ヨーロッパとアジア、両方の文化を持つトルコ。世界でも親日度の高い国として有名です。
トルコの歴史の教科書には、軍艦エルトゥールル号の遭難事故や、それをきっかけに日本とトルコの友好関係構築に貢献した山田寅次郎のことが載っています。また、日本人観光客の礼儀正しい態度が、日本人に対するいいイメージにつながっているのかもしれません。
では、そんなトルコで生活する魅力とはどのようなものなのか、実際にトルコに住む私からご紹介します。
【海外求人をチェックしたい方はこちら】
- LHH転職エージェント(未経験から幅広く求人を探す)
- JAC Recruitment(海外勤務・外資系を狙う年収600万円以上の方向け)
記事の目次
トルコ生活の魅力1. フレンドリーなトルコ人
冒頭でも述べたように、トルコには親日家が多いということはよく知られています。
観光客としてイスタンブールなどに行くと、トルコ人は気さくに声をかけてきます。さらに、日本人だとわかるとうれしそうに日本語で話しかけてくる人もいます。
店主たちの温かい歓迎
特に、土産物店などの店主たちはとてもフレンドリーなので、シャイな日本人はつい引き込まれてしまい、楽しくおしゃべりしてしまうこともあります。
店で買い物をしなくても、時間があればチャイというトルコのお茶をふるまわれます。スークと呼ばれる市場などの店主たちは特におしゃべりが大好きなようで、散歩がてらスークに寄ると「よく来たよく来た」とチャイを出してくれるのです。
最終的には仲良くなり、帰国時などには結局その店で買い物をしてしまうのですが、トルコ人のその行動が計算的に行われているように感じないところがまた魅力的なのです。
笑顔での挨拶が日常的
トルコの住人になっても、トルコ人のフレンドリーさにうれしくなることは多々あります。
例えば、買い物などに行くと笑顔で「メルハバ」とトルコ語で挨拶されます。最初は戸惑いますが、顔なじみになるとこちらもすっかり慣れ、笑顔で挨拶することが楽しくなります。
久しぶりに日本に一時帰国などすると、店に入ってもつい店員さんを探してニコニコしてしまいます。
トルコ生活の魅力2. 日本人の口に合う食事
トルコの食事で思い浮かぶものといえば、ケバブなどでしょうか。日本でもトルコ料理の店先にケバブが置いてある光景をよく見かけます。
このような有名な料理ももちろんおいしいですが、日本の観光ツアーなどではあまり紹介されていない料理も日本人の口に合うものが多いです。また、それらはとてもリーズナブルな価格で食べることができます。
おやつにもぴったりのシミット
まずご紹介するのは、シミットというゴマパンです。朝、住宅街にワゴンで売りに来ています。
焼きたてのシミットは香ばしく、何もつけなくてもおいしくいただけます。子供たちも大好きなので、おやつ用に朝に何個も買うご家庭もあります。
ただ、1日経つと固くなってしまうので、当日分のみ買うようにした方がいいでしょう。毎朝売りに来るので、買いだめしなくても心配ありません。
栄養もボリュームたっぷりのクンピル
次におすすめなのは、いわゆるベイクドポテト。オーブンでよく焼いた大きなジャガイモの中にたくさんの野菜やオリーブ、ヨーグルトなどを入れ、チーズ、マヨネーズ、ケチャップなどを上からかけた若者に人気のファーストフードです。
価格は場所によって違いがありますが400~500円程度、手からはみ出るほど大きなジャガイモの中にたくさんの具材が入っています。日本では見ることがないほどの大きなジャガイモです。
イスタンブールだと、中心部イスティクラル通りなどにもお店はありますが、若者がよく行くオルタキョイという場所にクンピル屋が軒を連ねています。それぞれの店で中に入れる具材が少し違うので、いろいろ試してみてもいいかもしれません。
栄養価の高い様々なものが入っているクンピルは、夕食を作るのが面倒な時にも重宝します。
その他の惣菜もお試しを
トルコの惣菜は味付けが日本人の好みに合うものが多く、白ご飯にもぴったりです。
イスタンブール市内にはグラム単位で惣菜を注文することができる食堂があり、持ち帰りもできます。惣菜には、たくさんのホブズと呼ばれるパンが必ず付いてきます。
トルコ生活の魅力3. トルコ語は習得しやすい
トルコ語は日本人にとって習いやすい言語です。それはトルコ語の文法が日本語の文法と似ているからです。
英語やフランス語、アラビア語などは主語の後に動詞、目的語と続きます。
さらに、フランス語などのラテン系の言語やアラビア語は、動詞が主語により変化するという特性を持っているためその活用まで覚えなければならず、日本人には習得難易度が高いとされています。
それに対しトルコ語は、日本語と同じく主語の後に目的語などが続き、動詞は最後になります。動詞を語の最後で変換するという部分も似ています。類似点があることで、心理的にも親近感を抱くことができます。
日常生活にはトルコ語が必要
