海外就職は今や珍しいことではありません。多くの日本人が海を渡り、日本とは異なる環境の国で働いています。

韓国のローカル企業に就職した野田さん（女性・40代）もその一人。学生時代から海外で働いてみたいと思っていたそうで、日本での仕事を経て韓国に就職しました。

今回は野田さんに、韓国就職を通して感じた日本との働き方の違いや、海外就職のメリットなどについてお話を伺いました。

2017.08.16

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海外就職を決めた理由

学生時代から外国に出ることを考えていたことが一つです。海外で自分のどんな能力やスキルが生かせるのかということにも興味がありました。

決断の理由は、やっぱり「行きたい！」という気持ちが高まったから。それでも海外就職なんて言えば親は心配するため、自分で色々と調べて決まってから報告しました。

私の親の世代では「海外＝どこでも危ない」と思っている人が多いです。説得材料の一つとして最初はできるだけしっかりした企業を選び、親を安心させることも心がけました。

韓国での仕事はこうやって探した

履歴書を準備して飛び込みで会社を訪問したり、知り合いを作って紹介してもらったりしました。

仕事を探す上での苦労といえば、希望する給料を出してくれる企業がなかなか見つからないことでした。

韓国での現在の給料は日本円で20万円ぐらいですが、現地で生活するには問題ありません（1か月の生活費は11万円前後です）。

韓国就職で一番驚いたのは日本との常識の違い

韓国人は、例えば締切り一つをとっても「コリアンタイム」といって、遅れても全然悪気がありません。会議に遅刻してくるのも日常茶飯事です（ちなみに遅刻するという連絡すらないこともあります）。

また、日本人を含む韓国人以外のスタッフは「外国人」という一つの枠でくくられていて、どれだけ能力があっても韓国人より上のポストには就けないとか、韓国人より給料は上回らないといったこともありえます。

かといって、日本人は「じゃ、もらってる分だけ働きます」という割り切り方をできる人が少ないようで、少ない給料でもしっかり働いている人をよく見かけます。でも、ここは考え方を変えて、働き方も韓国流にしていく必要性を感じました。

決まったらとにかく走り出すのが韓国流仕事の進め方

例えば、仕事で何か新しいプロジェクトを始める時、日本ではきちんと計画を立ててトラブルのシミュレーションまでする場合もあります。しかし、韓国では決めたら詳細は気にせずとにかく始めます。

そして、途中で問題が起こったらその都度、軌道修正です。よく言えば柔軟ですが悪く言えば行き当たりばったり、超短期計画しか立てていないように見えます。慣れると楽なのですが、日本社会に復帰したときに「いい加減な人」と思われないか心配です。

海外就職のメリットは日本社会を外から見られること

日本で仕事をしていたときにはわかりませんでしたが、海外に出て働いてみると、日本では信じられないような常識や習慣があることに気づきます。それでもなんとなく仕事やその国が回っているのを見ると「なぜ日本ではあんなにあくせく働いてたんだろう」と感じます。

日本の通勤ラッシュの光景を見ても、みんな下を向いて無表情でひたすら目的地（会社か家）を目指して歩いています。私も以前はその中の一人だったのですが、今では「みんな何のために働いてるんだろう」とか「何が楽しいんだろう」と思います。

韓国で仕事をしてみて、もっと自由な働き方がある、違った働き方があるということに気づくことができました。

韓国でのストレス解消法

人によってストレス解消方法はいろいろだと思いますが、私の場合は食べ歩きです。親しい友人（日本人）と美味しい店を探して食べ歩き、日本語でしゃべりまくります。

相手が私の日本語をちゃんと理解しているか確認しながら話をする仕事中と違い、相手が日本人だと方言も出せるし、美味しい料理を食べたりカフェの雰囲気を味わったりしていると、時間を忘れるほど楽しいです。

まとめ～海外就職は自分に合った働き方を見つける機会

学生時代からの希望を実現し、韓国就職を果たした野田さん。とにかく日本とは常識がまったく違うことに驚きながらも、毎日仕事に励んでいるようですね。

野田さんの話にもあったように、海外で働くことは日本を客観的に見られる機会であると同時に、自分に合った働き方を探すチャンスでもあります。海外就職に興味があるのなら、ぜひチャレンジしてみましょう。

日本と異なる環境は、視野を広げ、あなたを人間として成長させてくれますよ。

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