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福祉大国スウェーデンで働く時に覚悟すべきデメリットとは?

  • 公開日:
スウェーデン

スウェーデンで働くと自由なワークスタイルと、私生活の充実が得られると思う方も多いのではないでしょうか。確かに海外で仕事をしてみると、勤務時間が少ない、アフターワークの充実など、得られるメリットも多いと思います。

その一方で、仕事のやり方や日々の生活環境など、日本と違うことでストレスを感じる機会が多いのも現実としてあげられます。スウェーデンは、福祉大国として知られた国です。

実際に働いてみて良かったと感じることが多い一方で、厳しい一面に直面したことも正直なところあります。

今回は良いことばかりではなく、実際に私がスウェーデンで働いて感じたデメリットについて、お話ししたいと思います。1SEK=約13円(2019年1月)

勤務したのはスウェーデン企業

スウェーデン

私はスウェーデンにて、アパレル関連のスタートアップ企業に約9か月間勤務しました。マーケティング部門で主に日本マーケット担当として働いていました。

自社製品のPR、カスタマーサービス、翻訳、その他日本に関連することが主な仕事でした。従業員構成は、9割がスウェーデン人、1割が私のような外国から来た人という感じでした。

実は、仕事を始める前は、スウェーデン社会に対して漠然とした知識しかありませんでした。スウェーデンは私にとって初めて住む国で、知り合いもほとんどおらず、土地勘なども全くありませんでした。

しかし、スウェーデン企業で現地の人達に混ざって働いたことで、実際のスウェーデンの雇用のあり方や社会の仕組みなどを知る事ができました。

仕事を通じて、スウェーデン社会の良し悪しを知ることができる良い機会だったと思っています。

スウェーデンには退職金がない

コイン

スウェーデンでは、同じ会社に長く勤めていても退職金は支給されないのが一般的です。年金制度や医療などの社会保障制度が整っており、退職金がなくても老後の生活に支障がないという前提があるためだと思います。

実は、私が勤めていたアパレル会社は、予期せず廃業となってしまいました。そんな時でも、予め契約書で合意した通り、解雇通知は「解雇される日の1か月前」でした。

突然の解雇でも1か月分のお給料のみが支給され、退職金はありませんでした。私だけでなく、他の従業員も同じです。会社都合での突然の解雇ということも十分にありうるので、日頃から貯えておくことが重要です。

私自身は、子育て世代で、人生の中間地点でスウェーデンに移住してきました。スウェーデンでは、退職金がないことを考えると、特にしっかりと経済設計を立てる必要があると感じています。

スウェーデン語ができないと安定した仕事につきにくい

スウェーデンの風景スウェーデンの風景

英語ができるのは大前提

スウェーデン人は英語に堪能な人が多く、大抵の場所は英語が通じます。生活面だけで言うならば、ほぼ英語で過ごせてしまいます。また移民受け入れ大国でもあり、外国人居住者の占める割合が多い国です。

そのため「外国人でも仕事が見つけやすいのでは?」と思われやすいですが、現実は大きく違います。スウェーデンで外国人が仕事を見つけるのは、必ずしも容易なことではありません。

スウェーデンに住む外国人で、安定した仕事をしている人は、スウェーデン語能力があり、何かしら職に活かせる資格を持っている人がほとんどです。スウェーデンで通用する資格があるほうが、仕事を得やすくなるからです。

スウェーデン人のほとんどが英語に長けているので、実際のところ、外国人が英語力を活かして仕事を見つけるのは難しくなります。

外国人も同じく学ぶチャンスはある

スウェーデンに来た外国人は、まずはスウェーデン語を習得します。その後は大学や専門学校で、仕事を得るのに有利な資格取得を目指す人が大勢います。母国語でない言葉で勉強するのは容易なことではなく、時間もかかります

しかし、仕事を見つけるために勉強をした方が早いことも多いためです。国籍、永住権の有無、VISAの種類などで条件は異なりますが、外国人でも無料でスウェーデン語学校、専門学校、大学などに通うことができます。

スウェーデンが外国人に対しても、広く門を開いているのは福祉大国ならではだと感じています。

私の場合

私自身は、スウェーデン語は初めて勉強する言葉だったので、スウェーデン語で資格を習得するには相当な時間を要するだろうと考えました。そこで英語と日本語能力だけが必要な仕事を見つける方が早いのではと判断しました。

しかし、これが思った以上に困難な道のりでした。英語と日本語の能力が必要な仕事は、ほとんど募集がありません。

しかも、スウェーデンでは日系企業でも現地の人を雇うことが多いので、日本人だからと言って雇われることもほとんどないのです。結局、私の場合は仕事を得るまでに、1年かかりました。

今考えると当時、スウェーデン語がほとんどままならず、スウェーデンで通用する資格がない私が1年で就職できたのは、運に恵まれたことが大きかったと思っています。

しかし、今後、安定した仕事を得るためにはスウェーデン語能力と資格の取得は必要だと感じています。そのほうが、継続的に職を得れる可能性が増えるからです。

スウェーデンでは問題解決に時間がかかる

時計

問題解決には交渉力も必要

私が仕事をしていて、一番ストレスに感じたのは、スウェーデンでは問題解決にとても時間がかかることです。スウェーデンでは、例え自分達の管轄内のことでも、面倒なことは後回しにしてしまう傾向があります。

そういう時は、自分自身も嫌になってしまうくらいしつこくかけ合わないと、問題解決にたどりつけません。ある意味、どれだけの粘り強さがあるかで、問題解決のスピードが変わってくるのかもしれません。

