オランダで生活を始めると、たびたび部屋の中でネズミに遭遇します。
何とかして、この問題を解決しようと方々のサイトにネズミに関する知識を漁ったり、オランダ人の知人に聞いて回ったりしました。その結果、いくつか解決方法が分かりましたのでご紹介致します。
部屋でネズミを発見
もしかしたらオランダだけでなくヨーロッパ在住の方は、すでにこの問題に直面しているかもしれません。
古いヨーロッパの建物はリフォームを重ねながら、姿を保っています。しかしながら、古いだけあって部屋の隅や家具の裏までには手が届かず、ネズミが出入りすることがあります。
私が住んでいるアムステルダムのアパートメントでも、小さな侵入者の痕跡を目にします。キッチンに置いてあったパンを袋ごと食い破られていたり、寝室に出没されたりしました。
中には、目がさめると胸元にネズミが行儀よく座っていたなんていう知人の話もあります。この話だけ聞くとゾッとしてしまいますが、古いアパートメントに入居したら対処しなくてはならない問題なのです。
日本の住居では、考えられない話ですね。私も、ネズミの存在を最初に感じた時は、お恥ずかしながら夜も眠れませんでした。
家に出没するネズミの種類
この記事では具体的なネズミ対策をご紹介するのですが、ひとつ念頭に置きたいことは、相手がゴキブリなどの虫ではなく、小さな動物であるという事なのです。
つまり、少なからず学習能力があり、人間の仕掛ける罠を忌避しようとします。その為、ネズミを退治するにはいくらか辛抱が必要になるので覚悟をしておいて下さい。
また家に出没するネズミには種類によって、それぞれの性格や特性があるので、把握していると罠を仕掛ける時に助けになります。
糞の形や大きさ、見た目の大きさで種類を特定できるので、ラットサイン(糞尿などの痕跡)を見つけたら、速やかに相応しい対策をしましょう。
ハツカネズミ
一番部屋に出没する確率の多い種類です。ペットとしても人気のあるくらい可愛い顔をしていますが、野生のネズミの飼育は衛生面からみてもおすすめしません。私の家に出没するのは、このハツカネズミです。
- 体長:頭から胴体6〜9cm、尻尾は4〜8cm
- 体色:灰色、茶色、黒色、白色(家に出るタイプは、色の濃いものがほとんどです。)
- 糞の形状:茶褐色。形状は小さく尖っています。
- 性格:比較的おだやか。他の種類のネズミと比べると警戒心が弱いです。
- 特徴:小さい身体を生かして、どんな小さな穴もすり抜けます。またジャンプ力もあり、高い所まで登る場合もあります。住処は家具の間の場合もあります。
クマネズミ
ハツカネズミよりも大きく、少しずんぐりとした身体が特徴です。オランダ人の知人の家では、屋根裏に住む事が多い様です。
- 体長:頭から胴体15〜25cm、尻尾は15〜26cm
- 体色:黒色、灰褐色
- 糞の形状:黒色、もしくは茶褐色で細長いです。
- 性格:ハツカネズミよりも警戒心が強く稀に攻撃的になり、捕獲が難しいです。
- 特徴:耳は丸くやや大きいです。高い場所を渡り歩くのが得意です。前述した様に、天井裏や人の手の届かない高い所に住み着きます。
ドブネズミ
一番家に出て欲しくないタイプのネズミです。家ネズミの中でも一番大きい種類です。アパートメントよりも、一戸建に住んでいる方は要注意です。駐車場などで見かけます。
- 体長:頭から胴体19cm〜18cm、尻尾は15〜22cm
- 体色:灰褐色、黒ずんだ色
- 糞の形状:1cmくらいの大きさで、茶褐色で太いです。
- 性格:獰猛な性格のネズミです。人間でも恐れずに攻撃をする事があります。
- 特徴:排水溝や下水道などの水回りに住み着きます。ジャンプは得意ではないですが、泳ぎが得意で、大変足が速いです。
具体的なネズミ対策
ここでは、「予防」と「罠」の二本立てで、対策をご紹介します。効果的な方法を試してみて下さい。
予防編
食べ物を出しっぱなしにしない
これは基本中の基本ですが、ついつい忘れがちになってしまいます。テーブルの上には登って来ないだろうと思っていても、侮らないで下さい。食べ物の匂いがしたら、狙ってきます。
就寝前に全ての食べ物は、戸のついている、高い位置にある棚や冷蔵庫にしまって下さい。
キッチン周りを掃除する
上記と同じ様な理由ですが、汚れたガスコンロや調理スペースは意外にも臭うものです。食べカスが残っていたりするので、徹底除去をおすすめします。
スチールウールを穴に詰める
予防においてこれは一番おすすめの対策です。一生歯が伸び続けるネズミにとって齧るという事は必要な行為であって、分厚い木や場合によってはコンクリートなどの固い素材を、いとも容易く削ってしまいます。
しかし、スチールウールは金属で出来ているため、噛み切る事が容易ではありません。また、変幻自在なのでどの大きさの穴でもフィットします。アルミホイルを丸めて併用するのも良いでしょう。家にある穴という穴に詰め込んで下さい。
罠
毒エサを撒く
ホウ酸団子など、毒入りのエサをネズミの通り道になる箇所に撒きます。撒く場所の目安は、ラットサインのあった場所です。糞があった場所、よく食べカスの落ちている場所を目印にして下さい。
ただし、クマネズミは毒に対する耐性があるものもいるので様子を見てみましょう。
吸着シートタイプのネズミ捕りを使う
最近では、超強力な粘着シートも登場しています。シートの中央にエサを置いてネズミが一度張り付いたら逃さない生け捕りタイプですが、捕まえたらそのままゴミ箱に捨てて大丈夫です。
ハツカネズミの様な小さなネズミには効果的です。一方でドブネズミは脚力が強いので、上手く逃げられる可能性もあります。
元祖ネズミ捕りを使う
よく見る、エサを取り付けてバチン!とネズミを挟んで殺すタイプの物です。一度挟まったら逃げられないので、そのままゴミ箱に捨てて下さい。
箱型生け捕りタイプを使う
箱の中に、クッキーなどのエサを入れておいてネズミを誘い込み、外に出られなくする仕組みになっております。捕まえたネズミは蓋を開けて外に出します。
まとめ
オランダでは割と殺処分する方もいる様ですが、小さな哺乳類を殺す事は何だか躊躇われるので、私はスチールウールと箱型の生け捕り用の罠を使用しています。その甲斐もあって、ネズミの出現率はぐっと減りました。
ちなみに、スチールウールはスーパーマーケットで、罠は園芸店で購入しました。
一番の対策は猫を飼う事だと十分に分かっているのですが、賃貸に住んでいると大家さんが許可してくれなかったり、旅行の多い方だと飼えない場合もありますよね。是非とも今回の記事を参考に万全の対策をして頂いて、楽しい海外生活を送りましょう。
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