遊びほうけてさんざんな成績だった人が、マージャン仲間のおじさんに気に入られ、超一流企業に入社したなんてこともあり得るのです。

特に、公務員や国営企業に就職するにはコネが欠かせません。どんなに成績が良く優秀な人であっても、コネがなければ就職や昇進が難しい現状があります。

長いものには巻かれる

また、評価の上でもそれは同様です。物事の良し悪しは善悪・正しいか否かより、権力ある者が良しとするかどうかが一番重要になってきます。

極端な話、少しぐらいおかしなことをしていても責任者が許可を出せば許されてしまうという側面があります。「長いものには巻かれろ」という考え方が基本なのかもしれません。

何をやっていても仕事になる

中国では多くのところでスタッフが余っているような場面をよく見かけます。

例えば、小さなショップで必要以上に待機している販売スタッフ(たいてい暇そうにおしゃべりしている)、大型ショッピングモールのエスカレーター付近でカートを押すサポートをするためだけに配置されたスタッフ、団地のエレベーター内に日中常駐しているパートのスタッフ(ボタンを押すのみの仕事)などです。

お客さんが来たときにそれなりに対応すれば、あとの時間は何をやっていてもOK。レジで大音量でテレビをかけながらお昼を食べていたり、携帯で遊んでいたりしても何も言われません。

正直いてもいなくても変わらないようなポジションで、気だるそうに仕事をしている姿を見かける度に、もっと他にやるべき仕事・ポジションがあるのではと思わずにはいられません。

昼間のコンビニでレジ周りにスタッフが10人いてお客さんが私だけという場面に出くわしたこともあります。中国人の間では、最も安いものは「人材」と皮肉を言っていることもあるのです。

まとめ

中国人の性格や仕事に対する考え方が日本人とは根本的に異なります。一概に比べることは難しいですが、日本人が神経質すぎるのか、中国人が自由すぎるのか、性格が反映する仕事の「やり方・考え方・行動」は驚くほど違いがあります。

大切なのは、日本のサービスを当然のこととして中国人の働きぶりを批判することではなく、中国の文化は中国の文化として受け入れることでしょう。

特に、仕事上で中国のローカルスタッフを管理する立場になるときには、日本での前提を取っ払い、中国人の性格や労働に対する考えを見極める必要がありますね。

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