漢方も自前で作る!食べ物には抜かりのない香港人
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「医食同源」という考え方は日本にもありますが、香港ではもっとそれが生活に根付いています。体の調子がちょっと悪いときなど、医者に行く前にまず食べ物で改善しようとするのです。
例えば、○○は体を冷やす、温める、咳のときは○○、鼻づまりには○○、揚げ物を食べたあとは○○を飲む、目がかすむときは○○などなど。実にたくさんの食べ物を用途に応じて使い分け(食べ分け)ています。
このときの食材は、ただの野菜のときもありますし、漢方食材のときもあります。今回はそんな食に抜かりのない香港人の食についてご紹介します。
漢方薬も自分で煎じます
香港人の家庭には、漢方を煎じる特別な鍋が常備されています。体調が悪いときやちょっとしたニキビができた時など漢方屋さんで薬草を買ってきては自分で煎じて飲みます。
日本で販売されている漢方のように、粉薬や錠剤になっているものもありますが、香港人は自分で煎じて飲むのが一番効くと思っています。
日本では煎じる機会はないと思いますが、「煎じる」というのは、簡単にいえば、ぐつぐつ煮るというイメージです。
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家で煎じなくても外でも気軽に飲めます
家で漢方を煎じるためには、だいたい30分~1時間かかります。香港には忙しい香港人のために「涼茶屋さん」というお茶屋さんがあります。
そこではあらかじめ症状別に煎じたお茶が店頭にお椀に入って置かれていて、それをその場で飲むことができます。「涼茶」というのは、体にたまった悪い熱を追い出す、毒素を出すために飲むお茶のことです。
それ以外にも風邪の初期症状に効くお茶や、目のかすみに効くお茶など、婦人科系に効くお茶など、いろいろなものがそろっています。このように香港では漢方が日常生活に溶け込んでいます。
日本でも、夏は体を冷ますためにスイカやきゅうりを食べたり、冬は体を温めるから根菜を食べたらいい、などと言われますが、香港ではこういうウンチクがめちゃめちゃたくさんあります。
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異様に多い食べ物のウンチク
例えば、顔に吹き出物を作って出勤すると、「昨日てんぷら食べたんでしょ」「チョコレート食べたらだめよ」「涼茶を飲め」などと一斉に香港人スタッフから指示が飛んできます。あれを食べろ、これはだめだ、と本当にうるさく言われることになると思います。
一緒にランチに行こうものなら「今日は吹き出物できてるから、あなたはこれを食べなさい」とメニューをどれにするかまで、勝手に選ばれてしまいます。
最初は、親切なんだなぁ、心配してくれてるんだなぁ、と思いますが、慣れてくると、だんだんこれが、、、うっとおしく感じるぐらいのレベルです。
よくある話なのですが、あれはだめだ、これはだめだ、というわりには本人はコーラを飲みながら、出前一丁なんかを食べてることもあります。体にいいものを本当のところわかってるのか、わかってないのか、かなり疑問でもあります。
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香港のおふくろのスープ「老火湯」
漢方薬を煎じて飲むこと以外にも、いろんな食材を組み合わせて 3時間以上煮込んで作る「老火湯(ロウ・フォー・トン)」と呼ばれるスープがあります。
これは香港人の「おふくろの味」ともいうべきもので、おいしいスープを作ることのできる女性が、よいお嫁さんだと言われているぐらい、スープは香港人にとって欠かせないものです。
付き合い始めたばかりの若い女性は、彼氏のためにスープを作って会社へ届けポイントアップを狙ったりします。香港人の彼氏を狙うならスープを作れるようになるといいでしょう。
そんなスープはいろんなシーンで登場します。ちょっと病気でもしようものなら、「あなたは日本人でスープを飲まないからだめなのよ」と言われます。
日本のみそ汁は、香港人に言わせるとあれはスープではないそうです。香港人にとってのスープというのは、しっかりと3時間以上煮込んだものなのです。
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まとめ
いかがでしたか。
日本よりも食にこだわっている香港人。昔からの考え方に根付いているんですね。食べ物のうんちくは正しいか間違っているのかはさておき、とにかく食にうるさい香港人です。
もし香港で体調が悪くなったら、まずは香港人に質問してみるといいかもしれませんね。