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サウジアラビアの首都リヤドの住居や住宅事情とは

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サウジアラビア

日本の原油輸入国第1位はサウジアラビア、ということは小学校の社会で習うほど有名ですが、サウジアラビアという国を詳しくご存じの方はあまりいないのではないでしょうか?

外国人の入国が制限されており、住んでいる外国人は政府関係者やビジネスマンだけなので、外国人相手の不動産業者などはもちろんありません。また、国民は結婚すると政府から家をもらえるため、不動産業者など必要ないのです。

そんなサウジアラビアの首都リヤドに住む私から、外国人の住宅事情をご紹介します。

サウジアラビアに観光客はいない

日本人のほとんどの方は、旅行会社で予約すればサウジアラビアに行けると思っているかもしれません。

しかし2018年3月現在、外国人でサウジアラビアに入国できるのは、イスラム教徒、サウジアラビアでの仕事に関係している人、その血縁関係者のみ。イスラム教徒に対する巡礼ビザと、仕事関係者のためのビザしか存在していないのです

したがって、国内には観光客などはおらず、私の身近にもサウジアラビアを旅行したことがあるという人はいません。

移動手段もなし

観光客がいないということは、国内を移動するのは主に生活のために移動が必要な人ということになりますが、公共交通機関のバスや電車はありません

あるのは、女子大学内の移動のための電車と、リヤドから地方都市に移動するための長距離電車だけです。

※2019年9月に観光ビザが解禁されました。

サウジアラビアで外国人が住んでいるのは「コンパウンド」

サウジアラビアの家

観光客がいないサウジアラビアで外国人はどのような家に住んでいるのかというと、コンパウンドと呼ばれる居住区です。高い塀が周りにある団地のようなところで、外国人ばかりが集まって住んでいます。

塀の上には有刺鉄線が張り巡らされ、居住区の入り口ではサウジアラビア軍が入場者を厳重にチェックしています。

まるで広大な刑務所のような場所といえば想像しやすいと思います。

異教徒を区別するため?

このような場所に外国人が住むようになった経緯はわかりませんが、私が想像するに、宗教の違いです。

サウジアラビアは厳格なイスラム教国ですが、外国人のほとんどはキリスト教徒などであり、イスラム教徒とは習慣が違います。

私がアラビア語学習用のCDを持ち込もうとした際、音楽は悪魔の聞くものだと年配の空港職員から注意され没収されそうになりましたが、現実にこのような考え方をする男性はいまだに多くいます。

そのため、文化や生活習慣が根本的に違う異教徒とイスラム教徒が同じ場所に住むことは不可能だと考えたサウジ政府が、塀で囲んだ中に外国人を住まわせるようにしたのではないかと思うのです。

サウジアラビアのコンパウンドのセキュリティ

2004年4月、リヤドの外国人居住区で自爆テロが発生しました。爆薬を大量に詰め込んだ車が真っ直ぐ突っ込んできたのです。

それまで居住区の入り口は外の道路に面していましたが、このテロ以降、道路からは簡単に入れないつくりに変更されました。

車が暴走できないように

具体的には、公道をつぶしてコンパウンドの周りにもう一周分、道路がつくられました。

その道路には、車がスピードを出せないようスピードバンプという減速ポイントが何か所も設置されています。また、各減速ポイントの間には大きなブロック塀が交互に置かれており、S字クランクのようになっています。

車が直進してきた自爆テロを受け、車がスピードを出して真っ直ぐ暴走できないようなつくりにしたのです。

もう一つ、入場ゲート外に設けられた設備でびっくりしたのが逆走防止の車止めです。入り口から出る車がその上を通ると沈みますが、逆側から入ろうとすると車止めは沈まず、タイヤがめり込みパンクするというものです。

危険な住居に外国人は戻ってこない

2004年のテロ後、外国人は一時、ドバイや祖国に退避しました。一緒に住んでいた家族はそのまま帰国したり、企業も外国で活動したりとリヤドに戻ってくる人が少なかったため、サウジ政府は外国人が住むコンパウンドでテロが起こらないよう一斉に工事せざるを得なくなりました。

地方都市であるジェッダやアルコバールの外国人居住区でも同様の工事が進みました。さすがにリヤドのように厳重にはなりませんでしたが、それまでより強固なゲートに変更されました。

