近年、観光地としても注目されているドバイ。アラブ首長国連邦(UAE)を構成する7つの首長国の1つ、ドバイ首長国の中心となる都市です。
2000年にはまだ日本からの直行便もなく、日本人は入国の際にビザが必要で、簡単に入ることはできませんでした。それから18年、小さかったドバイ空港も人や荷物が多く行き交う中東のハブ空港となり、在住の日本人も約3倍に増えました。
では、私も住むそんなドバイの住宅事情はどのような感じなのでしょうか?
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ドバイで働く日本人は増えている
観光地になる前は未知の場所
2000年初め頃は日本におけるドバイの認知度は大変低く、多くの人にとって「ドバイってどこの国?」という認識でした。
観光情報誌はアフリカと一緒になっているものしかなく、ドバイに特化したものは私が知っている限り1冊しかない状態。
特に独り身の女性などが働きに行くメジャーな場所ではなかったため、当時日本人女性がドバイへ面接に行くとセクハラまがいのことを言われたり、アジア人=メイドと見られたりすることもあったそうです。
しかし近年、日系の企業が多く進出していて、単身働きに来る日本人女性も増えています。
日本人の増加で部屋も探しやすく
こうした環境の変化に伴い、住宅事情も劇的に変わっています。
以前は外国人女性一人ではアパートなどを借りることは難しく、男性の友達に名義を借りたり、アラブ人の友達を介したりなど様々な裏ワザが必要でしたが、今は不動産業者も格段に増えています。
日系の不動産業者もいくつかあり、日本語で探すことも可能です。
ドバイの家賃は高騰中
2000年からの18年で観光地としても商業地としても発展してきたドバイでは、さまざまな物の価格が高騰しています。不動産価格も例外ではありません。
新しいマンションは次々に建設されていますが、流入してくる人も多く、毎年契約更新の時期には家賃が上がっています。その上がり方も想像を絶するもので、なんと20%超の上昇という場合もあるようです。
それでも人気の物件は募集をかけるとすぐに埋まる状況なので、オーナーも強気なのでしょう。特に、日本人が住みたいと思うようなセキュリティがしっかりしている物件は家賃がどんどん上がっています。
ドバイで日本人ファミリー層におすすめの住居
何年か前までのドバイには、日本人が安心して住めるフラットは数えるほどしかありませんでした。代表的な物件は、ハイアット・リージェンシー・ガレリア、アルグレア・シティ・センター、ワフィなどです。
ハイアット、アルグレアは日本人学校の送迎バスルートに入っているので、子供のいる家庭には便利だと思います。すべてセキュリティがしっかりしており、外国人が多く住んでいます。
間取りも2ベッドルームから5ベッドルームと、様々な家族に対応しています。建物の入り口にはフロントがあり、常時セキュリティの人がいて、来客や郵便物、クリーニングなどの取次をしてくれます。
ハイアット・リージェンシー・ガレリア
長期滞在者用レジデンスを備えたハイアットホテル。短期滞在者はホテルに、長期滞在者はレジデンスの方に滞在することが多いです。
ガルフ湾に面しており、立地は最高。多数の日本人居住者がいます。
サービスが充実したレジデンス側
レジデンスでもホテルと同様のサービスを受けることができ、ホテルの施設を使用することも可能です。例えば、ホテル側のプールやジムなども利用できます。
さらに、レジデンス側にもホテルと同様の施設があり、屋上にプールがあるほか、レストルームとしてプールサイドにwifiが利用できる快適な部屋が用意されています。
また、部屋には週に2回掃除が入り、タオルやシーツの交換をしてくれます。このサービスは家賃に含まれています。
生活に必要な施設が揃う
レジデンス1階にはミニスーパーがあります。日本人が多く住んでいるということで、日本の食材が入荷することもあります。大きなスーパーにはかないませんが、街に出なくても十分生活できる程度のものが揃っています。
スーパーがあるフロアにはさらにスケートリンク、美容院、銀行、日本食レストランなどがあります。
レジデンス独自のサービスとしては託児所があります。家族で住んでいる場合は同じ建物内に託児所があるととても助かります。
ドバイの気候は厳しく、外に3秒立っているだけで汗が噴き出してくる暑さです。小さな子供には危険な暑さなので、外に出ずに託児所に行けるというのは本当に助かります。
不安定な時期を乗り越え戻ってきた日本人
テロが頻発した2000年代初頭には、ガルフ湾に面したハイアットの建物は目印になりやすい上に飛行機が突っ込みやすいという怖い情報が流れ、住んでいた日本人の多くは一時期、退去したようです。
しかし、オフィス棟に日本人会ルームがあったこと(現在はありません)、その他の施設の使い勝手もよいことなどから2018年現在、日本人は多数住んでいます。
アルグレア・シティ・センター・アパートメント
