「海外に移住したい」という気持ちはあるけれど、実際に移住するためにはどうすればいいのだろう?そのような悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では「海外移住する5つの方法」をテーマに、海外で生活するためにはどういった方法があるのかを解説していきます。
それぞれのメリットやデメリットも紹介していくので、夢の海外移住を現実にするための参考にしてみてくださいね!
海外移住者は毎年増えている
2021年現在、日本人の海外在住者数は約134万人であり、年々増加しています。(外務省の「海外在留邦人数調査統計」)
移住の理由としては、永住権やリタイアメントビザを取得して、海外での生活を楽しむ人々が多いと考えられます。また、グローバル化の進展に伴い、海外での就労や留学、観光も増加傾向にあります。
新型コロナウイルスの影響で、長期滞在者は減少しているものの、永住者の数は増加しています。これは、コロナ禍においても海外での生活を希望する人が少なくないことを示しています。
海外移住には、現地での生活費や医療費など、様々な問題がありますが、多くの人が海外での生活を楽しんでいます。また、海外での経験は人生を豊かにするものであり、日本に帰国してからも生かせるものが多いとされています。
海外移住が人気の4つの理由
多様性や異文化体験を求める人が増えている。
海外移住が人気の一つの理由は、異文化体験を求める人が増えていることです。
海外移住をすることで、異なる文化や習慣に触れ、新しい視野を得ることができます。また、多様な人種や言語を身近に感じることで、自分自身をより深く理解することもできます。
仕事やビジネスの機会を求める人が増えている。
海外移住には、新しい仕事やビジネスの機会を求める人が増えています。
例えば、グローバル企業に就職することで、海外での経験を積むことができ、日本国内でのキャリアアップにもつながります。また、海外で起業することで、新しい市場やビジネスチャンスを開拓することができます。
低コストで豊かな生活を送りたい人が増えている。
海外移住は、低コストで豊かな生活を送ることができるという点でも人気があります。
日本国内に比べて、生活費が安く、食材や住宅も手に入りやすいため、限られた資金でも充実した生活を送ることができます。
例えば、タイやベトナム、フィリピンなどのアジアの国々は、安価で美味しい食事が手に入るため、海外移住者に人気があります。
自然や景色、気候などに魅了される人が増えている。
海外移住には、自然や景色、気候などに魅了される人が増えています。
例えば、オーストラリアやニュージーランドは、美しい自然が広がり、サーフィンやスキーなどのアクティビティも楽しめるため、移住者に人気があります。
また、温暖な気候や美しいビーチがある南国の島々も、リゾート地として人気があります。
海外移住する場合の国を選ぶ5つのポイント
経済的な面から選ぶ
海外移住する場合、現地の生活費や物価は重要なポイントの1つです。
たとえば、南アメリカやアジア諸国は、日本よりも生活費が安いことが多いため、比較的低い費用で生活ができます。
一方、北欧やスイスなどのヨーロッパ諸国は、高い生活費が特徴です。国によって異なるため、事前に調べておくことが重要です。
安全性を重視する
海外移住する際は、現地の治安情報を確認することが大切です。
世界中の国々で、盗難や詐欺、テロなどの事件が発生しています。特に、治安の悪い地域は犯罪発生率が高いため、注意が必要です。
日本の外務省が発表している海外安全情報や、海外旅行保険会社の情報などを参考にして、安全性を判断しましょう。
文化的な背景を考慮する
文化的な背景も、海外移住する上で重要なポイントの1つです。たとえば、アジア圏では、家族やコミュニティーを重視する傾向が強いため、個人主義的な欧米諸国とは文化が異なります。
また、言葉や習慣、宗教なども異なるため、移住前にしっかりと調べることが必要です。
移住先の気候を確認する
海外移住する場合、移住先の気候も重要なポイントの1つです。たとえば、熱帯地域では年中高温多湿な気候が続くため、日本人にとっては適応が難しい場合があります。
一方、北欧やカナダなどの寒冷地域は、厳しい冬が訪れます。自分が適応できる気候かどうかを考え、移住先を選ぶようにしましょう。
ビザ取得について確認する
ビザ取得が容易であれば、手続きが簡単で時間もかからず、移住がスムーズに進みます。
