アルゼンチンで生活をするにあたって、やっぱり気になるのは生活費です。日本でひと月にかかる生活費とは少々額がいます。
アルゼンチンもその一つで、日本では必要のないものにお金がかかったり、その逆もまたしかり。
長期滞在や留学する人が多いと思うので、「ブエノスアイレス市内に滞在し、何らかの勉強をしている日本人」と仮定して 、リアルなアルゼンチンの1か月の生活費シミュレーションをしていきます。
留学生なら下宿やシェアハウスに住むのが一般的
ブエノスアイレス市内には外国人学生同士のシェアハウスや、自分の家を学生に開放している人や、個人的に下宿をさせてくれる家があります。
下宿をするという形が一番安全で手っ取り早いです。
場所や間取り、相部屋なのか一人部屋なのかによりますが、3万円~5万円が家賃の相場です。
水道光熱費
これも宿泊先によりますが、電気・ガス・水道を家賃に込みで計算してくれる所と皆で割り勘もあります。
光熱費を全て合算しても、大体5000円前後になります。
「エクスペンサー」と呼ばれる共益費が高い
ブエノスアイレスのマンションの90%に住み込みの管理人兼お掃除さんがいます。
なので彼らの給料も共益費に含まれるので、びっくりするくらい共益費が高いのです。管理人さんが常駐しているマンションは共益費が1万6000円程度です。
仮に管理人不在のマンションでも共益費8000円/月程度の請求が来ます。エクスペンサーも、ひと月の下宿代に込み込みなら、とっても良心的な下宿先だと思います。
余談;家・マンションを借りるのが難しいアルゼンチン
アルゼンチンは「マンションを借りる」のがとても難しい国です。賃貸のマンションを借りようとすると、保証人が必要ですよね。
日本なら安定した収入のある人なら誰でも保証人になれますが……、アルゼンチンは誰でも保証人にはなれません。
アルゼンチンでいう「安定した収入がある」ことは家やマンションの所有者ということです。家やマンションを借りる際に保証人は担保として家・マンションを差し出さなければならないのです。
これは法律で決まっており、アルゼンチン人でも家を借りられずにいる人がたくさんいます。
部屋を借りれないアルゼンチン人はどこに住むの?
その答えは「ホテルに住む」なんです。ホテルと言っても素泊まりの、ホステルのようなもので、1か月単位で部屋を借りるシステムになっています。
実はこのホテル暮らし、セキュリティー上あまりよろしくありません。
なぜならホテルに宿泊している人は、保証人がいなくて家を借りられない人もいれば、家を借りると足が付く人だっているからなんです。
「隣の部屋がスリ団体の巣窟だった」なんてことだってありえるので、日本人の滞在にはあまりオススメできません。
食費
食費はそんなにかかりません。日本よりも安くてボリュームのあるものが食べられます。せっかくの肉の安い国アルゼンチンなので、毎日ステーキを1枚とパスタを食べるとして計算してみましょう。
アルゼンチンでは特大ステーキが格安です。
- ステーキ1枚約250円なので、250円×30日=7500円。
- パスタを買うと500グラム70円×30日=2100円
- パスタソース1缶70円(3日分)×10=700円
毎日ステーキとパスタを食べ続けると10300円 / 月。
それに調味料や朝ごはんなどを買い足しても20000円以内には収まる計算になります。
携帯電話代
携帯は日本の使い慣れたものをSIMロック解除して持ってくことになると思います。
アルゼンチンでは、日本のように携帯料金を毎月引き落としで支払うシステムではなく、プリペイドカードに使う分だけチャージする方法が一般的です。
最近ではスマホアプリを使って会話ができるので、あまりプリペイドカードも必要ではないかもしれません。一応月に100ペソだけ使う計算にしておきましょう。
ちなみに100ペソは日本円で718円です。1000円以下ですが、これで十分です。
インターネットWIFI代
インターネットとWIFIモデムをひと月契約すると約500ペソ(約3500円)くらいです。
あまり安い会社とインターネット契約をすると、アフターサービスが最悪なので、少し値段が高くてもしっかりした会社で契約するのがおすすめです。
会社側の不備で使用できなくても請求がくる
経験談ですが、TVと電話とインターネットが一つになった会社を契約していたんですが、ネット環境と電話が2か月使えなくなったことがあります。
毎日のようにクレームを言いに近くの店舗に行っても結局ネットも電話も復旧しなかったので契約を打ち切りました。
それでも2か月間しっかり請求書は来てたという、日本では絶対にありえないことが起こります。
交際費
私の周りだけなのか、アルゼンチンの人たちはあまり派手に出費をしません。外出してレストランやバーに行くよりも、誰かの家で集まって食事をすることが多いように感じます。
なので日本のように交際費はかからないし、たとえ高級レストランに行ったとしても日本のチェーン店の居酒屋くらいの出費で済みます。
たまに飲みに行くとして、だいたい月に1万程度としておきましょう。
一ヶ月の滞在費はわずか74500円 / 月
さてここで全てを足してみましょう!
- 家賃、光熱費共益費=約4万円
- 食費=約2万円
- ケータイ、インターネット代=ケータイ使用料1000円+インターネット3500円
- 交際費=週に1回レストランに行ったとして約1万円
- 合計金額は74500円 / 月
73500円ですが、かなりリッチな計算をしているので、実際はもっと安く滞在できます。現在はペソ安なので、4万円〜5万円あれば1ヶ月生活できるでしょう。
まとめ
アルゼンチンでは5万円程度あれば普通に生活できます。アルゼンチン人の30歳の平均収入は8万円程度。ちなみに国公立の教師の給料は8500ペソ(約61100円)程度です。
物価の安い国だからこそ、滞在費が安いんです。この機会に、アルゼンチンで長期滞在しながらスペイン語を勉強するというのもいいかもしれませんね!
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