魅惑の国ペルーの治安とは?ペルーで危険を避ける5つの対策

ペルーの交通 ペルー生活・移住

ペルーといえば、「マチュピチュ遺跡」や「ナスカの地上絵」、世界文化遺産のインカ帝国の首都だった「クスコ」などが有名ですよね。日本からもたくさんの旅行会社のツアーが出ており、毎年多くの日本人が訪れています。

歴史的にも、ペルーと日本の関係は深く、すでに400年以上前に約20人の日本人移住者がいたと記録されています。1873年(明治6年)には、南米諸国のなかで最初に日本と国交が樹立され、ペルーへの移住が推進されました。

そうした背景もあり、日系ペルー人の人口は現在数十万にものぼるそうです。1990年には日系ペルー人のフジモリ氏が初めて同国の大統領になりました。

このように、ペルーは日本人にとって親近感のわく、魅惑的な国ですが、その一方で文化のちがいなどから、訪れる日本人が気をつけるべきポイントも多々あります。

今回は、実際にペルーを訪れて感じた「治安と対策」を、5つご紹介したいと思います。

ペルーで気をつけたいこと「強盗・盗難」

ペルー

南米諸国において、旅行者の強盗被害のニュースはあとを絶ちません。私が南米を旅しているときにも、かなりの方から「被害にあった」と耳にしました。私自身も大惨事はまぬがれたものの被害にあいました。

そこで、強盗・盗難の代表的手口を3つご紹介します。みなさん、十分にお気をつけください!

スリ 後ろからこっそり

気づかないうちに、こっそりと貴重品を盗難されるケースです。ATMやお会計の順番待ち、バスや電車を待っている間に、斜めがけのバッグやリュックサックなどから盗まれる事件が多発しています。

電車やバスに乗ってる間、寝るのは禁物です!私は一度、混雑したバスターミナル内でこのケースを目撃しました。バスを待つ利用客に対して、犯人が後ろから近づき刃物でリュックサックの底を切り裂くというものでした。

幸い、犯人はバスターミナルを警備していた警察に取り押さえられましたが、ナイフを携帯していたため、もし被害にあわれた方が抵抗したり、犯人に対して反撃していたらと思うと、とてもぞっとしました。

強盗 ニセ警官・ニセ職員

警察やバス会社の職員と偽って強盗を試みるケースです。突然声をかけてきて、身分証の提示を求めたあと「荷物検査が必要だ」と言って、別室に連れていかれます。

そこで”係員”に所持品をすべて「チェック」されるわけですが、そのときに現金や電子機器などを抜き取られます。建物ではなく、街中で車両を使って同様のことをされるケースもあります。

警察が個人の所持品を調べるには、通常書状が必要ですし、身に覚えがない場合は、要求に応じる必要は全くありません。どうしても振り切れない場合は、「日本大使館に連絡しますよ!」と強く伝えましょう。

また、大型バスの預け荷物収納場所に人が潜んでいて、預けた荷物から貴重品が盗まれるケースもあります。バス会社は「預け荷物の安全は保障しない」ので、貴重品は絶対に入れないようにしましょう

一般人だけでなく本物の職員が同じ手口で強盗を働くこともあるので、気が抜けません。私は、このケースの盗難にあい、ノートパソコンからマニキュアまでたくさんのものを失いました。

私は、高速バスを利用する際に、預け荷物として大きめのバックパックをバス会社カウンターに預けました。その後、目的地で荷物を高速バスのバス底から回収し、荷物に違和感を感じ中身を確認しました。

すると、電子機器のみならず新しそうなものはすべて盗まれており、バス会社のカウンターへ行っても公式ホームページから問い合わせても、盗まれたものは戻ってきませんでした。

特別安いバスを利用したわけでもなく、また運転手も気さくな人だったので安心して警戒を解いてしまったのが間違いでした。

みなさまは同じ轍を踏まれませんよう、「電子機器やその他大切なものは手荷物として持ち込む」「スーツケースは鍵付きのものを使用する」「布製バックは避ける」を徹底してくださいね。

強盗 巧妙なトラップ

グループによる強盗です。たいてい、町の中心(セントロ)やレストランなどの混みあった場所で行われます。

グループのうち一人がターゲットにぶつかって、何かを落とさせたり服を汚したりします。そこへ仲間数人が助けるふりをして近づき、ターゲットの所持品をこっそり奪うというものです。

