世界のどこであれ生きていくのに欠かせないお金。今回はノルウェーでのリアルなお金事情について紹介していきたいと思います。
驚きの物価ランキング結果から、実際に暮らしていくうえでそれぞれの内訳や節約術についてまとめたので、ノルウェーなどの北欧方面へ留学を考えている方や旅行に行く方はぜひ参考にしてみてください。
※2019年5月1ノルウェー・クローネ=13.34円
ノルウェーの物価ランキングについて
北欧に位置しているということからも、なんとなく物価は高いのかなというイメージは持たれると思います。
実際に世界的に見てどれくらい高いのか、毎年NUMBEOによって調査されている「Cost of Living Index 2018 Mid-Year」を引用しながら日本との差を見ていきたいと思います。
ランキングによると、2018年上半期で世界で一番生活費用がかかるのはイギリス領バミューダのハミルトンという都市で、生活費費用指数は137.56。
そして気になるノルウェーは、9位、10位、11位にそれぞれスタバンゲル、オスロ、ベルゲンとランクインしています。ちなみに日本では東京が指数84.78で25位にランクインしていました。
また、世界中どこにでもあるマックですが、そこで売られているビッグマックの値段を比較することで各国の購買力平価がわかるといわれているビッグマック指数によると、ノルウェーは5位で581円、対する日本は23位で390円となっています。
ここからも物価の高さがうかがえます。
- (ビッグマック指数ランキング)http://ecodb.net/
- (Cost of Living Index 2018 Mid-Year)https://www.numbeo.com/
物価が高くて現地の人はどうしているの?
ただ、物価が高いということはそれに比例した賃金を受け取っているということでもあります。
驚いたのは、スーパーでのレジバイトの時給の違いです。日本だと一般的なスーパーのレジバイトであれば900円程度だと思いますが、なんとノルウェーでは時給170NOK(2,200円ほど)だそうです。
もちろん地域によって差はあるとは思いますが、実際に働いていた友人いわく18時以降だとさらに時給があがったりするとのこと。他国から来た私には高く感じる物価も、ノルウェー人からすれば特に何も感じないというのも納得です。
ノルウェーの通貨と支払い方法
ノルウェーはEUに属していないためノルウェー・クローネ(NOK)と呼ばれる独自の通貨を使用しており、2018年11月12日時点で1ノルウェー・クローネは13.45円となっています。
紙幣が1000NOK、500NOK、200NOK、100NOK、50NOK。硬貨が20NOK、10NOK、5NOK、1NOKとなっています。
また実際の生活ではほとんどの支払いをクレジットカードで済ませるのが主流となっており、スーパーでの数百円の買い物から公衆トイレを利用するのに払う10NOKまですべてカードで支払うことができます。
もちろん現金でも基本的に買い物はできるのでカードによる使い過ぎが心配な方は現金でも問題はありません。
ノルウェー生活で1か月にかかる費用
では実際に、私が1カ月にどのくらいお金を使っているのかについて細かく紹介していきますので、ぜひノルウェーへの旅行や留学を考えている方は参考にしてみてください。
家賃
現在は大学の提供する寮に住んでおり、キッチン共有・トイレとシャワーは自室にあるタイプのもので1カ月3,960ノルウェー・クローネになります(日本円で53,000円程度)。
大学の提供する施設なので、普通のアパートやマンションよりはだいぶ安いと思われます。
食費
家賃の次にかかるのが食費です。身近な食品の値段を見てみると、たとえば牛乳1パック240円、卵1パック360円と日本のものと比較すると2倍程度かかっています。
私は毎日きちんと色々な野菜や肉などを食べたいタイプなので、しっかり買い物をして1カ月過ごすとなると3万円ほどはかかるかと思われます。
レストランへは滅多にいきません。ピザ屋さんではピザ一枚3,000円しますし、ちょっとしたケバブも1,200円ほどと、とにかく外食は一番の浪費といってもいいほどめちゃめちゃに高いです……。
ノルウェーで一日観光をしようと思ったら、食費だけで1万円は軽く超えるので要注意です(笑)。
