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南米に絶景スポットなんてあるの?知る人ぞ知る南米の絶景スポット8選

ギアナ高原のロライマ山

南米の絶景観光スポットといえば、真っ先に出てくるのがペルーのマチュピチュ。天空の城として、世界中の観光客を魅了しています。

他にもアルゼンチンとブラジルをまたぐイグアスの滝や、鏡張りが美しいボリビアのウユニ塩湖、今も謎が残るナスカの地上絵……どれも雑誌やTVでよく紹介されるので見たことがある人も多いでしょう。

しかし、広大な南米大陸には、まだまだ知られていない絶景スポットがたくさんあります。

写真を見るだけで思わずため息がでるような、神秘的な秘境の数々をご紹介します!

目次

南米の国、いくつ知ってますか?

南米のマップ

南米とはご存知のとおり、アメリカ大陸の南の部分です。

聞いたことのある国名ばかりかと思いきや、右上の「ガイアナ」「スリナム」「仏領ギアナ」あたりは日本人にあまり知られていません。

この3国は公用語も「英語」「オランダ語」「フランス語」と、他の南米諸国とはちょっと違います。ちなみにブラジルではポルトガル語が、その他の国ではスペイン語が話されています。

日本からは地球の裏側なので、アメリカ経由でもヨーロッパ経由でも行くことができます。直行便はなく乗り換えが必要なため、一番北側のベネズエラまででも20~24時間はかかります。

中米のメキシコまでだと直行便で13時間ほどなので、南米大陸の遠さを感じます。

遠いがゆえに「死ぬまでに一度は行きたい」と言われる南米ですが、一度と言わず何度でも訪れたくなる絶景スポットがたくさんあります。

ギアナ高原のロライマ山

ギアナ高原のロライマ山

まるでCGのようなこちらの写真。ベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの3つの国境にまたがるテーブルマウンテン、ロライマ山です。

標高1000mのギアナ高地に切り立つ天空の壁。なんと、登れます。

ギアナ高地は16億年前という太古の時代から地殻変動による変化をほとんど受けず、当時からの岩盤がそのまま残っています。

登山の道中、水晶でできた地面やここにしかいない動植物など、恐竜の世界へタイムスリップしたかのような景色をこれでもかと見ることができます。

人類の、ではなく地球の歴史を感じられる貴重な場所。アクセスはベネズエラからのツアーが一般的です。

滝壺のない滝、エンジェルフォール

エンジェルフォール

ロライマ山と同じギアナ高地にある滝、エンジェルフォール。

世界最大、1kmの落差があり、水が地面に届くまでに霧となって消えてしまうので滝壺がありません。南米大陸の滝は、どれも日本のおしとやかな滝とは違い大きさも音もすごいのですが、ここは別格。

首が痛くなるぐらい見上げて地球のパワーを感じてみたいですね。

五色の川、コロンビアのキャノ・クリスタレス

コロンビアのキャノ・クリスタレス

え、これ本当に自然の色?と疑うくらい鮮やかなキャノ・クリスタレス。

いつもは普通の川なのですが、乾季にだけ川底一面に苔の花が咲き乱れ、そこに藻の緑や水の青が混ざって現代アートのような姿に変わります。

見頃は8~11月。ただし気象条件によるところが大きいので、きれいな五色が見られるかは運次第です。

コロンビアといえば心配なのは治安です。ジャングルにゲリラが潜伏していることも多く、この川周辺も2009年に一般公開されるまで閉鎖されていました。

今はツアーを安全に行うため軍の警備も投入されていますが、旅行する際にはくれぐれも周辺の治安情報をよく調べてください。

そういった点も含めて、ここキャノ・クリスタレスはまさに「幻の川」といえます。

「世界の果てのブランコ」に、命綱などない!

世界の果てのブランコ

思わずおじいさんに教えてもらいたくなるこちらのブランコは、ガラパゴス諸島で有名なエクアドルにあります。

その名も「世界の果てのブランコ」。

エクアドルの首都・キトからバスで約3時間半、温泉の出るバニョスという町にあります。

こちらのブランコ、特に巨木でもない普通の木の細めの枝に設置されているにも関わらず、踏み出せば下はすぐに谷底。

リアルさを追求してか、命綱も何もないシンプルなブランコです。風が強い日に乗ったら絶景どころの騒ぎではないかもしれません。

間違っても、ブランコに揺られながらセルフィーを撮ったりしないでくださいね!

