滞在してわかったアムステルダムの魅力と文化の違い

アムステルダム オランダ生活・移住

オランダの大都市アムステルダムは、海に丸太をたくさん埋めて人の手によって造られた歴史があります。

海面より低い位置にあるといわれる地形は山がなく平坦で、自転車に乗って走るのにぴったり。石畳の道やどこまでも続く運河は、別世界に来たように感じさせてくれます。

将来はオランダに住みたい!そう思いながら現地に何度か足を運んでいる私が、アムステルダムのちょっと不思議な点を解き明かしながらこの街の魅力をご紹介します。

アムステルダムでは誰もが自転車に乗っている?

自転車

平坦な地形を生かし、自転車を利用している人がとても多いアムステルダム。街の中心部では駐輪場の確保ができず、運河の上にボートで駐輪場をつくってしまうほど。

中でもたくさんの人が利用するアムステルダム中央駅には2階建ての駐輪場があり、さらに上下2段に分かれた駐輪スペースに自転車がずらりと並んでいます。

簡単に盗めない重量

アムステルダムでは、盗難防止のため自転車自体がとても重くつくられています。防犯用のチェーンキーも、日本のプロレスラ―が首に巻いているような太くて重いものが主流です。

上り坂がないのは楽ですが、日本の軽くて漕ぎやすい自転車が恋しくなります。

なお、自転車専用レーンもあって走りやすいものの、原付バイクもこのレーンを使用することができるので注意が必要です。

アムステルダムの建物は傾いている?

アムステルダム

アムステルダムといえば運河沿いに家が立ち並び、家の上部にフックが付いているのが印象的ですよね。古い建物がそのまま使用されており、前に倒れてきそうに傾いているものもあります。

「どうしてこんなに傾いているのに直さないの?」とオランダ人に聞いても、「古いから傾いてきている。仕方ないね」という返答しかありませんでした。

でも実はこの傾き、アムステルダムに住んでいた先人の知恵だったのです。

荷物が建物にぶつからないように

貿易産業が盛んだったアムステルダムでは、運河を利用して物資を倉庫に運び込んでいました。

しかし、建物の幅によって税金が課せられていたため間口が小さい建物が多く、物を上層階に運び込むのが困難です。そこで、建物上部についているフックを利用して滑車とロープで物資を持ち上げていました。

ここから建物を傾けるという工夫が生まれます。少し傾けて設計することで、物資が建物にぶつからないようにしていたのです。

アムステルダムに住んでいる人はみんな身長が高い?

アムステルダム

インドネシアや南米スリナムを植民地にしていたオランダには、インドネシア人やスリナム人も多数住んでいて、移民や難民が多い街でもあります。そのため、全員が欧米人のように身長が高いわけではありません

ただ、やはり欧米人が過半数を占めているためか、トイレの便器が高い位置にあったり、カバンを掛けるフックが背伸びをしないと届かない位置にあったりします。

私の身長は160cmあるのですが、なんだか子供に戻った気分です。

サドルの高い自転車

自転車も彼らに合わせてサドルがとても高く、止まるときは足が地面につかないので、アニメ「となりのトトロ」に出てくるカンタ君が大人の自転車に乗っているような感じになります。

オランダの自転車は後ろ向きにペダルを漕ぐとブレーキがかかる仕組みになっているものが多く、漕ぎ出しやすい位置にペダルを持ってくるのに苦労します。

アムステルダムで英語は通じる?

電車

ヨーロッパの中でもオランダは英語が通じることで有名です。私は見た目でオランダ人ではないと判断されているようで、街を歩いていても英語で話しかけられます。

店員などとして働いている移住者はオランダ語を話せない人が多く、「オランダ語が話せなくても仕事は見つかるかな?」と聞くと、決まって「英語が話せたら十分だよ」という心強い言葉が返ってきます。

街なかはオランダ語一色

そんなオランダですが、バスのアナウンスや交通標記はオランダ語のみです。英語の本のみを扱っている本屋はありますが、アムステルダムで一番大きな図書館でもオランダ語の本しかありません。

また、薬のパッケージもオランダ表記しかないので、買うたびにメモして箱に貼るようにしています。

オランダに住むなら知っておきたいホームドクター制度

アムステルダム

オランダでは、基本的にどれだけ具合が悪くても病院には行かず、最初はホームドクターに診てもらいます

内科、皮膚科、耳鼻科など日本では細かく分類されているものをホームドクターとして1つの診療所でまとめて診るようになっているのです。

オランダでは小さい頃から家族でホームドクターにお世話になるのが主流なので、親戚のような感覚です。「大きくなったね!」「久しぶりだね。家族は元気かい?」とドクターからフレンドリーに声をかけられることも多いそうです。

病院にかかるまでの流れ

具合が悪いなと思ったら、まずホームドクターのところに電話をかけて病状を説明し予約を取ります。予約が埋まっていて、病状がそこまで深刻でないと判断された場合は予約が取りにくいことがあります。

病院で詳しく検査した方がいいと判断されると紹介状を書いてくれるので、この時はじめて病院に行きます。

まとめ~知れば知るほど魅力を感じられる街

世界各国からやってくる旅行客で賑わうアムステルダム。

そんな観光の街ですが、実際に数か月滞在してみたところ、そこに暮らしている人たちは日本に比べると時間に追われない生活を送っているように感じました。

私のように英語しか話せないと少し不自由な部分があるのは確かですが、移民が多いので同じような境遇の人と出会うことができます。彼らからたくさんの学びと力をもらえることもアムステルダムの魅力の一つです。

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記事を書いた人

フリーランスイラストレーター。芸術や古い建物やその背景にある歴史が好きです。ニュージーランドへ語学留学、オーストラリア、カナダでワーキングホリデー生活経験あり、旅行として訪れた国は17か国。現在はオランダに移住予定。

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