レストランで食事をするときは、貴重品を机の上に出したままにしないようにしましょう。また、バッグは床に置いたり椅子に掛けたりせず、膝の上に置くようにしましょう。

混雑した場所へ行くときは、何かをかけられたりぶつかられたりしても決してうろたえず、まずは貴重品バッグをしっかり手でかばうように持ち、落ち着いて相手の行動に注意しながら、すばやくその場を離れましょう。

ペルーで気をつけたいこと「危険な交通事情」

ペルーの交通

地域によって差はありますが、ペルー国内の運転マナーは基本的によくありません。一時停止などの交通標識が守られないことも多く、たくさんの人が交通事故にあっています。

クラクションを鳴らすドライバーがとても多く、「歩行者優先」の概念はないに等しいといえます。車線変更や右左折は頻繁かつ突然なので、現地で運転される方は十分注意しましょう。

生活水準の高いエリアでも、乱暴な運転をするドライバーはたくさんいます。油断禁物です!

写真は、ペルーの田舎の方で一般的に使用されている「Moto Taxi(モト・タクシー)」です。都市部では4輪の自動車がタクシー用の車両として使われますが、田舎では3輪の車両を使います。

御覧の通り、「車間距離」といった概念は現地ドライバーにはないようです。

交通マナーがよくないのは都市部の混雑したエリアだけではありません。また、個人のドライバーだけでもありません。ペルー全域のいたるところで、バスもタクシーも自家用車も、乱暴な運転がされています。

歩行者としてはもちろん、乗車する場合もシートベルトはもちろん、前列席は避けるなどの工夫をして安全を確保しましょう。

ペルーで気をつけたいこと「客引き」

マーケット

ナスカやクスコ、マチュピチュなどの観光地では、深夜でも早朝でも時間を問わず、ツアーの強引な客引きが目につきます。日系の旅行会社の名前を出して安心させたり、ホテルまで執拗に追いかけてくるなど、なかなか振り切るのは大変です。

法外な値段で契約されることもあるので、現地でのツアー予約は必ず旅行会社のオフィスで契約しましょう。

また、空港やバスターミナルの出入口には、タクシーの客引きが多大勢います。これも、しつこく追いかけられたり、「アミーゴ!荷物を持つよ!」言われて、まんまとタクシーまで誘導されてしまったりと、断るのに骨を折ります。

タクシーに乗る前に、ガイドさんなど信頼できる地元の人におおよその運賃を聞くなど情報を集め、かしこく値段交渉をしましょう。

ペルーで気をつけたいこと「高山病」

山

クスコは標高約3400m、マチュピチュは標高約2430mとペルーには高地の名所がたくさんあります。美しい風景とは裏腹に、飛行機から降りて歩いていると、体がダルくなったり、吐き気がしたりする場合があります。

これは、高山病の症状で、飛行機やケーブルカーなどで急に標高が低い場所から高い場所へ移動すると、体が気圧と酸素濃度の変化に適応できなくなって、体調不良を引き起こすものです。

到着後しばらくしてから発症することもありますので、移動後数日は暴飲暴食やアルコール、激しい運動は控えましょう。

「ダイアモックス」などの高山病予防の薬を持参するほか、移動手段をバスにしたり、数日かけて移動するなど、対策をとりましょう。

現地では、コカの葉を使ったコカ茶も高山病予防として飲むことができます。コカの葉は駅の売店や露店、スーパーマーケット、レストランなどで手に入れることができます。

また、予防対策として、水分補給をこまめにしてください。なお、高山病予防薬は「利尿作用」の副作用がありますのでそちらも注意してください!

ペルーで気をつけたいこと「犬」

犬

ペルーの街中でよく目にするのが、愛くるしい犬たち。食事中などは、上の写真のようにたくさん集まってくることもあります。

とてもかわいらしい犬たちですが、予防接種がされていない場合もあり、噛まれたり傷つけられたりすると狂犬病に感染する可能性がありますのでご注意ください!

感染すると10日ほどで発熱や頭痛、嘔吐などを起こし、数年間かけて中枢神経を侵食します。狂犬病ウイルスが人に感染した場合の死亡率は、ほぼ100%と言われています。十分にお気をつけください!

まとめ

ペルーを訪れるときに注意したいこと5点をご紹介いたしました。みなさまを怖がらせるようなことばかりをお伝えしてしまいましたが、事前に項目を押さえておけば危険を避けることができます

ペルーへの旅は、マチュピチュやナスカの地上絵、マラスの塩田など大変すばらしい、思い出深いものです。しかし、旅行者のトラブルが多いのも事実です。

訪れる際には、注意を働かせて、是非楽しい思い出だけを持って帰っていただきたいです。

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