アルゼンチン・ブエノスアイレスの市内観光で最も有名なのが、サン・ニコラス(San Nicolás)地区です。ただ、ポルテーニョ(ブエノスアイレスの地元の人々)はサン・ニコラスと呼ばず、”Microcentro(ミクロセントロ)”と呼ぶのが一般的です。
また、「観光で絶対外せない、BOCA(ボカ)地区」などブエノスアイレス観光は見所がたくさんあります。今回はアルゼンチンの歴史や文化の中心地「ミクロセントロ」と「ボカ地区」をご紹介します。
大統領に会えるかも?!大統領官邸カサ・ロサーダ【Casa Rosada】
まずは大統領官邸のカサ・ローダです。この場所で有名なのが、映画やミュージカル「エビータ」です。エピータとは、元アルゼンチン大統領夫人でこのカサ・ロサーダのテラスからアルゼンチン国民に向けて歌ったことは歴史的にも有名ですよね。
アルゼンチンの歴代大統領がここに住み、アルゼンチンの大きな未来を描いた歴史的な場所です。事前の予約が必要ですが、カサ・ロサーダの中の一部を見学できるんです。スペイン語ですが、以下のURL(http://www.casarosada.gob.ar/)を記載しておきます。
アルゼンチン政府のサイトなのでご安心ください。歴史的にも面白い場所なので、ぜひ行って欲しい場所です。
歴史が刻まれているプラザ・デ・マヨ【Plaza De Mayo】
カサ・ロサーダの前に広がる、アルゼンチンの歴史が刻まれたプラザ・デ・マヨ【Plaza De Mayo】。
日本ではとても珍しいですが、大統領官邸の前なのでデモやストライキがよく行われます。デモの際はかなり騒がしいので、当たり前ですが注意が必要です。普段は人通りの多い広場ですが、デモやイベントなどが行われると交通機能もストップし、人でごった返します。
この広場の象徴といえば、「Abueras de plaza de mayo(アブエラス・デ・プラザ・デ・マヨ)」といって、白いハンカチを頭に巻いた年配の女性のグループです。
悲しい歴史の被害者の方々で、今も行方不明になったお孫さんを探していらっしゃいます。その一方で、そのグループは平和の象徴として、支援金を元に大学の設立などにも貢献をされています。平和とは何かを考えるきっかけにもなります。
現ローマ法王フランシスコの出身の大聖堂
カサ・ロサーダを背にしてプラザ・デ・マヨを右手に進むと、見えてくるのがこの大聖堂です。
現職のローマ法王・フランシスコが枢機卿時代に職を務めた教会で、ガラス窓一つにも繊細な技術が施されています。とにかくすごいなと思える建物です!
また、南米開放の指導者サン・マルティン将軍の棺が収められており、24時間体制で現役兵が警護をしています。
ショッピングなら、カジェ・フロリダ【Calle Florida】
ミクロセントロでショッピングといえば、カジェ・フロリダ【Calle Florida】です。
最新ファッションはもちろん、アルゼンチンのお土産人気ナンバーワンの牛革製品専門店などが立ち並ぶショッピング・ストリートです。シーズンになればセールで、本革のバッグが5,000円以下などで購入できます!
また、「カンビオーカンビオー」と声をかけている人が多く見られますが、彼らは両替屋さんのキャッチです。中には偽札を掴ませる詐欺師がいるので、信頼のできる両替え屋さんか、空港や銀行で両替をしましょう!