トルコ語はトルコでしか使用されませんが、トルコ国内ではトルコ語を話せた方が生活を楽しめます。なぜなら、観光産業以外で仕事をしている人や知識階級に属さない人は英語を話せないことが多いからです。
トルコで生活する上で接するであろう公共交通機関やタクシーの運転手、店の販売員、市場の店員、マンションの管理人、病院の職員(医師も含めて)などは英語を話せない人が多いのです。
特にタクシーは安いので移動の際には使うことが多いですが、行き先を伝えることはできたとしても、トルコ語が話せなければ、例えば寄り道してもらいたい時や道を間違えた時などに大変困るのです。
トルコ語を少しでも話すことができれば、生活の幅が広がることは間違いありません。
トルコ生活の魅力4. 寒い冬でも快適な居住空間
トルコには日本と同じように四季があります。秋田県と同じ緯度にあるので、冬はかなり寒くなります。
温水循環式暖房システム
日本の一般的な家屋やマンションでは冬は寒く、部屋によって暖房器具が何台も必要だったり、灯油代や電気代が高くなったりしますよね。
トルコの暖房システムは温水循環式のカロリーフェルというものです。ヨーロッパなどで使われているセントラルヒーティングと同じです。
バスルームを含むすべての部屋や床、廊下にまで設置されています。家中にこの温水循環式の暖房が張り巡らされているため、どこでも暖かいのです。
日本の家のように、それぞれの部屋に暖房器具を設置しなければなかったり、部屋を出ると寒かったりということはありません。
二重窓と雨戸で暖かさをキープ
温水循環システムはとても暖かいので、部屋の中では夏のような軽装で過ごすことができ、リラックスできます。
暖かさをキープできるのは、寒いがゆえに二重窓になっているからです。また、その二重窓にはたいてい雨戸がついています。
雨戸は日本のように窓を開けて閉めるタイプのものではなく、家の中からロープなどを引っ張って下ろすタイプのものが多く、寒い冬や雨の日でも簡単に下ろせるため使い勝手がいいんです。
二重窓と雨戸で保温され冬は暖かく室内で過ごすことができるため、寒い日が続いても快適です。
トルコ生活の魅力5. 子育てしやすい社会
トルコ人は子供が大好きです。都市部では経済的な問題もあって核家族が増えており、子供の数は少なめですが、田舎に行くと子供が7~8人という大家族の家がたくさんあります。
トルコでは子供は宝と考える人が多く、自分の子供を大切にするのはもちろん、他人の子供や道行く子供にも必ず何か声をかけています。
日本とは正反対の環境
日本の特に都心部では、余裕がない光景を見ることがよくあります。
電車では若者が座り、席を子供に譲ってくれるのはたいてい年配の方。また、歩道などをベビーカーを押して歩いていると後ろから自転車がベルを鳴らして通り過ぎ、その際に舌打ちされることもしばしばです。
不景気が続く日本で若者は忙しく毎日疲れていることはわかりますし、日本の歩道は狭い場所が多いということもありますが、子連れでこのような思いをしていたある日トルコに行き、まるで有名人を見るかのようにみんなが子供に注目して「かわいい」とか「抱っこさせて」などと声をかけてくるのはとてもうれしいものでした。
マンションを一歩出て子連れで歩くと、目を細めて「チョクギュゼル(とてもかわいい)」とたくさん言ってもらえる国なのです。
トルコ移住にペットを連れていくなら
日本では、最近ブームになっている猫などペットを飼っている方が多いと思います。ペットを日本から外国に連れていく際に苦労するのは事前の準備です。
ヨーロッパなどでは猫や犬などのペットに狂犬病などの予防注射を接種させなければならない上、書類も準備する必要があります。国によっては、その国の動物検疫の許可などを受けなければなりません。
さらに、厳しく制限している国では空港などで一時的にペットを留め置かれることもあります。
ではトルコはどうかといえば、動物の輸入に対して厳しくないため、健康証明書と原産地証明書でペットを入国させることができ、自分が入国すると同時に受け取ることが可能です。
日本へ戻って来る時は大変
ただし、トルコから日本に帰国する際には注意が必要です。
日本は世界の中でも数少ない狂犬病清浄国です。日本で発生していない狂犬病を水際で防ぐため、動物については厳しい管理をしています。
日本にペットとともに戻ってくるためには、半年前から狂犬病接種、血液検査などの準備をしなければならないのです。
まとめ~旅行ではわからない魅力がたくさん
トルコはもちろん、観光地としても人気です。カッパドキアやトロイ遺跡、パムッカレなどの世界遺産があり、一度は訪れたい国として様々なランキングで上位にあがっています。
そして実際に住んでみると、短期間の旅行ではなかなか見つけることができない魅力があります。
人々の優しさや日本と似た食生活になじむうちに、日本に帰国せずもっとトルコに住みたいと感じる人がたくさんいる、それがトルコ生活に魅力が多いことの証なのです。
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)
あわせて読みたい