トロンハイムは、ノルウェー中部に位置する第三の都市です。人口193,000人ほどの小さな都市ですが、ノルウェー最初の首都であったことからも歴史的遺産が多く残されており多くの観光客が訪れています。
ノルウェー首都オスロからは、飛行機で1時間半または列車で6時間ほどかかります。この記事では、そんなトロンハイムで訪れるべき観光スポットを紹介していきます。※1NOK=12.90円(2019年3月時点)
トロンハイムの歴史
997年、ノルウェー王オーラヴ1世によって二―ド川の河口付近につくられた都がニーダロス(トロンハイムの前名称)です。
1217年に首都としての地位は失っても、トロンハイムにあるニーダロス大聖堂がノルウェー大司教座の所在地であったことから、長年ノルウェーの主要都市として栄えてきました。
実は、トロンハイムという名前はデンマーク、スウェーデン両国に支配されていたときの名称です。そのため、独立時にニーダロスに戻そうという動きもあったのですが近隣住民にはトロンハイムという名称が根強い人気で、そのまま残っています。
また、現在では多くの学校がトロンハイム周辺に点在しており学生の街としても知られています。
ニーダロス大聖堂(Nidaros Cathedral)
まず紹介するのは、トロンハイムを代表する観光地「ニーダロス大聖堂」。ノルウェーで最も壮麗な教会建築と言われており、1152年に設立されました。
もともとは、ノルウェー王オーラヴ・ハーラルソン(オーラヴ2世)のお墓として作られました。しかし、宗教改革以後はルーテル教会の司教座となり、かつて多くの教徒が巡礼地として訪れました。
建築様式はゴシック様式とロマネスク様式で、外観からもその細やかなデザイン性が至るところに見られます。現在では、その圧倒的な存在感と荘厳さを一目見ようと連日多くの観光客で賑わっています。
内部の見学も、
- 大人100NOK(1300円程)
- 子ども(6歳から15歳)40NOK(520円程)
- 学生50NOK(650円程)
のチケット購入で可能です。英語でのツアーも毎日実施されているのでぜひチェックしてみてください。
基本情報
- 名称:ニーダロス大聖堂(Nidaros Cathedral)
- 住所:Bispegata 11, 7012 Trondheim
- 営業時間:月曜から土曜 9時ー14時、日曜 13時ー16時
- 電話番号:+47 73 89 08 00
- 公式サイト:https://www.nidarosdomen.no/en/
- 地図:https://www.nidarosdomen.no/en/plan-your-visit/kart
跳ね橋(Old Town Bridge)
トロンハイム市内を流れるニデルバ川にかかる橋の一つに写真の「跳ね橋」があります。現在では人気の観光スポットで、先に紹介したニーダロス大聖堂を通りすぎると、すぐに見つけることができると思います。
1681年に建てられた当初は、実際に跳ね橋として利用されていました。橋の両端には、物品税を管理する建物がそれぞれ建てられており、西側の建物は今では幼稚園として使われています。
この跳ね橋、地元の人たちの間では『幸運の入り口』という意味を持つLykkens Portal(リッケン・ポータル)というニックネームでも親しまれているそうです。
バックランデ旧市街(Bakklandet)
色とりどりの家々が立ち並ぶバックランデ旧市街は、跳ね橋を渡ってすぐのところに位置しています。石畳と木造のカラフルな建物の数々は、さながら中世の街を歩いているかのような感覚を呼び起こしてくれます。
17世紀初めにできたこのバックランデ旧市街、実はスウェーデン軍に包囲された際に一度大部分が崩壊してしまいました。しかし、その後まもなく再建設が行われ、多くの漁師や農夫といった労働階級の人々が長い間住んでいました。
今ではたくさんのカフェやレストランがあり観光客が必ずといっていいほど訪れる場所になっています。かわいらしい家々だけでなくノルウェーで有名なトロールの置物が、歩いているだけでも至るところで見られ、とても楽しいですよ。
クリスチャン要塞(Kristiansten Fortress)
1681年にトロンハイム市内で起こった大規模火災の後につくられた、トロンハイム中心地から東に位置するクリスチャン要塞。トロンハイムを一望できる、小高い丘の上に建てられています。
跳ね橋やニーダロス大聖堂などのある中心地から、徒歩20分ほどで着きます。その立地の良さを活かし、1718年にスウェーデンが侵攻してきた際には、それを食い止める大きな役割を果たしたとも言われています。
現在ではほとんどの砲台は撤去され、ゆったりとした静かな雰囲気が流れており、フィヨルドや山々に囲まれたトロンハイムの景色を眺めに多くの観光客が訪れています。
入場料は無料。トロンハイムの歴史を感じることができるクリスチャン要塞に、ぜひ散歩がてら訪れてみてはいかがでしょうか。
ヘンフォール(Henfallet)
最後に、トロンハイム市内ではないのですが筆者が訪れてみてとても良かった場所を紹介したいと思います。
トロンハイム中心地から車で30分ほどのところにある、ヘンフォールと呼ばれる滝。高さは90mほどなのですが、たくさんの木々に囲まれ、ごうごうと轟音を立てながら流れるその存在感は圧巻です。
トロンハイム中心地で街の観光を楽しんだ後、ノルウェーの壮大な自然を体感しに寄ってみることをおすすめします。
1本道なので迷うことはありませんが、標識が小さく見落としがちなので行かれる際はスピードに気を付けながら探してみてください。無料の駐車場があります。
まとめ
比較的近代的な建物が多い首都オスロとは違い、中世に迷い込んだかのような街並みを楽しむことのできるトロンハイム。こじんまりとしていて北欧らしい風景がぎっしりです。
観光客で溢れかえっているようなこともなく、街全体が落ち着いた雰囲気なので、ゆったりと観光を楽しむことができるのも魅力の一つと言えるでしょう。ぜひノルウェーに行かれる際は、足を運んでみてはいかがでしょうか?
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