ベトナムで仕事をするならチェックするべき10の項目
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ベトナムで働きたいと思っていても、どんな条件でもいいというわけではないですよね。
日本に比べれば物価が安いとはいえ、少しでも出費を抑えて生活するためにも、サポート体制の充実している会社を選ぶことが重要です。
ここでは、私のベトナム(ホーチミン)駐在の実体験を踏まえ、事前にこれだけはチェックしておきたいという10個のポイントをご紹介します。現地採用ならもちろん、駐在員として赴任する場合にも役立つはずですよ。
※1USドル=約129円、1ベトナムドン=約0.0047円
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ベトナムでの給与
チェック項目1. 毎月の給料額
額面か、手取りか
ベトナムで働く上で一番気になるのがお給料だと思います。
日本では支給総額表示が一般的ですが、海外では手取り額表示のケースもあります。これは、それぞれの国で税金や社会保障の仕組みが複雑なので、給料体系が不明確になるのを避けるためです。
給料額を提示されたら、総額と手取り額どちらなのか必ず確認してください。後者であれば問題ないですが、前者なら「思っていたより手取りが少ない!」となる場合があります。
支給は円?ドル?ベトナムドン?
給料支給通貨の確認も必要です。
私はアメリカドル(USD)支給になっています。銀行でUSDからベトナムドン(VND)にその日のレートで両替し、その月に必要な分だけ引き出しています。
ドンの価値が低いため、また日本へ帰ったときに円に戻しやすいように、ドルで貯金をしています。
チェック項目2. ボーナス
ベトナムには旧正月明けの2月もしくは3月に、2カ月分の給料を従業員へ支払う慣習があります。これを「13カ月目の給料」と呼んでいます。
それとは別に、日系企業なら日本のボーナスが支払われることもあるでしょう。日本では夏冬の2回が一般的ですが、ベトナムでは13カ月目の給料がある関係で1回の会社もあります。
賞与については、給料と並んで会社を選ぶ際に重要なポイントとなるので、しっかりと確認しておきましょう。
ベトナムでの福利厚生
チェック項目3. 交通費
2019年1月現在、私の駐在するホーチミン市内を走る公共交通機関はバス・タクシー・バイクタクシーの3種類です。
会社によっては通勤に送迎が付くこともあるようですが、そうでない場合は自力で勤務先に向かうことになります。交通費を負担してくれる会社もありますが、支給がなければ給料から捻出しなければなりません。
通勤時間帯は道が混み合うため、ベトナムでは小回りの利くバイクタクシーが人気です。2キロほどの道のりで約10,000ドン(約47円)です。
1回分は安いのですが、毎日往復となるとそれなりの出費となるので、交通費の有無と住宅の場所は注意したいポイントの1つです。
チェック項目4. 家賃補助
ホーチミンは思っているほど安くない
東南アジアと聞くと、日本より安くて豪華な住宅に住めるイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、急成長中のホーチミンの場合、そのイメージを大きく覆す家賃相場となっています。
日本人が住めるような設備などが整った住宅であれば、スタジオ・タイプの部屋で月600USドル(約66,000円)くらいが最低ラインとなります。ファミリーで住むような2LDKなどの部屋であれば、月900〜1,300USドル(約99,000~143,000円)ほどとなります。
ホーチミンは近年、高級マンションなどの開発ラッシュが続き、家賃がどんどん高騰しているのが現状です。
「東南アジアだから家賃は安いだろう!」と甘く見ていると、住居を探す際に予算が足りないといった事態に陥るので気をつけましょう。
補助金額の相場は?
