ヤンゴンで働いてわかった日本人との働き方の違い!ミャンマーで働く魅力も解説

ミャンマー ミャンマーでの働き方

ミャンマー人は温厚で親日的といわれていますが、仕事をする中で、お互いの認識や価値観の違いからマネジメントに苦労する日本人も多いと聞きます。

私はミャンマーの仕事に携わって5年、ヤンゴン在住3年になります。ヤンゴンで働いてみてわかったミャンマー人の働き方の特徴をご紹介します。

ミャンマーは多民族国家で、言語や文化も多様であり、すべてのミャンマー人に当てはまる訳ではありませんが、お互いの考え方の違いとその傾向を知ることで、ミャンマーでの仕事を円滑に進めるお役に立てたらと思います。

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ミャンマー概要

ミャンマー

ミャンマーとは

「ミャンマーってどんな国?」「ヤンゴンってどこ?」という方のために、まず簡単にミャンマーについてご説明します。

ミャンマーは東南アジアの西側に位置し、インドやタイ、バングラデッシュ、中国と国境のある国です。首都はネピドーですが、ミャンマー第一の都市はヤンゴンです。

ミャンマーは長い間ずっと軍事政権で、2015年になってようやく選挙による民主化を成し遂げました。

勢いづく経済、ラストフロンティア「ミャンマー・ヤンゴン」

ミャンマー・ヤンゴン

軍事政権の影響で、長い間ほぼ鎖国状態に置かれ周辺国のタイやベトナムと比べて経済活動が停滞していました。そのためミャンマーは「アジアのラストフロンティア」と呼ばれています

街は変化の兆しと勢いがあり、外資系企業の参入が進み次々と建設中の建物が立ち並んでいます。

まさに変化の街ヤンゴン。そんなヤンゴンで働く魅力をご紹介していきたいと思います。

ミャンマーのゆるやかな時間感覚

ミャンマー

日本人は時間に厳しいといわれていますので、ミャンマー人と時間感覚が違うことは想定の範囲内かもしれません。

一般的なミャンマー人の感覚ではおそらく、数分から15分程度の遅刻は遅刻に入らず、30分くらいから遅刻かもと思い始めるのではないかと思います。待たせても待たされても、お互いにあまり気にしません。

また、ヤンゴンでは時刻表どおりの公共交通機関はなく、路線バスや車が主な移動手段となりますが、渋滞がひどい時間帯もあるため、そもそも移動時間を読むのが難しいという事情もあります。私自身も渋滞にひっかかり、約束の時間に間に合わなかった経験はあります。

道行く人を見ても、街全体にもゆるやかな時間が流れているように感じます。

ミャンマー人は予定どおりでなくても気にしない

ミャンマー

日本では仕事の約束や納期を守ることは当たり前ですが、「明日の朝持ってくるね!」とミャンマー人に言われて、翌日の午後になる、最悪その次の日になることはよくあります。予定どおり進む方が稀と思った方がよいかもしれません。

時間や約束が守られないことに加え、停電や機材トラブルが発生したり、スタッフに上手く指示が伝わっていなかったりなど、様々な問題が出てきます。しかし、ミャンマー人の方は、仕事が回っていればいいじゃないかという雰囲気です。

日本人がミャンマーで働く場合、ミャンマー人を管理する立場になることが多いので、納期厳守が大事な取引先の日系企業との狭間で、その調整力が試されます。ミャンマー人には期限をしっかり伝え、少ししつこくフォローするぐらいがよいかもしれません。

ミャンマーの自由度が高い勤務時間

パソコン

ミャンマー人の間ではFacebookが広く普及しており、勤務中もよく見ています。

インターネットの普及が遅かったことやスマートフォンの急激な普及などが影響し、Facebookはミャンマーでは重要な情報源となっていて、日本で新聞やネットニュース、様々な情報サイトを読む感覚に近いかもしれません。政府の公式発表もFacebook上でなされます。

パソコンよりもスマートフォンが普及していることもあり、ミャンマー人とは、Eメールより、チャットアプリのMessengerやViverの方がよく連絡が取れます。

また、出勤後に職場で朝ごはんを食べたり、間食やおしゃべりをしながら気楽に仕事をします。勤務時間中の自由度は高く、緊張感のある職場はあまりないです。

ミャンマーでは助け合いが根付いている

ミャンマー

ミャンマーは世界寄付指数(world giving index)ランキングで、2014年~2017年の4年連続世界1位、2009年~2018年の10年累計で世界2位に輝いています。

このランキングは、英国のチャリティー団体が、人助けや寄付、ボランティア活動について世界120か国以上を調査したものです。(https://www.cafonline.org

この結果が示すように、ミャンマー人には人助けや寄付が生活の中に根付いています。これは国民の多くが信じる仏教の教えである、より良い来世を迎えるために日頃の行いを良くして、功徳を積むという考え方が深く関係しています。

仕事において、日本人はどちらかというと周りの人を助けるよりも周りに迷惑を掛けないことを気にしがちですが、ミャンマー人は周りに迷惑を掛けることはあまり気にしない一方で、周りの人を助ける面倒見の良い人たちが多いです。