プラザ・デ・マヨの周辺だけでも楽しめる
プラザ・デ・マヨの周辺だけでも観光スポットがたくさんあります。デモやストライキが起こっていなければゆっくり楽しめるので、ブエノスアイレス観光では絶対に外せないスポットです。
本当に素晴らしい建築物が立ち並んでいるので、観光スポットだけではなく街並みも十分に楽しんでいただきたいミクロセントロです。
観光で絶対外せない、ボカ地区【BOCA】
アルゼンチンといえば、サッカー大国でタンゴの国。この2つが揃っている、絶対に外せないブエノスアイレスの観光地といえばボカ地区【BOCA】です。
サッカーチームとして国際的に有名なBOCA・JUNIORS(ボカ・ジュニアーズ)のスタジアムがあり、イタリア系移民が最初に降り立ったのも、ボカ地区の港なんです。建築物もストリートペイントもあり、見どころがいっぱいなのがボカ地区の特徴です。
ボカ・ジュニアーズ【Boca Juniors】
ボカ・ジュニアーズ【Boca Juniors】は国際的にも有名な、アルゼンチンの1・2を誇る有名サッカークラブです。
十数年前には、日本で開催された2002年ワールドカップの日本代表・高原直泰選手が所属していたチームとしても有名ですよね。かつてはあのサッカー界の神様”ゴットハンド”ディエゴ・マラドーナや、フアン・ロマン・リケルメが所属していました。
現在では現アルゼンチン代表で元セリエA・ユヴェントスの伝統の10番を背負った、カルロス・テベス選手がボカスタジアムで大活躍しています。
スタジアムすぐ横の歩道には、ズラリとボカの歴代スター選手の足型と手形があるのでぜひご自身のものと比べて下さいね!
カミニート【Caminito】
タンゴ発祥の地、カミニート【Caminito】!あのタンゴの名曲「El Caminito(エル・カミニート)」はこの場所を歌っています。
作詞家のガビーノ・コリア・ペニャロサ(Gabino Coria Peñaloza)はこの地に住み、失恋をし傷心でこの場所を歩いたとされています。数十年前にはこのカラフルで不思議な建物がズラリと並んでいるこの街並みは、ボカならでは独特の雰囲気です。
まるでどこかのテーマパークのようですね!メッシやローマ法王やマラドーナの人形が飾ってあるので、探してみて下さいね!
記念撮影してくれます
ボカスタジアムやカミニートの周辺には、タンゴの衣装をまとった美男美女の絵になりすぎるダンサーが何組もいます。
約50ペソ(日本円で約400円)程度で一緒に記念撮影をしてくれます。タンゴのポーズで写真を撮ってくれるので、タンゴダンサーの気分が味わえますよ。私も現地に住んでいていつでも行けるのに張り切って写真を撮ってもらいました。
イタリア系移民が、最初に足を降ろした港
カミニートから数分歩くとがらりと雰囲気が変わり、港が目の前に現れます。海のないブエノスアイレスは川を伝って船が入り、このボカ地区にヨーロッパ移民が上陸しました。
ブエノスアイレスの移民の歴史はこの港から始まるといえるでしょう。カミニートやボカスタジアムとは違い、落ち着いた静かな場所なのでゆっくり景色を楽しむにはオススメの場所です。
注意!観光名所以外は絶対に行かないで!
こんなにも素敵なボカ地区ですが、ブエノスアイレスの中でも治安のよくない地区です。ポルテーニョ(ブエノスアイレスの地元の人)も用がない限り、あまり近づかない地区です。
観光名所の付近2~3ブロックは警察がいて安全ですが、その先に行ってしまうと観光客目当てのスリや地元のバラブラバ【Barrabrava】と呼ばれるフーリガン達ががたむろしています。
人気の少ない場所や観光名所から離れた場所へは、決して興味本位で近づかないようにしてくださいね。
またボカの試合当日になると、アルゼンチン中から熱狂的なボカサポーターが集まります。万が一試合に負けると怒ったサポーターと警察の衝突や喧嘩が起こるので、観戦の予定のない方は試合のない日を選んで行った方が安全で空いていますよ!
まとめ
サッカーファンも、タンゴ好きも、観光でも絶対に楽しめる、ブエノスアイレスの絶対に外せない観光名所・BOCA(ボカ)地区。
100年以上の歴史のある建物や港があり、いろんな表情を持っている素敵な場所です。アルゼンチン・ブエノスアイレス市内の観光でボカに行かないなんて絶対にもったいないです。
ボカ地区は治安があまり良くない地区ということを念頭に置いて、安全に楽しんでくださいね!
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