海外就職をする前にチェックすべき「福利厚生」の3つの条件

海外就職時の福利厚生

就職や転職で、福利厚生の条件に注目しない人はいないでしょう。

職務の内容や報酬と並び、重要なポイントである福利厚生とは、従業員が企業から給料以外に受け取れるもの(利益や権利)です。

通常の日本の企業での福利厚生は、通勤に関わる交通費や、住宅補助、社会保険、家族手当などから、いろいろな施設の割引利用などの権利まで種類が多く、各企業の福利厚生の充実度も実にさまざまです。

それでは、海外で働く場合には、その福利厚生はどのようになっているのでしょうか?ここでは、必ずチェックすべき福利厚生の3つの条件を考えてみましょう。

収入の条件や労働契約事項のチェックと同時に、重要項目として再確認していただければと思います。

前提としてー海外で働く際に得られる福利厚生

福利厚生について考える際に、まず始めに注意しなければならないことは、海外の企業に日本の常識を当てはめてはいけない、ということです。

国が違えば、言葉や食べ物、生活習慣だけでなく、ビジネス習慣、法律、すべてにおいて「文化」が違うわけですし、場合によってはひとことで文化の違いと片付けることもできないほどの大きな、そして複雑なギャップがあるものです。

日本の常識は、日本人が「常識」と思っているだけで、外国人からみたら「ここがヘンだよ!日本人」というテレビ番組が作れるようなことと同様です。

ですから、日本の常識を忘れて、福利厚生は海外の実情に合ったレベルで充実していればよいのだという考え方でとらえましょう。

それでは、海外で働く場合に注目しなければいけない項目を3つ、ご説明していきます。

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就労ビザに関してどの程度の援助をしてくれるか

就労ビザ

ここでいう「ビザに関する援助」というのは、就労ビザの取得に関わる費用の補助や、ビザ取得のために企業側がどの程度動いてくれるのか、ということです。

海外で働くには、就労ビザは必須ですから、誰もが避けては通れない最重要なチェック項目であるといえます。

国によって異なるビザ制度ですから、取得にかかる費用や時間、取得の手順など、国の数だけパターンがあるといっても過言ではありません。

ですから、自分が働きたいと思っている国があれば、まずはその国の就労ビザに関する情報を調べるべきです。

そして、就職活動の際には、人事担当者に就労ビザ関連事項の確認をすることは必須です。

取得にかかる費用はどちらが負うのか、ということから、ビザ取得までの流れの細かい部分まで、しっかり把握することが重要です。

 

ビザ取得費用の負担はどのようになっているのか

ビザ取得費用については、誰が負担するかというポイントから3つに分けられます。

はじめに、全額を自己負担の場合、次に、全額を企業側が負担する場合、三番目は一部を企業側から補助される場合です。

全額自己負担の場合は、取得時に企業側が一旦支払い、勤務開始後に本人の給料から天引きする方法もあります。

三番目の、「一部の補助あり」で気を付けなければならないのは、一部の補助とはどのくらいなのか、結局自己負担はどのくらいなのか、ということです。

補助として受け取れる金額には上限がある場合も多く、その場合は、取得費用全額のうちの何パーセント分に当たるのか、金額をよく調べて試算してみましょう。

働く側としては、全額自己負担だけは避けたいものです。

 

就労ビザ取得の全額補助(一部補助)が受けられる場合は?

それでは、どんな会社なら全額または一部補助を受けられるのでしょうか。

比較的わかりやすいのは、現地で外国人を相手にする業種、クライアントの担当者が外国人であることが多い業種です。

クライアントの担当者と意思疎通がスムーズだと、当然ビジネスもうまくいきます。そのためには、企業はクライアントにうまく対応できるスタッフを揃えます。

おのずと外国人スタッフの採用実績が多くなり、就労ビザの取得に関する手続きもスムーズになっているのであろうと考えることができます。

特に、私たち日本人の就労ビザ取得に対し手厚いサポートを期待できるとすれば、日本との関わりが深い業種、日本語が堪能であることが必須、他のどこの国の人でもなく日本人を求めている企業であることがいえます。

 