安全対策がされないコンパウンドからは外国人があっという間にいなくなります。外国人同士のコミュニティで情報交換し、セキュリティの高いコンパウンドに移動するのです。

安全と不便は正比例

この工事とともに入場ゲートではセキュリティが強化され、コンパウンドに入る車が来る度に係員が車の下をミラーでチェックするようになりました。外国人が乗っている車は常に標的になるので、爆弾が取り付けられていないか確かめているのです。

また、トランクも毎回開けて確認するので時間がかかります。

セキュリティが厳しくなったおかげで私たち居住者の安全は強固になりましたが、コンパウンドへの帰宅時にはS字の曲がり道路とバンプにたびたび揺られ、気分が悪くなりそうです。

サウジアラビアのコンパウンドの部屋と清掃事情

コンパウンド

部屋の大きさと間取り

  • 単身者用:80~100平方メートル(ベッドルーム2つ)
  • ファミリー用:200~400平方メートル(ベッドルーム3~5つ、バスルーム3~4つ)

このように、部屋はかなり広いです。また、トイレも2~3個あります。

最低限の家具は付いているのでとても便利です。さらに、メイドルームが設けられていることもあります。

天井も3メートル近くあるため、ますます広く感じます。

掃除は業者かメイドに依頼

これだけ広いと掃除が大変です。特に水回りの掃除が行き届かなくなります。滞在当初、どうすればいいのか途方にくれそうでしたが、頼めば掃除をしてくれます。

コンパウンド内管理業者には2~3時間1,500円くらい(単発)でお願いできます。カーテン、水回り、カーペット、窓など清掃項目が分かれているので、複数を掃除してもらうと高くなります。

定期的に清掃をお願いする場合にはメイドを雇う方が便利です。なぜなら、毎回指示をする必要がないからです。

日本人家庭はメイドさんに人気

サウジアラビアには出稼ぎ労働者が多いです。ドライバーなどの旦那さんと一緒に夫婦で出稼ぎに来ているフィリピン人やアフリカ系の女性が多くいます。

そして、日本人が引越してくると彼女たちメイドさんの間でリクルート合戦が始まります。

日本人はメイドを使い慣れていないため、面倒なことを言わない上に人使いが荒くないので、メイドさんから見れば働きたい家庭ナンバーワンなんだそうです。

コンパウンドの部屋はたいてい同じ会社の人間に引き継がれるため、日本人が出て行けばまた新しい日本人が入ってくることは分かっています。そこで、日本人は引越し早々、メイドさんの来訪や電話をたくさん受けることになるのです。

報酬はいくらぐらい?

メイドさんの時給は750円くらい、週2~3回、1回3~4時間でバスルーム、トイレ、キッチンなどの清掃、拭き掃除や庭の掃除、アイロンがけなどをお願いできます。

サウジアラビアのコンパウンド内の施設

居住区の中は、外に出なくても最低限の生活ができるような施設が揃っています。アメリカ軍基地のようなところを想像していただければいいのではないでしょうか。

スーパー、スイーツショップ、小さな病院や薬局、美容院、クリーニング屋、レストラン、ビデオショップ、映画館などがあります。

また、住民が無料で利用できるプール、スポーツジム、体育館、テニスコート、子供のプレイグラウンドがあります。ある程度規模の大きいコンパウンドになると、小学校前の子供が通うプレスクールも併設されています。

さらに、入り口のすぐ横にはたいてい管理棟があり、住居に関する事務などはすべてここで行うことができます。住民のための車の手配、パソコンやテレビなどの通信に関することもしてくれます。

気軽に遊べるプール

プール

プールはコンパウンドの規模により様々です。敷地内に一つだけでなく、10×20メートルくらいの小さなプールもたくさんあります。

自宅から歩いて1分以内の距離にあるため、いつもプールは貸し切り状態です。もちろん、目の前がプールという家もあります。

遊園地にあるような、波が出る大きなプールが付いていることもあり、子供たちには大人気です。プールに空気で膨らませたスライダーなどを備え付けてもらい、誕生日会をプールサイドで行うこともあります。