交通費
私が住んでいるところは、首都オスロから2時間かかる田舎にあり電車は特急列車の1本のみ。少し大きな町に行くにもバスで40分かかるようなところなので、交通費は都心部へ行かない限り0円です(笑)。
ただ、1回オスロに行くだけで往復6,000円ほどかかり、車があればなぁと思う日々ですが意外となんとかなっています。
またオスロなどの中心地では、地下鉄やトラムと呼ばれる路面電車やバスも発達しており気軽に利用することができます。観光の場合は、90NOK(1,300円程度)で24時間すべての公共交通機関に乗り放題のパスを買うことをおすすめします。
生活費
こちらは月によりまちまちですが、例えばトイレットペーパーは12ロールで450円ほどしたり、スティックのりが2本入りで500円したりと使うものがとにかく高いので、5,000円から1万円ほどはかかっています。
交友費
前述した通り田舎なので遊ぶ場所も少なく、どこか娯楽施設に出かけるということは少ないです。週末は町にあるバーに行ってお酒を飲んだり、大学近くのライブハウスにあるDJイベントに参加したり映画を見たりするなどして過ごしています。
ただ、お酒などの娯楽品の単価は特に高いので交友費で1万円ほどかかっていると思います。ちょっとコーヒーを一杯……なんて場合でも600円ほどかかるので、都心部で遊んで過ごそうなどと考えたら倍以上はゆうにかかってしまうと思います。
全体的にみると月10万円を超えるか超えないかくらいはかかっています。これに加えて休日にどこかへ小旅行をしたりすると14-15万円ほどになってきます。
特にノルウェーへの留学を考えている人は、奨学金制度を利用することを強くおすすめします。
節約したい人必見のアプリ
ここまででなんとなくノルウェーの物価の高さは感じていただけたでしょうか?ここからは、そんなノルウェーでの生活を助けてくれる節約ワザを紹介していきます!
一つ目は、留学生の友達が教えてくれたこちらのMattilbudと呼ばれるアプリ。ノルウェーにあるスーパーのお得情報をお店ごと、食品ごとに見ることができる優れもの。
時期によってはとってもお得なセールをやっていることもあるので日々チェックしてお買い得品があったときに買いだめをしておくという風にして使っています。
またスーパーによっては、閉店間近に食品ごとの大量のまとめ売りを破格で行っていることもあり現地での情報収集がカギとなってきますね。
ダンプスターダイビングについて
2つ目に紹介するのは、あまり声を大にしては言えない裏技ダンプスターダイビングについてです。何かというと、名前からわかるように閉店後のスーパーの廃棄食品が捨てられたところに行き食べられるものを回収するというもの。
こう書くと、それはどうなの?と思われる方ももちろん多いと思いますが、このシステムは一部ヨーロッパではわりとあるそうです。
かくいう私も、はじめはさすがにそれはと思っていたのですが、ある時留学生の友達に誘われて行ってみたところ想像以上にキレイで食べられるものばかりで衝撃でした。
野菜もパンも捨ててしまうのかと驚くほど大丈夫なものばかりで、私は頻繁には行っていないですが活用すればだいぶ食費を浮かせられるのではないかと思います。
ただ、一応禁止されていることではあるので、行くときはいつも友達と周りに注意しスリルを味わいながらやっています(笑)。
とはいえスーパー側も節約したい学生やそういった人たちに対して目をつむっているという面もあるとか。はじめはカルチャーショックを受けましたが、自分の食費も浮いて食品廃棄も減らしていると思えば一石二鳥です。
まとめ
ノルウェーで生活していく中でのお金事情について、イメージは持ってもらえたでしょうか?
もちろん個人差があり、必ずしも全面的に参考にしていただくことは難しいかもしれませんが、学生さんでしたらだいぶ近いものはあるのかなと思います。
ハイレベルな教育システムや高福祉の社会サービスの提供は、こうした日々の生活用品にかかる税金によってもまかなわれていると考えると納得です。
ノルウェーへの留学を考えている方はぜひ参考にしていただければと思います。読んでいただきありがとうございました!
海外求人
あなたの挑戦を待っている!あこがれの海外企業へ就職しよう(海外求人)