カナダ生活で経験したカルチャーショック!世界は多様性で成り立っている
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「お客様は神様だ」。日本で生まれ育った私たちには、この精神が根づいていますよね。
「お待たせしてはいけない」「不快にさせてはいけない」「できる最大限のことをしなくてはいけない」「ご要望に沿えない場合はまずお詫びしなければならない」……。
お客様に対する本当に素晴らしく美しいこの日本の精神は、どうやら海外ではまったく通用しないようです。今日は私がカナダでそのことを痛感した、ある出来事を紹介したいと思います。
記事の目次
カナダでは店員がオーダーをきちんと確認しない
電気屋さんで写真の現像をお願いしたときのことです。 誕生日を迎える友人に、写真をたくさん使ったメッセージカードを作成するためでした。
アルバイトの出勤前に現像された写真を取りに行き、「はい、これがあなたの写真よ」と封筒を渡されました。急いでいたことと、よもや中身が違うことなどあるまいと思い込んでいたことから、中を確認せず会計をしてアルバイト先へ向かいました。
ふと気になり、バスの中で写真を出してみると……。誰かが趣味で撮ったであろう大木の写真ばかりが何枚も出てきたのです。すべての写真を出してみるも、肝心の私の依頼した写真は1枚も入っていません。間違えて渡されたんだとやっと気が付きました。
確かに、会計時に確認しなかった私も悪かったのです。しかし、ここは日本ではないのだ……。オーダー通りなのか、必ず確認しなければならないことを学びました。
カナダではクレーム対応ものんびり
出勤時間が迫る中、翌日の友人の誕生日に間に合わせるため意を決してバスを途中下車、電気屋さんへ急ぎ引き返しました。
汗をかきながらやっとの思いで戻り、「あの、これ私の写真ではないのですが!」 と店員さんに問い詰めると「あら?そうなの?ちょっと待ってね」。 あせっている私とは対照的にのんびりと写真を受け取り、3人ほどのスタッフで確認し始めたのです。
日本であれば、これは大変!と張り詰めた雰囲気になりそうな場面です。しかし、ここではこれが自然な対応なのだとまた学ぶことになりました。
カナダでは間違いがあっても「Sorry」を言わない
「なんでもいいから早くしてくれ」と思うこと10分、1人の店員さんが現れ、「あなたの写真はもうないみたいだから、今からもう一度現像するわね」と笑顔で言われました。
それはつまり、私の写真を誰かに渡してしまっているということでしょうか? 大木を撮影した人も、別の人の写真を渡されてさぞ驚いていることでしょう。
私がその対応に呆然としている間、誰からも「Sorry」という言葉はありませんでした。その後さらに待つこと10分。「はい、出来たわよ」と、写真の束をポンと渡されました。
その時、「あぁ、ここにはお客様は神様という精神はないのだ」と静かに悟りました。
カナダではバスが遅れるのは当たり前
その後、急いでアルバイト先へ向かうためにバスを待つも、5分経っても10分経っても来ません。そうです、ここカナダのバスに「時間通り」を期待してはいけません。
先進国といえども、時間通りにバスが来るのは日本以外ではありえないのです。
出発時刻に乗り込んだにも関わらず、運転手がエンジンをかけたのは予定時刻から5分も経ってからだったということもあります。彼らにとっては5分前後など取るに足らない時間なのです。
日本のように「3分ほど遅れたことをお詫び致します」なんていうアナウンスはカナダで聞くことはできません。
カナダの人の憎めない笑顔で丸くおさまる
写真の取り違えにバスの遅延……。イライラマックス!なはずです。しかし、彼らのくったくない笑顔には不意を突かれ、思わずこちらまで笑顔に。イライラでかたくなになっていたものが溶けていくようです。
店員さんや運転手さんはフレンドリーで、仕事中であってもお客さんに気軽に声をかけたり笑い合ったりしています。地元のお客さんもそれが当たり前なので、皆楽しそうに会話をしています。
そのため、例えばスーパーのレジがまったく進まないということはよくあります。だからといってクレームになることはめずらしいのです。カナダにはお客と店員の間に上下関係はなく、対等なのでしょうね。
まとめ~カナダには日本とは違った良さがある
日本の接客、サービス、時間の感覚に慣れている私たちには、海外では驚くことがたくさんあります。しかし、カナダではストレスを抱えるような働き方はしないせいか、店員さんや運転手さんの笑顔はとても印象的でした。
相手の気持ちを重んじる日本のサービスと、素直でフレンドリーなカナダのサービス。 どちらにも素敵な面があります。世界は多様な文化や慣習で成り立っているのだということをカナダ生活で学ぶことができました。
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