自由に外に出られない生活なので、コンパウンドの中ではストレスがたまらないようみんな協力し合って楽しんでいます。

気温は高くても湿度で冷える

ただ、プールに入るまではいいのですが、あがると体がぶるぶる震えるほど寒く感じます。

リヤドは夏は高温になり40℃超えの日も多いのですが、乾燥気候で湿度はいつも20%以下です。湿度は体感温度をここまで変えるのかと驚きます。

きれいに整備された庭

コンパウンド 庭事

それぞれの部屋周辺の敷地では、各自が好きなように花を植えたり、タイルやガーデンファニチャ―を置いたりしています。

住居棟の周りには特に柵などはありませんが、小さな子供がいる家庭では窓の前辺りを柵で囲んだりしているところもあります。

しかし、1年のほとんどの昼間の気温が30度以上なので、外でお茶をしたり庭いじりをしたりということはあまりできません。

有料で手入れしてもらう

庭の手入れはコンパウンド内のガーデナーという庭専門の人がしてくれています。コンパウンドの管理部門にお願いするので外国人価格になり、1か月1万円くらいです。

また、正規のガーデナーではありませんが、普段は施設内や道路の掃除、ごみ収集作業などをしていて、手が空いている早朝や夕方などにアルバイト感覚で請け負っている人もいます。

花を植えたり水をやったり、時にはトマトやナスなどの野菜を植えてくれたりします。月3,000円ほどで家の周りをお花でいっぱいにしてくれるので、雇っている人が多いです。

サウジアラビアのコンパウンドに住むための家賃

セキュリティのしっかりしているコンパウンドでは年間約300万~350万円(リヤドの賃借料は年払いです)、月にすると30万円くらいです。

外国人が住む部屋は、塀の外の戸建てに比べて2~3倍は高いようです。外に出れば、地下1階・地上3階建て、プール・庭付きの大きな豪邸で月10万円くらいで借りられることもあります。

しかし、異教徒で外国人の私たちが外の戸建てを借りることはほぼ不可能です。ただ、現地法人で長期間アラブ人と取引をしている会社などは、アラブ人との信頼関係で戸建てを借りているところもあります。

自力での物件探しはかなり難しい

最初にも触れた通り、日本の街中によく見られるような物件紹介をしている不動産業者は、ネットで探すことは可能ですが、サウジアラビアの街中で見つけることは難しいです。

もしネットで見つけることができても、アラビア語が必要となる場合があります。

そのため、借りる場合は口コミが確実であり、コンパウンドなら前任者の部屋をそのまま借り受けることになるのです。

サウジアラビアのコンパウンド内で働く従業員

外国人居住区で働いている従業員はたくさんいます。事務職員、バスや車の運転手、施設や庭の清掃係、ゴミ処理係などです。

それとは別に、コンパウンド居住人に個別に雇われている運転手、メイド、ベビーシッター、またコンパウンド内の店で働いている従業員、さらには政府からセキュリティとして派遣されているサウジの軍人など、いろいろな人がいます。

そして、彼らの生活もまた様々です。

スキルがある人

運転手の資格がある、英語が話せる、というような男性は最初は単身で出稼ぎに来て、後に母国から家族を呼び寄せ、みんなで働き、コンパウンドの外で暮らしています。

彼らの奥さんはコンパウンド内でメイドやナニーとして働いています。

外国人の下で働く出稼ぎの人たちはインド人やフィリピン人が多いです。彼らは英語が話せるため仕事を得やすく、真面目に働くことで信頼を得て家族や親族を呼び寄せることができているのです。

節約のため他家族と同居

たいていの人はサウジアラビアに永住するつもりはないため、何家族かで一軒家を借りて節約しながら暮らしています。何年か後には母国に豪邸を建てるとのこと。

インドやフィリピンでは、便利な立地では日本円で2000万円も出せば7~8ベッドルームの豪邸、田舎であれば1000万円以内で大きな家が建つそうです。

スキルがない人

資格がない、英語が話せないという人はコンパウンドに直接雇用され、単身で出稼ぎ生活をしています。

住居はコンパウンド内にあり食事付き、給料は月15,000円ほどで、2年に1度母国に帰国できる航空券が支給されるということです。この住居はコンテナくらいの大きさで、外国人用住居の裏辺りにあります。

まとめ~実は快適な居住スペースを持つ国

日本と関係の深いサウジアラビアですが、ここで生活する日本人の様子についてはあまり知られていません。砂漠の中に暮らしているの?移動はラクダ?などのような質問をされることが現状です。

しかし、世界有数の石油産出量を誇るサウジアラビアには、厳しい気候の中でも快適に過ごせてセキュリティも万全な居住空間があるのです。

その一方で、出稼ぎの人は対照的な生活をしているということも忘れてはいけないと思います。

※この記事の内容は2018年3月現在のものです。

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