真っ白な砂丘にエメラルドの湖!ブラジルのレンソイス・マラニャンセス国立公園

レンソイス・マラニャンセス国立公園

レンソイス・マラニャンセス国立公園。なにやら早口言葉みたいな名前ですが、レンソイスとはポルトガル語で「シーツ」という意味です。

真っ白な砂の成分はほぼ100%が石英。石英とは英語で「クォーツ」と言い、固まると水晶になります。その石英が太陽光に反射して真っ白に見えるのです。

この大砂丘が特に神秘的になるのは雨季である9月~11月です。雨水で水位を増した地下水が各所にエメラルドグリーンの湖を作り、1日の中で刻々と色彩を変えていきます。

期間限定の湖なのに、水中にはどこから来たかわからない魚も泳いでいるのだとか。

同じブラジルのアマゾンクルーズやイグアスの滝と比べるとまだあまり観光地化されていませんが、近隣の町から日帰りツアーが出ており、湖で泳いだり日没を堪能したりできます。

ただあまりに広大なので、写真のように湖と砂浜が交互に広がる姿が見たいなら、セスナに乗って上から眺めるツアーがおすすめです。

世界一の星空を求めて。チリ、アタカマ砂漠

アタカマ砂漠

縦に細長い国、チリの北側にあるアタカマ砂漠。

全体の平均標高が2000mもあり、太平洋の水分をアンデス山脈が遮ってしまうことから、世界一乾燥している砂漠です。

そのため晴れの日が多く、見事な星空が見られます。遮るもののない砂漠で、耳が痛くなるほどの静寂の中見上げた夜空からは、星の瞬きの音が聞こえてくるかもしれません。

また雨が降らないアタカマ砂漠ですが、ごくまれに大雨に見舞われる時があります。そのタイミングでだけ見られる奇跡の光景があります。

砂漠なのにお花畑!?一瞬で咲き誇る生命が美しい

アタカマ砂漠のお花畑

なんと一面のお花畑です!

雨が降らない間じっと眠っていた種が、水を得て一斉に芽吹き、咲き誇っています。

最近では大雨で洪水が起こった2015年、18年ぶりに花が咲きました。18年もの間ずっと眠り続けていた種。まさに生命が咲いた瞬間です。

大理石の洞窟。パタゴニア地方のマーブルカテドラル

マーブルカテドラル

アルゼンチンとチリの間にまたがるパタゴニア地方。アウトドアブランドの名前にもなっている通り、自然豊かな場所です。

その中でもひときわ自然の造形の美しさを感じられるのがマーブルカテドラルです。

大理石でできた、いわば自然の高級建築です。このマーブル模様は、マグマで一度溶けた石灰岩が再び固まったことにより生み出されました。

洞窟内へはチリのプエルト・トランキーロという町から、ボートで行くことができます。

小型ボートでエメラルドグリーンの湖上を進み、いくつもの洞窟をくぐり抜けた先にこの絶景はあります。

一年中訪れることができますが、現地が夏に当たる9月~4月がおすすめのシーズンです。

間近で見る崩落は圧巻!ペリト・モレノ氷河

ペリト・モレノ氷河

今度は同じパタゴニア地方でもアルゼンチン南端にある、ペリト・モレノ氷河です。

全長30km、湖面からの高さは約60m。湖面下も含めた全体の高さは170mにもなる巨大な氷河です。ボートで湖の上から見られるほか、写真手前の展望台からも間近に見ることができます。

氷河の上を歩くミニトレッキングも人気です。こちらもおすすめの季節は夏にあたる9月~4月。特に気温が上がる午後がおすすめです。

冬の氷河も迫力がありますが、目の前で轟音とともに崩れ落ちる様が見たいのなら、夏に行くべきです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

日本ではあまり知られていないけれども、マチュピチュやウユニにも匹敵する絶景スポットをご紹介しました。

確かに南米は遠いです。南端のパタゴニアへ行きたいと思ったら、日本から片道2日かかります。日本との時差もアルゼンチンの首都ブエノスアイレスだと12時間。南半球なので季節だって真逆です。

しかしそれだけの時間をかけ、苦労してたどり着いた先に待っている絶景は、あなたの人生観を変えるほどの力を持っていることでしょう。

今の時代、世界中の名所が写真やビデオで見られますが、本物の大きさや質感、流れている空気は直接行かないと分かりません。

実際行くとなるとお金も時間もかかりますし、今は観光地でもいつ治安が悪化するかわからないリスクもあります。

「行きたい」と思ったらまず情報を集めて、無理そうだったら今は止め、でも心の中に「いつか」の気持ちをあたためておいてください。

自然は逃げません。私たちが生まれる遥か昔からそこにあり、焦らずともこの先もずっとそこにあり続けるのです。

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この記事を書いた人

中南米と旅行に強い関西人ライター。
ラテン好きが高じてキューバ渡航4回、メキシコで2年働く。
現在はメキシコ人夫と大阪でおもしろおかしい毎日を過ごしている。

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