就労ビザ取得の流れを把握すること

就労ビザ取得の流れに関しては、大きく2つの場合に分かれます。

人事担当者が就労ビザの取得に関してしっかり管理してくれる企業、逆にすべて自分で済ませてほしいという企業とがあるということです。

国によっては、就労ビザが比較的取りやすい場合もあり、自分で済ませることが非常に難しいとも限らないことから、自分で済ませるというパターンがあるのだと思います。

就労ビザの手続きは、滞在したい国の入国管理局(イミグレーション)が管轄しています。

ビザには国ごとにさまざまな種類分けがあり、就労ビザは、当事者とそれを迎える企業との契約に基づき準備された書類に基づき発行されます。

書類には定められた枚数、サイズの証明写真が必要で、背景の色の指定があるなど、非常に細かい決まり事があることが多いです。

 

就労ビザ取得の実際の経験談

筆者の経験談をご紹介しますと、筆者のビザ申請当時インドネシアで証明写真の背景の色は「赤」と決められていました。

しかし、日本国内の写真館でそれをお願いすると、通常、背景を赤にすることはないのでできないとのことで、かろうじてピンク色の背景の証明写真ができあがり、それを提出して受理された記憶があります(最新の情報は、随時確認が必要です)。

この例はごく一部であり、本当に国ごとに書類に対する条件がさまざまだと思いますので、丁寧にみていかなければならないところです。

 

ビザの申請時にチェックされること

他に、本人に犯罪歴などないか、今後もそのおそれはないか、雇用契約はすべて事実であるか、その企業の業態は書類上の記述どおりであるか、など多くの細かい項目が確認されます。

そして、ビザ発行が承認されるまでに、時には数ヶ月という長い時間がかけられることもあるのです。

また、一度発行されても、有効期限が短かければ、そのたびに更新手続きも必要となってきますので、企業側がビザの手続き関係をすべて管理してくれたり、一部でもサポートしてくれるかということは、若い世代の海外就職では特に重要となってきます。

また、ビザ取得手続きは、企業側の人事担当者の腕しだいでスムーズにも、煩雑にもなり得ます。

通常、どの企業でも外国人の雇用手続きに慣れたベテランの担当者が、サポートしてくれることがほとんどです。

就職が内定し、勤務開始前までに一番お世話になる人ですので、謙虚な気持ちと感謝を忘れずに接することを常に心にとめておきたいところです。

海外勤務に限らず、新しいフィールドにうまくなじんでいけるかどうかは、自分の心持ちしだいですので、面倒がらずに丁寧に対応していきましょう。

関連:どんな人が海外での暮らしを楽しむことができる?海外に適した人の6つの特徴

日本への一時帰国に関するサポートはあるか

一時帰国

海外旅行のような短期の滞在ではわからないかもしれませんが、長く国外に出ていると、やはり日本の良さを改めて思い出し、次の一時帰国の機会が待ち遠しくなることもよくあることです。

家族帯同であれば寂しさも半減するかもしれませんが、この記事の読者の多くは独身であると想定して、お話を進めます。

自分のキャリアのために挑んだ海外就職とはいえ、家族、友人、恋人のような大切な人々と長期間離れて頑張らなければならないのですから、自分へのごほうびとしてたまには日本への一時帰国をしたいものです。

そして、企業側が、その一時帰国に必要な休暇だけでなく、金銭面でも補助してくれるのかどうかは、事前にチェックしておきたい項目です。

海外で働くことで、日本に残している家族に不測の事態が起きたときの対処が難しいことや、友人や知人と疎遠になってしまうことはデメリットかもしれません。

ただ、海外で働くことで、今までよりもさらに広い友人関係が築けたり、さまざまな局面でお世話になる人が増えることも事実ですので、社会での人間関係については逆に充実する一面もあるともいえます。

 

急な日本への帰国サポート

そこで問題となるのは、日本に残している家族のことです。

急な帰国を要する事態が起きたときに一時帰国が可能であるのか、企業側がその費用の全額または一部の補助をしてくれるのか、というような部分は非常に重要になってきます。

しかしながら、いつでも、何度でも、必要に応じ一時帰国が可能などということはありません。それを期待する時点で、海外就職には向いていないかもしれません。

なぜならば、海外で働くということは、そのようなデメリットと思われる状態をも受け入れたうえで、日本国内で働くことよりさまざまな苦労の多いことを選び、自分のキャリアにしていくということだからです。

事前にその点をしっかり理解しておくことこそが、一番大切です。

福利厚生としての一時帰国に関する補助は、それに見合った仕事をした者こそが受けられる特典として認識すべきことともいえます。

帰国費用という大きな負担については、企業と働く側とのお互いの最大の歩み寄りとして福利厚生に掲げられている項目であると考えます。

現地での日常生活に関わるサポートは充実しているか

日常生活のサポート

新しい生活、ことさら海外での新生活を立ち上げるためには、非常にコストがかかります。

初期費用を十分にまかなえる額の自己資金を渡航前に準備したうえで現地に向かわなければ、慣れない仕事に追われる立ち上げの数ヶ月間、基本的な生活を送ることにも節約などの苦労を強いられることになってしまいます。