会社からの家賃補助額はそれぞれのようで、まるごと全額負担してくれる企業もあれば、一定金額で決まっている会社もあるようです。
私の場合は全額補助が出ており、会社契約の住宅に住んでいます。現地採用の場合、補助が全くないケースもあるようなので、契約の際に確認しましょう。
チェック項目5. 医療保険
長期間ベトナムで働くとなると気になるのが医療費です。もちろん日本の健康保険は使えないため、基本的には長期の旅行保険など民間の保険を利用することになります。
私の場合、1年間でおよそ15万円ほどかかっていますが、会社負担です。病院を利用した際の自己負担は0円なので安心です。
なお、契約する保険会社によっては使える病院が決まっています。日本人医師のいる病院とそうでない病院があるので、会社が保険を用意しているならどの病院で利用できるのか確認しておくことをおすすめします。
ベトナムで働き始める前に日本で必要な出費
無事にベトナムで仕事が見つかったとしても、喜んでばかりはいられません。出発前に日本で支払いが必要になるものがあります。
チェック項目6. ビザ取得の費用
海外で働くために真っ先にやらなければならないのが就労ビザの申請です。
ベトナムの就労ビザを申請する際には、
- パスポート
- パスポートコピーの公正証書
- 証明写真
- 英文の健康診断書
- 就労可能と記された英文の医師の診断書
- 英文の大学卒業証明書
- 無犯罪証明書
と、自分で用意しなければならない書類だけでも多岐にわたります。
そして、ビザの取得手続きには費用がかかります。それを自身で負担するのか会社が負担するのかを必ず確認してください。
ビザの種類によって料金は異なりますが、書類をそろえたり大使館での手続きなどを行ったりするのに30,000円程度は発生すると考えておいた方がいいでしょう。
チェック項目7. 予防接種の費用
海外に長期滞在するにあたって心配なのが感染症。ベトナムの場合、接種した方がいいとされているのは「A型肝炎」「B型肝炎」「狂犬病」「破傷風」「日本脳炎」の5つです。
これらのワクチンは、医療保険が効かないため1つの接種に10,000円ほどかかります。また1回の接種で終わるのではなく、それぞれ2〜3回程度打たなくてはならないため、すべて終えると100,000円以上になります。
この費用を会社に負担してもらえるかどうかも大事なポイントです。
チェック項目8. 引っ越し費用
ベトナムで働くためには、当然ながら引っ越しが必要です。もし日本で一人暮らしをしていたなら、住居の解約金や、使っていた家具などを処分したり実家に送ったりする費用も発生するでしょう。
ビザが取れた翌月に出発といったケースも多いです。そうなると空いている業者に頼まざるを得ず、通常より高い費用が発生することもあります。
また、住居を引き払ってから出発までの間、日本でホテルに滞在する場合は、その宿泊代も必要です。
ベトナムでの休暇
チェック項目9. 休日・休暇の規定
ベトナムの年間祝日の日数をご存知でしょうか?2019年はなんと1年間でわずか11日です。日本と比べると圧倒的に休みが少ないのです。
そのため入社前には、休日は日本のカレンダーに沿うのかどうかや有給休暇の日数などを確認しておくといいでしょう。私も知らずにベトナムへ赴任しましたが、休みの少なさに驚きました。
ベトナムで長期の連休が取れるのは1〜2月にある旧正月の期間ですが、ベトナム歴に合わせた勤務体系であれば、普段は1ヶ月に日曜日+3回の休みが一般的なので、土曜日は1回出社することになります。
日本のような休みの日数を求めるのなら、ベトナムでの勤務はおすすめできないかもしれませんね。
チェック項目10. 一時帰国航空券の補助額
日本からの出向か現地採用かにかかわらず、多くの日系企業には日本に一時帰国する際の航空券の費用を補助する制度があります。
上述した旧正月の期間中に日本に帰る人が年間を通してもっとも多いのですが、この期間は日本の年末年始同様、航空券の値段も大幅に上がります。
そのため制度があっても、いくらまで補助が出るのかなど細かいところまで事前に確認しておくといいでしょう。
まとめ~納得のいく待遇を勝ち取ろう
ベトナムで働こうと思うと、お金のかかることや、文化が違うために理解しておかなければいけないことがたくさんあるのがおわかりいただけたでしょうか。
雇用条件は、日系企業かローカル企業か、駐在か現地採用かなどで異なります。ベトナムで働く目的は人それぞれで、その目的をかなえるために選ぶ働き方もそれぞれです。
ただし、提示された条件をうのみにするのではなく、積極的に質問・交渉し納得できる条件・待遇で働きましょう。
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