ミャンマー人は平穏であること好む

傘

ミャンマー人は、穏やかで平穏であることを好みます。また、親や年上の人を敬う文化があり、仕事においても上下関係を重んじる人が多いです。これは仏教の教えや教育制度、長く続いた軍事政権などの影響が考えられます。

上からの指示には忠実ですが、新しいアイディアや私見を積極的に述べることはあまりありません。また、指示がないと物事が進まないため、仕事が停滞することもあります。

また、ミャンマー人は面と向かって人を責めることはあまりしません。仏教の教えでは、他人への怒りは恥であり、その気持ちを克服できない自分側に問題があることになるのです。

ミャンマー人を人前で怒ってはいけないともよく言われます。別室で感情を抑えつつ、注意するのが無難です。

ミャンマーは実は女性活躍先進国

働く女性

働き者の女性が多いこともミャンマー人の特徴です。もちろん分野によって異なりますが、総じてミャンマーの女性と男性の労働参加率の差はほとんどないと言えるでしょう。日本よりも女性の社会進出度が高いです。

職場でも、女性は真面目でしっかりしている人が多く、周りからの信頼も厚い傾向にあります。実際に、訪問先の現地企業のマネージャーや社長が女性であることも多々あり、ビジネス界で活躍する女性も多いです。

現在は、国の実質トップもアウンサンスーチー国家最高顧問であり、女性です。

ミャンマーの女性は結婚・出産後も普通に働きます。明るく向上心が高いパワフルな女性に出会い、刺激を受けることも多々あります。

ミャンマーで働くことの魅力4選

一国の未来を左右する仕事にかかわることができる

ミャンマー・ヤンゴン

鎖国のような状態だったミャンマーには、タイやベトナムなどの周辺東南アジア諸国と比べて未開発の市場が多く残っています

インフラ設備や、サービス産業に至るまで、もう日本では当たり前になってしまっているものも、この国ではまだまだチャンスがあります。

そんな市場で何かをつくっていくということは、国をつくっているということに等しいと言えます。

一国の未来を左右するような仕事に取り組むことができる。自分の携わる事業が発展するのとともに国や人々の生活環境を大きく変えることができる、そんな貴重な環境はめったにありません。

異文化の中での挑戦が大きな成長と気づきにつながる

ミャンマーの子供

ヤンゴンに限らず自国以外で働く場合に言えることですが、「異文化の中で挑戦する」ことは大きな成長と気づきをもたらしてくれます。特にミャンマーは日本とは180度違う世界、言葉、習慣、食べるもの、常識もすべて違います

日本ではうまくいく方法が全くうまくいかなかったり、思わぬことでつまづいたり、日本では気がつかなかったようなことに気がついたり。毎日が発見にあふれています。

まったくストレスがないわけではありません。

ですが、現地の人たちと分かり合えた時、一緒に笑えた時、ミャンマー人の優しさに助けられた時、「あぁ、この国で働くことができて良かったな」と何度も達成感や自己の成長を感じることができるのです。

日本では出会うことのないであろう人に出会える

ミャンマー

ミャンマーと聞いて秘境の国と感じる方は少なくないですよね。そんな秘境の国をあえて選択してミャンマーに住む人は、相当の覚悟を持っている人が多いです。

気軽な気持ちで来る人が少ないだけに、出会う一人ひとり、とても面白いストーリーを持つ人ばかりです。

日本で生活していたらとうてい出会わなかったであろう職業の人、経営者など、驚かされるような経験をしてきた人に出会うことができる確率がとても高いです。さまざまな人に出会い、自分自身の視野を広げるきっかけが多くあります。

素朴で優しいミャンマー人と働くことは楽しい

そして何よりも、ミャンマー人の純朴さ、優しさ。それが、充実した仕事や暮らしのベースにあることを感じます。

素直でシャイでどこか奥ゆかしいミャンマー人。敬虔な仏教徒も多く治安もとても良い国です。彼らの温かさに触れて、必ずあなたもミャンマーに貢献したいという気持ちを見つけるはずです。

また帰ってきたいと思う場所がこの世界にまた一つ増えること、それがミャンマーで働くことの最大の魅力であり、理由でしょう。

まとめ〜違いを理解し、柔軟に対応しよう!〜

ミャンマー人の働き方やその背景にある考え方を理解していくと、日本人である自分自身の考え方の特異性に気付かされます。

その国で働いているからにはその国の考え方を尊重しなければなりませんが、ビジネスにおいては相手に合わせすぎても上手くいかないでしょう。

お互いの違いを理解し、時にはその違いを楽しみながら、気持ちよく一緒に仕事ができるよう柔軟に対応することが大事なのだと思います。

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記事を書いた人
yuri.m

学生時代に偶然、ミャンマー(ビルマ)語を勉強。その後、気が付けば旅行やボランティア、仕事でミャンマーと10年以上の付き合いに。みなさまにミャンマーの魅力やミャンマーでの生活に役立つ情報をお届けします。

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