ですから、海外で働くという選択肢を選ぶ時点で、渡航後の新生活を十分に支えうる貯蓄が不可欠となります。

それでは、現地での生活にはどのようなコストが発生するのか、6種類の経費について具体的にご説明していきます。

 

マンションの家賃などの住居費

1つめは、住居費となります。

ほとんどの場合、初めに生活の拠点となる住まいに関しては、自分ひとりで探す必要はないでしょう。

企業側で社宅扱いの住居を紹介してくれたり、現地スタッフが不動産賃貸契約を手伝ってくれたりすることが多いはずです。

そんな中でかかってくる初期費用、その後続いていく月々の家賃等、どの程度サポートされるのかを確認しておきたいものです。

 

通勤などに関する交通費

2つめは、交通費です。

毎日の通勤や、プライベートの移動などに関わる交通機関の利用にかかる費用となります。

国や地域によってどのような交通機関を利用するかは異なりますが、公共交通機関である電車、バス、タクシーの他、ローカルな乗り物などの利用の場合もあれば、車を自分で運転する場合や運転手を雇わなければいけない場合などさまざまです。

それに関わる費用について、企業側がどのように負担してくれるのかは必ずチェックしなければなりません。

 

万が一のための海外旅行保険や現地保険の保険料

3つめは、保険料です。

人や物に対して補償する損害保険と、自分が病院にかかったときのための医療保険です。

日本のような社会保険制度は海外ではありませんが、企業では団体で医療保険に加入していることが多いので、それに従い保険契約することとなるでしょう。

海外の生活で、体調を崩したりけがをしたりしたときにかかる医療費は、実費請求されると高額であることに驚くことが多いので、医療保険の契約は必須であり、手厚い補償を求めるほど保険料も高くなってしまうことは避けられません。

 

生活に必ず関わってくる光熱費

4つめは、光熱費です。

生活するのに電気、ガス、水道の料金がかかってくることは、どこの国でも同じです。

ただ、現地の気候によるエアコン消費やキッチンの電化で電気料金がかさんだり、国によっては衛生的な生活用水が十分に供給されないエリアもあったりすることから水道料金もさまざまであったり、ガスも、都市ガス、プロパンなどと、光熱費の中身は現地の事情により大きく異なります。

通常はそれらの費用は自己負担であることが多いと思いますが、水道代が家賃に含まれている賃貸アパートというのもあったり、住む場所によって大きく変わってくる部分です。

 

毎日の食費

5つめに、食費があります。

現地で何を食べて生活するかによって、食費はだいぶ違います。

外食するにしても、どこでどんなものを食べるのか、自炊するにしても、食材をどのようなお店で調達するのか、など食費のコントロールは一番自己管理できるところかもしれません。

食費に対する企業側の補助というのはあまりメジャーではないかもしれませんが、飲食店やホテルなどの仕事に就くならば、まかないもあるかもしれませんし、学校関係だと、学生用のカフェテリアの利用などができることもあるでしょう。

ご自身の働く職場環境によって変わってくることの多い項目です。

 

インターネットや携帯代

6つめは、通信費です。

通信費といえば電話代のことだったのはもう昔の話で、昨今はインターネットの方が主流ですのでネット環境に関わる費用が主となり、それに加えて電話代があるという感じです。

Wi-Fiの利用にかかる料金など、現地のプロバイダーとの契約にかかる料金は国や都市によって異なりますが、プライベートに関わる通信費は通常自己負担ですので、現地の相場をよく確認しておきたいところです。

海外では、安くてもスピードが遅かったり、頻繁に切れたりすることなど日常茶飯事ですので、よく気を付けて選びたいものです。

以上の6種類の経費が、現地の生活にかかってくる主なもの、かつ、企業の福利厚生によるサポートの対象となり得る項目となります。

もちろん企業によって、また、現地の一般的な生活事情によって大きく異なります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は海外で働く前にチェックしたい福利厚生についてご紹介しました。

現地での相場、同じ都市の他の業種の企業などの福利厚生も参考にしながら、自分が就職を希望する企業の福利厚生の条件をよくチェックして、満足な海外就職ができるよう見極めていきたいものですね!

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