読者の皆さん初めまして。ロシア連邦・東シベリアに位置する、イルクーツクという町に住んでいます。
現在、イルクーツク国立大学に在籍している大学生で、ロシア語と英語を専攻しております。ロシアでの生活は5年目を迎えました。
今までのイルクーツクでの生活から得た知識や経験をもとに、これからロシアでの留学や長期滞在を考えている方に対して、ちょっとでも役立つような情報をお届けできたらいいな、と思っております。
まず今回は、イルクーツク生活の魅力を5つお話ししたいと思います。
世界自然遺産といつも隣り合わせです
※イルクーツクの中心部その1
イルクーツクの中心部からバス、またはマルシュルートカ(乗合タクシー)で約1時間ちょっと走ると、目の前には世界最深の湖である、バイカル湖があります。
1996年に世界自然遺産登録をされたバイカル湖には、季節を問わずロシア各地から、また世界中から観光客が訪れます。
バイカル湖はイルクーツクを代表する観光資源です。国土が世界一のロシアですから、ロシア人でさえバイカル湖を見たことがないという人がたくさんいます。
また、このバイカル湖のおかげでイルクーツクはロシアで一番水がきれいといわれているので、水道水は浄化すれば飲むことができます。(ペットボトルの水もバイカル湖仕様で、500mlで40円くらいです。)
またバイカル湖にはオリホンという島が浮かんでいて、そこから見える景色は素晴らしいです。豊富な自然に恵まれたイルクーツクで、長期間暮らしてみませんか?
ヨーロッパとアジアンテイストの融合
※5月9日は勝利の日でした。イルクーツクに新たなモニュメントが誕生したようです。
皆さんはロシアが多民族国家ということをご存知ですか?実は私は2013年に初めてロシアに来るまで、ロシアにはロシア人、いわゆる白人系の人しかいないと思っていました。
しかしロシアは多くの共和国から成る連邦国家。そしてその連邦国家のいくつかでは人口の大部分を形成しているのがアジア系の人種なのです。
見た目はアジア系なのに、自分たち独自の言葉を持ちながら、ロシア語を流ちょうに話す人たち。ブリヤート共和国、トゥバ共和国、そしてハカシア共和国などがそれにあたります。
イルクーツクはそれらの共和国に挟まれて位置しているため、街に白人系(スラブ系)だけではなく、アジア系の共和国出身の人も多く住んでいます。
そのおかげなのか、街の雰囲気、建物、文化などあらゆる面で多様性に富んでいます。ヨーロッパの面影も残しつつ、独自のアジアンテイストを内包した町。そんな意外と知られていない国際都市で、日本で出会えないものにきっと出会えるはずです。
ビザさえあれば好きな所へ行ける
※ブリヤート共和国の都市、ウラン・ウデ。イルクーツクから8時間くらいで行けます。
ロシアの個人旅行を少しでも検討したことのある人にはわかってもらえるかと思います。それがビザ取得の壁です。
2017年8月から、ロシアのウラジオストクは日本人観光客に対して、インターネットからの電子ビザの発給、および今までとは異なって事前のホテルや交通機関の予約(いわゆるバウチャー)の必要性を撤廃しました。
このおかげで、日本人にとってロシアの自由旅行が以前よりもぐっと身近になったのは間違いありません。
でもこれは沿海地方に限った決定です。日本よりもはるかに広大な国土を持つロシアには、モスクワやサンクトペテルブルグを含め、見ておきたい観光スポットが山ほどあり、それはロシア各地の都市に散らばっています。
例えば10か月の留学でロシアに行ったとすれば、1年間の学生ビザがもらえるわけで、その間は冬休みなどを利用してロシア国内を好きなだけ自由に旅行できます。これは一考する価値アリでしょう。
※やっぱり一度は行きたいモスクワ。
※こちらはモスクワの隣にあるタタール共和国のカザン。イルクーツクとの発展の差に唖然……。
生活費は基本的に安い
※オリホン島で日の出を拝みました。
イルクーツク滞在で特筆するべきことの一つに生活費の安さがあります。公共交通機関の運賃は20ルーブル前後ですし、例えばお昼にビジネスランチでも、という時に払う金額は店によっても違いますが、300ルーブル前後が相場です。
欧米からの制裁の影響もあって、現在1ルーブル1.7円くらいというのも、物価の安さを後押ししています。物価の詳細に関してはまた別の記事で詳しく書きたいと思います。
日本人に好意的
※でもやっぱりイルクーツクの自然も悪くないです。
もちろん受け止め方は人それぞれですし、海外に暮らしていると嫌な目にあうこともたくさんあります。それでも日本人に対して、ロシア人は総じて好意的だといえます。
特にイルクーツクは日本人が少ないこともあって、驚かれることもしばしば。日本車を好み、必ずといっていいほどロシアの寿司と日本の寿司どっちがおいしいか聞いてくる愛らしいロシア人。
ロシアでの生活で日本では感じない人の温かさに出会えるかと思います。
道に迷った時わざわざ車で町の中心部まで送ってくれたロシア人(道中ずっと日本車は10年乗っても壊れないからすごいと力説していた)や、漢字で名前を書いてくれと時々頼んでくる子どもたち(カタカナに漢字当てはめるからすごい名前になりますが笑)。
ロシア人は何だかかわいい側面があります。
まとめ
ロシア・イルクーツクの生活の魅力ですが、ここには書ききれないことが山ほどあるので、皆さんにあまり伝わらなかったかもしれません。
ただ一ついえること、それはルーブルが下がっている今こそ、ロシア長期滞在の大きなチャンスだということです。今回は書ききれませんでしたが、学費や住居なども日本に比べれば格段に安いので、検討してみる価値はあると思います。
最後まで読んでくださった皆さん、どうもありがとうございました。
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