海外で働くにあたって必要になるのがその国での就労ビザです。メキシコにはワーキング・ホリデー制度はなく、就職した会社を通して就労ビザを申請するのが一般的です。実際に私もメキシコで就労ビザを取得し、働いていました。
比較的就労ビザが取りやすいと言われているメキシコですが、実際はどうなのでしょうか。私が取得した体験談をもとにメキシコのビザ事情についてご紹介したいと思います。
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メキシコに滞在できるビザとは
ビザの種類
メキシコでのビザの種類は以下のとおりです。
- 観光ビザ
- 学生ビザ
- 就労ビザ
- 配偶者ビザ
メキシコは180日以内の観光、単位取得を伴わない語学習得の場合、ビザの申請は必要ありません。入国と同時に出入国カード(FMM)がもらえ、最大180日間の滞在が許可されます。私ははじめ語学学校に通う目的でメキシコへ入国したため、この制度を利用しました。
単位取得や就労を目的とした滞在の場合、学生ビザや就労ビザの申請が必要になります。就労ビザはメキシコでの就職先が決まっていることが条件になるので、先に就職先を決めてからビザ申請という流れになっています。
就労ビザから永住権へ切り替えができる
就労ビザは基本的に1年ごとの更新となり、4回更新を行うと永住権への切り替えが可能です。永住権を取得すると滞在許可の有効期限やビザ更新の必要がなくなるので、手間が省けます。
メキシコの就労ビザ取得に必要なもの
就労ビザを申請するにあたり、私が用意したものは以下のとおりです。
- パスポート(原本とコピー1部)
- 大学の卒業証明書(アポスティーユ付き)
- 写真
その他、会社が用意してくれたものがこの2点です。
- 就労ビザ申請用紙
- NUT番号(申請時にもらえる手続き番号)が記載された書類
大学の卒業証明書に関しては外務省に送付してアポスティーユを付けてもらう手続きが必要なので、思った以上に時間がかかりました。すでにメキシコに滞在している場合は、代理人に手続きをして郵送してもらう必要があります。
メキシコの就労ビザ取得の流れ
メキシコ就労ビザ取得までのプロセスはいたってシンプルです。
- 申請
- 面接
- 一時居住者査証取得
- メキシコ入国
- 入国管理局にて指紋採取
- 就労ビザ(在留カード)取得
申請や面接の予約などは原則企業側が行います。申請者は決まった日時にメキシコ大使館へ行き、面接を受けます。面接では働く予定の企業名や役職、報酬について聞かれるので、申請書類と同じ答えになるように事前に確認しておきましょう。
私は就職が決まったときにはすでにメキシコに滞在していたので、メキシコで手続きを行いました。が、日本にいる間にメキシコでの就職が決まっている場合は日本出国前に手続きをすることになります。
メキシコで手続きを行う場合
日本での面接は在日メキシコ大使館で行います。私のようにすでにメキシコに滞在している場合は、国外のメキシコ大使館へ面接を受けに行かなければなりません。ほとんどの場合が距離的に近いアメリカにあるメキシコ大使館です。
メキシコ入国後就労ビザへ切り替える
メキシコ大使館で面接を行ったあと、一時居住者査証といういわゆる仮ビザをもらいます。メキシコ入国後に一時居住者査証を就労ビザへ切り替えて完了となります。就労ビザは面接をした日から1年間有効となり、有効期限が迫ってくると更新手続きを行わなければなりません。
実際に起きた就労ビザ取得のトラブルや問題点
ビザ取得までのプロセスはシンプルなのですが、実際にビザが手元に来るまではとても長い道のりでした。
ビザ取得や更新において実際に起きたトラブルは、主に時間に関連すること。メキシコは時間にルーズでのんびりとしていますが、手続きに関してもここまで時間がかかるとは思ってもいませんでした。
就労ビザを取得するまでは忍耐が必要でした。
面接までの時間がとても長い
ビザの申請から面接の予約までは企業側が行いますが、移民局の順番待ちがとても長いため面接の予約にこぎつけるまでに4カ月かかりました。その間は就労をしてはいけないので、研修や語学習得の時間にあてるしかなく、本当にビザが取れるのか先行きが不安でした。
就労ビザ(在留カード)へ切り替えたと思ったらすぐ更新
全ての手続きに時間がかかるので、手元に就労ビザ(在留カード)が来た時点で残りの有効期限が半年を切っていました。ビザの更新は有効期限の1カ月前から可能なので、手元にビザが届いてからわずか数カ月でビザ更新のために手元から離れてしまいました。
法律が変わって時間がかかる
2018年12月、ビザの更新中にメキシコの大統領が変わりさまざまな法律が変わりました。その影響でビザ更新が一時中断され、新しい法律に適応するまでにかなりの時間を要しました。これはかなりの人に影響が出たようで、周りのビザ取得待ちの人たちもただ待つしかありませんでした。
汚職事件による中断
メキシコではよくありますが、移民局のトップが汚職事件で逮捕されたことにより手続きが一時中断したこともありました。法改正と同じくひたすら待つしかない日々。ビザには有効期限があるのでそれが切れてしまわないかとひやひやしていました。
まとめ〜メキシコでの手続きは気長に構える
メキシコで就職した場合、ほとんど企業側がビザの手続きを行うので、ビザ取得は難しいことはありません。しかし、私が体験したように待ち時間がかなり長いのがネックです。これは私だけに限らず、周りの人に聞いてもスムーズに取得・更新ができなかった人がほとんどです。
就労ビザの取得自体は問題なくできます。これからメキシコ就職を希望する人は、ビザや手続きに関しては気長に待つものだということを頭に入れておいてください。
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