こちらにも日本人が多く暮らしています。
市内の中ほどにあり、大きなショッピングモールが併設されています。ドバイで一番古いショッピングセンターですが、かなり大きくなんでも揃うのでとても便利です。
モール内のスーパーには日本食材もたくさん売っているので、日本人にはかなりおすすめのマンションです。
- アルグレア・シティ・センター・アパートメント:http://alghuraircentre.com/
また、少し前に日本のパン屋さん「ヤキタテ」がモール内にオープンしました。近隣諸国に駐在している人達も旅行ついでにドバイに寄り、このパン屋さんで日本の懐かしいパンを買っています。
ジュメイラ地区
ドバイの高級住宅街であるジュメイラ地区も治安がよいとされています。ジュメイラ地区には戸建てが多いので、庭などが欲しい方にはおすすめです。
海が近いため潮風で窓などが汚れやすいことがデメリットになりますが、日本に比べるとその広さに対して賃貸料は高く感じないかもしれません。350平米以上3ベッドルームで1か月の家賃が30万円くらいからあります。
なお、日本人ファミリー層向けの住宅は日本人学校バスルートを参考に選ぶといいかもしれません。
- 日本人学校のバス送迎ルート(ドバイ):http://www.japanese.sch.ae/
ドバイで単身女性が部屋を探すには
一人暮らしの女性は特にセキュリティがしっかりしている物件に住むことをおすすめします。
ドバイには海外からの出稼ぎ労働者が多く住んでいます。彼らの多くは単身者で、時に犯罪に及んでしまうこともあります。モスリムであるアラブ人女性には手は出せませんが、日本人など異教徒の女性に対する彼らの行動は異なるのです。
安い部屋はセキュリティに不安
不動産価格が高騰するドバイですが、家賃が格安の物件もあり、1ベッドルームタイプで日本円で月25,000円くらいの部屋も見つかります。
家具付きで便利なのですが、こうした部屋は古い上にセキュリティが万全でなかったり、地下鉄の駅から遠かったりするなどの難点があります。
そのため、女性が住むには絶対おすすめではない物件が多いのが現状です。
治安のよい地域でも安心できない
治安の悪い場所にある物件は避けた方がいいのはもちろんですが、そうでなくても安心できません。
ドバイは1年のほとんどが暑く基本的には車移動が多いため、治安が悪い場所ではなくても歩いている人が少ないことがあります。最寄り駅から徒歩で帰宅する場合などでは、犯罪に巻き込まれても気づかれない可能性もあるのです。
なお、ドバイのメトロは女性専用車両などもあり安心して乗ることができるので、メトロの駅に近い物件などもおすすめです。
土地勘や住宅の特徴をつかもう
ドバイで部屋を探すなら、まずは短期アパートに滞在し、様子を探ってみるといいでしょう。
インターネットサイトなどで地区を絞ってアパートを探してみると、家賃が安い場所は近くに空き地が多かったり電車やバスなど最寄りの駅がかなり遠いといった点が見えてくるなど、少しずつ感覚がつかめてくると思います。
ドバイを離れるのも手
とはいえ、ドバイで女性が一人暮らしできるくらいセキュリティがしっかりしているマンションは、安くても月額10万円以上はするものが大半です。
そのため、ドバイでの居住をあきらめ、隣のシャルジャ国(UAEの構成首長国)で探す人も多いようです。
ドバイから近いものの渋滞必須
シャルジャはドバイから車で1時間弱で行ける距離です。ただ、家賃の高騰を受けてシャルジャに移り住む人が多くなったため、朝晩の通勤時間の渋滞は避けられません。
戒律が厳しい
また、シャルジャはドバイより戒律が厳しいです。
ドバイでは許されている飲酒が禁止であったり、シーシャ(水たばこ)に対しても厳しい取り締まりがあったりします。同じUAE内でもドバイとはかなり違う雰囲気です。
UAEの隣国サウジアラビアの家族に聞いた話ですが、例えば、アラビア書道を習うためにドバイに留学したいと考えるサウジ人の女子大学生がいるとします。しかし、ドバイは欧米化が進んでいる上に観光客も多く、アラブ人女性には悪い影響(自由な環境)を与えると考える父親は、シャルジャの大学でないと許さないそうです。
信頼できる紹介先に頼むのがベター
異教徒に対しても影響があるため、シャルジャで部屋を探す場合は信用のおける不動産業者に紹介してもらうか知り合いなどを通して依頼するなどした方が安全だといえます。
まとめ~常夏で暮らしやすい場所
ドバイは1年のほとんどが夏です。冬も最低気温は10℃を下回ることはほとんどなく、夏が好きな方、雨が苦手な方には理想的な気候です。
冬物の服などを準備しなくていい上に家具付き物件も多いので、移住するための荷物は少なくて済みます。
暮らしやすい常夏のドバイで快適な住まいを見つけ、刺激的な毎日を送ってみるのもいいかもしれませんよ。
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