私の場合

実際に私も、問題解決に時間がかかり困ったことがありました。私の担当の取引先に荷物を送った時のこと。

本来なら、先方には費用負担なく荷物が届く手配をしました。しかし、物流担当の手違いで先方に税金負担が生じてしまったのです。

本来ならば、担当部署で内部手続きをし、返金作業を進めるべきでした。しかし、何度かけ合っても、いつまでも状況は変わりませんでした。

最終的には、私の方で直接、社内の経理部にかけ合い、海外送金という形で問題に対処しました。 スウェーデンは、個人主義が徹底している国です。

チームワークなどはあまり期待できません。気遣いの仕方や互助の気持ちというのも日本とは違ってくるので、自分で問題解決をしなくてはいけない場面が多くなります。

問題が起きた時に、いかに助けを求めるか、どれだけうまく人を動かせるかを心得ておく必要があると感じています

スウェーデンは冬の生活が厳しい

スウェーデンの森

北欧の冬の特徴

数年生活していますが、実はまだ北欧の冬に慣れていません。スウェーデンは国土の一部が北極圏に位置している北国です。緯度によっても違いますが、ストックホルムでも、冬の間の日照時間は1日に数時間と短い日が続きます。

朝8時ごろにうっすら明るくなり、午後3時には真っ暗と言う具合です。 曇っている日も多いので、冬の間は太陽の光を浴びることがほとんどありません。

そのため、体調不良になりやすく、気分がスッキリしないこともあります。日本にいる時はほとんど意識しなかったのですが、スウェーデンに住み始め、太陽の光が人間の生活にとっていかに重要であるかを実感しています。

気温に関しても、真冬は湖が凍りつく、氷点下の日々が続きます。生活をしていると、寒いからと、家に閉じこもっているわけにもいきません。

冬の間は、外に出るのが一苦労です。

人々の暮らし方

スウェーデンでは、部屋の暖房はセントラルヒーティングがメインとなっており、室内は暖かく保たれています。しかし、暖房がつきっぱなしの状態が続くので、室内は非常に乾燥してます

私の場合、それが原因で喉の調子が悪くなり、体調を崩してしまうことも少なからずあります。冬の間は、部屋の中をある程度、加湿することが不可欠です。

また、日頃から免疫力を高める食べ物を積極的に摂取し、風邪を引きにくい体質作りを心がけています。ハロウィンが終わるとすぐにクリスマス一色になります。

暗い冬を前に、気分を盛り上げながら冬を楽しく過ごす、北欧ならではの暮らし方なのでしょう。また、スウェーデン人は、寒い冬、屋内でリラックスして過ごすために、キャンドルを上手に生活に取り入れています。

私の勤めていた会社では、冬の間、デスクでキャンドルをつけていた人もいて、これもありなんだと驚いたのを今でも覚えています。

スウェーデンの人と同じように、クリスマスを楽しんだり、旅行の計画を立てるなどして、気分を盛り上げるのも、暗くて寒い冬を乗り切るには大事なことです。

病気や怪我をするとつらいスウェーデン

薬

スウェーデンで医者にかかること

スウェーデンでは18歳未満は歯科代を含む医療費が無料です。また、18才以上は年間自己負担上限額を1,100krとし、これを超える場合は無料になります。

金銭的に補助は手厚いのですが、実は医療サービスそのものを利用するのが難しいのが現状です。 医療従事者の数が不足しているのもその原因の一つだそうです。

また合理主義のスウェーデンでは、患者の症状がどれくらい重いかで診察の順番を決める傾向があります。重病の患者や子供が優先的に診察に回されます。診察の待ち時間が6時間などは日常的なことです。

やっとのことで診察の順番が回ってきても、がっかりするほど簡単にすまされることもあるようです。

熱の時は自宅で安静にして治す

私は昨年の冬、インフルエンザらしき症状で1週間ほど寝込みました。スウェーデンでは健康相談ダイヤルがあり、そこに電話をすると病気の対処法やどこの病院に行けば良いかなどを教えてくれます

高熱に苦しみながら、電話しました。すると、「熱が5日しても下がらなかったら、病院に行って下さい。それまではゆっくり安静に。」と言われ、がっかりしました。幸いにして、熱は5日目で下がりました。熱が下がらなかった場合、高熱にも関わらず氷点下の中病院に行き、診察まで長時間を待つことになっていたかと思うと、回復して本当に良かったと思っています。

聞いたところによるとスウェーデンでは、病院でインフルエンザの検査をしないそうです。服用後にすぐ効果が現れるインフルエンザ治療薬も容易に手に入れることはできません。

基本的には、インフルエンザも自然治癒力で治すしかありません。スウェーデンでは、何よりも健康で生活することがとても大事です。

スウェーデンで働いてみて

福祉大国と言われるスウェーデンでも、実際に外国人が生活する上では、仕事を得にくかったり、文化的な違いへの戸惑いを感じることも少なからずあります。

しかし、これらの困難は改善に向けて少しづつ行動することで、乗り越えることが不可能ではないことだと個人的には考えています。スウェーデンは、育児休暇・雇用制度・教育など社会の仕組みがきちんとしています。

また、それらの社会保障制度は外国人にも平等に適用されます。そう言った意味では、外国人にとっても比較的住みやすい国だと考えています。

まとめ

デメリットばかりを並べると、スウェーデンに対してマイナスなイメージを持たれてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

スウェーデンで生活することには魅力を感じられる部分も多いので、得られるメリットも少なからずあるはずです。良いところだけでなく、デメリットもあえて知って頂くことで、少しでも読まれた方々の参考にして頂けたらと思います。

日本と違う国で生活することは、常にハプニングやトラブルがつきものです。それらをうまく切り抜けながら生活することで、自分自身の成長にもつながって行けばと考えています。

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投稿者プロフィール

北欧流のんびり生活を求めて、家族でスウェーデンに移住したMicco(みっこ)です。北欧ライフスタイルのライター、海外育児をするワーママとして活動中。

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