2017年、国際連合の人間開発指数報告書によって世界一住みやすい国として認定されたノルウェー。私は日本の大学の交換留学制度を利用し、4カ月前からこのノルウェーの大学に留学しています。
可愛らしいデザインや街並み、そして豊かな自然など、年々人気が高まっているノルウェーの魅力を感じているところです。
この記事では私の経験をもとに、ノルウェーの大学に留学したい人に向けて、滞在許可証の申請方法から現地での受け取りまでを解説していきます。
※1NOK=約12.65円(2019年5月現在)
ノルウェーの滞在許可概要
ノルウェーの滞在許可の種類
滞在許可は、ノルウェーに90日間以上滞在、またはノルウェーで就労・事業活動を始める場合に必要となります。観光目的などで90日以内しか滞在しない場合は必要ありません。
同じ滞在許可でも目的により「就労許可」「留学許可」「家族許可」の三つに分かれています。以下では、一般的なノルウェーの大学に留学する際の「留学許可」の取り方について紹介していきます。
留学における滞在許可の条件
滞在許可を取得するためにはいくつかの条件があります。
- 受け入れ先の教育機関が決まっていること
- ノルウェーでの住居が確保されていること
- 生活する上での十分な資金があること
申請する前にこの3つの条件を満たしていることを確認してください。
入国管理局の公式サイトによると、6月末までに在日大使館に行き申請を済ませれば、ノルウェーの一般的な授業開始日である8月15日には許可が下りるとあるので、間に合うように申請しましょう。
入国管理局(UDI)への事前登録
学校や住居が決まったら、以下の手順で入国管理局(以下UDI)に登録していきましょう。
上記サイトよりオンライン登録が可能です。自分のアカウントを作成したあと、Want to applyを選択し、滞在許可目的(今回はStudy permit)を選んで登録を進めていきます。
受け入れ教育機関や住居、滞在期間などを登録していくと、最後に滞在許可証の申請料として3,200NOK(日本円にして42,000円程度)の支払いが必要になります。
支払いはオンラインでのクレジットカード決済のみで、名義は本人のものでなくても大丈夫です。
オンラインでの登録と申請料の支払いが済むと、“Confirmation of registration”という件名でUDIより登録がされましたという旨のメールが送られてきます。
この際に添付されてくる資料(※下の写真)は大使館への提出が必要なものなので、決して削除しないようにしてください。
書類の準備をする
オンラインでの登録が済んだら、大使館に提出する書類の準備を進めましょう。必要な書類は以下の7つになります。
パスポート原本と使用済みのページのコピー
コピーは、個人情報が記載されているページと過去の入出国が記されたページのものです。カラーでなくて大丈夫です。
サイン済みのカバーレター
UDIへの登録完了時に“Confirmation of registration”という件名で送られてきたメールに添付されている“CoverLetter”を印刷し、直筆でサインしたものになります。
パスポートサイズの写真(背景白地)
背景が白いものであることに注意してください(私は初め気づかず青地で撮ってしまい、700円無駄にしてしまいました)。不安であればお店で撮ってもらうと安心です。
受け入れ先学校の入学許可証
受け入れ先の大学から自分宛にメールで、入学許可証が送られてきます。また私のように大学の制度を利用した交換留学であれば、大学宛に送られてきます。大学の留学制度を利用する人は、自分の大学の国際担当に確認をしておきましょう。
資金保有証明書
ノルウェーに長期滞在する際は、出発前にノルウェーの口座に一定の資金を入金し、生活する上での十分な資金があることを証明することが必要になります。
ただ、日本滞在時にノルウェーの口座を作ることはできないので、多くの場合は受け入れ先の大学が指定した口座に海外送金します。そうすれば大学から、この学生は十分な資金を保有しているという証明書を発行してもらうことができます。
まとまった額が必要
1年分として少なくとも116,369NOK(日本円にして150万近く!)以上を指定された口座に預け、滞在後はその資金で生活費などを支払っていくという形になります。
どの口座に振り込むかというのは、各大学のサイトの留学生向けDeposit関連のページに記載されています。
ただ、私は大学の交換留学制度を利用しており、月々の奨学金受給証明書のみで大丈夫だったので、事前の口座振り込みは不要でした。かなり大きな額なので、交換留学などの制度を利用する人は、必ず自分の大学に確認するようにしてください。
住居証明書
渡航後、住むところが確保されていることを証明できるものを提出します。私の場合は、大学寮の賃貸契約書を提出しました。
チェック済みのUDIチェックリスト
こちらのページより、リストにすべてチェックをつけ印刷してください。
大使館へ行く
書類の準備が済んだら、東京の在日大使館に行って申請をします。
事前に予約が必要なので、以下のサイトより領事・ビザ関連を選択し、記載に従って予約をしてください。対応時間が限られており、申請を受け付けていない曜日もあるので、余裕を持っての予約をおすすめします。
大使館は広尾にあり、駅から徒歩10~15分くらいかかりました。
基本情報
- 名称:ノルウェー大使館
- 住所:〒106-0047 東京都港区南麻布5-12-2
- アクセス:JR山手線広尾駅より徒歩15分
- 営業時間:平日9:00-12:30、13:30-17:00
- 電話番号: +81 (0)3 6408 8100
- 公式サイト:https://www.norway.no/ja/
1週間ほどで申請許可の連絡が
大使館では、英語で簡単に渡航目的などを聞かれますが、書類の不足などがなければ10分ほどで終わります。申請が無事に受諾されると、メールか電話で連絡が来ます。
私の場合は、申請からおよそ1週間後に申請が認められたという内容のメールが送られてきました。メールに添付されている申請許可書は、現地でのビザ作成時に必要になるので印刷しておきましょう。
なお、下記リンクより、審査にどのくらい時間がかかるかを確認することができます。ここでは最長の場合を想定しているので、実際にはこれよりも短い期間で済むとは思います。
現地の警察署で許可証を受け取る
大使館から申請許可の連絡を受けたら、最後は現地の警察署に行く日程を予約して、実際にそこで滞在許可証をつくっていくことなります。
私の場合は、受け入れ先の大学があらかじめ日程を決めてくれていたので、警察署に予約は要りませんでした。ただ、自分で予約して行った方がいいのか、大学が指定した日にちに行った方がいいのかは向こうの大学に確認しておきましょう。
警察署での流れ
予約した日付・時間に警察署に行くと名前を呼ばれるので、
- パスポート
- 大使館からのメールに添付された申請許可書
- 現地での住居が分かる書類(賃貸契約書を出しました)
を提出します。あとは証明写真ボックスで写真を撮って一緒に提出し、審査が終われば完了です。
正式な滞在許可証は数日後に大学の国際課で受け取ることができました。この許可証は、ノルウェー内での年齢確認が必要な場所(パブやアルコール・タバコ購入時など)で、身分証明書として使うことができます。
まとめ
以上が、ノルウェーの一般大学に留学する際の滞在許可証の取得方法になります。
ノルウェーの滞在許可証は、取得のために準備する書類なども多くやや面倒ですが、長期にわたって滞在する際にはなくてはならないものです。滞在が決まった時点で早めに申請をしておくと後々焦らなくて済むので、ぜひ参考にしてみてください!
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