逆に、ビザ取得が難しい国では、手続きに時間がかかったり、条件が厳しくなることがあります。具体的には、ビザ取得に必要な書類や条件、期間などを確認する必要があります。
各国の大使館や領事館のホームページなどを参照して情報を収集することが重要です。
海外移住におすすめの10カ国
アメリカ
アメリカは多様な文化、先進的な技術、高い教育水準、豊かな自然環境、そしてビジネスチャンスが豊富であることから、海外移住者にとって人気のある国です。
また、言語が英語であるため、英語圏の文化に馴染みやすく、移住者にとって心理的ハードルが低い点も魅力です。
マレーシア
マレーシアは住みやすさや物価の安さ、治安の良さ、多様な文化や言語、そして自然環境の豊かさなどが魅力的な国です。
マレーシアでは日本と同じタイムゾーンであることから、ビジネス面でも交流がしやすく、また、多くの人が英語を話せるため、言語の壁も比較的低いです。さらに、マレーシア政府が「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)」という移住プログラムを開催しており、移住手続きのサポートも充実しています。
タイ
タイは安価で美味しい食べ物、豊かな自然環境、歴史的な文化財、そして人々の温かさなど、多くの魅力を持っています。
また、タイでは物価が安く、生活費が低いため、比較的低い資金で生活できるという点も魅力です。タイはビジネスチャンスも多く、特に起業家や自営業者にとっては魅力的な環境です。
ただし、タイでは移住には厳しい条件があり、長期滞在をする場合はビザの取得が必要です。
カナダ
カナダは世界的に有名な移住先の一つで、多様性に富んだ文化、美しい自然、高い教育水準、安定した経済などが魅力的です。また、永住権取得が比較的容易であることも特徴的です。
オーストラリア
オーストラリアは日本との時差が少なく、英語圏の国でありながら日本人にとっては比較的なじみやすい文化があることから、海外移住先として人気があります。さらに、美しい自然や高い教育水準、安定した経済も魅力的です。
ドイツ
ドイツは高い生活水準、優れた医療システム、安定した経済が特徴的で、さらには多様な文化や歴史的建造物も楽しめることから、移住先として人気があります。また、ビザの取得が比較的容易なことも魅力的です。
ニュージーランド
ニュージーランドは美しい自然や安全性の高さ、多様な文化、高い教育水準が特徴的で、さらには移住者に対するサポート体制が整備されていることから、移住先として人気があります。
イギリス
イギリスは多様な文化や歴史的建造物があり、英語を学ぶには最適な環境と言えます。また、ビザの取得が比較的容易であることも特徴的です。
シンガポール
シンガポールはアジアの中でも特に安定した経済を持ち、多様な文化が融合する都市国家として知られています。また、安全性の高さや高い教育水準も魅力的です。
スペイン
スペインは美しい自然、多様な文化、美食などが魅力的な国です。さらに、ヨーロッパ内でのビザの取得が比較的容易なことから、移住先として人気があります。
海外移住に必要な初期費用とは?
アメリカへ移住する場合
アメリカへの移住には、
- 渡航費
- 現地での生活費
- 引越し費用
- ビザ取得費用
- 貯金
など、様々な初期費用が必要になります。
緊急の医療費や税金、保険など、不測の事態に備えた貯金も必要です。
初期費用の合計は、個人によって異なりますが、ビザ取得費用や引越し費用を含め、少なくとも100万円から200万円程度は必要です。
ヨーロッパ(ドイツ)へ移住する場合
ドイツへの移住には、
- 渡航費
- 現地での生活費
- 引越し費用
- ビザ取得費用
- 貯金
が必要になります。
初期費用の合計としては、渡航費用が20万円、引越し費用が50万円、ビザ取得費用が10万円、当面の生活費が25万円、貯金が50万円で、合計で155万円程度必要になると考えられます。
東南アジア(マレーシア)へ移住する場合
マレーシアへの移住には
- 渡航費
- 現地での生活費
- 引越し費用
- ビザ取得費用
- 貯金
が必要になります。
マレーシアへの移住の初期費用は、渡航費用10万円、引越し費用30万円、ビザ取得費用5万円、当面の生活費30万円×1か月、貯金50万円で合計約125万円程度となります。
海外移住する方法1・現地の学校で学ぶ
現地の学校に正規の学生として入学する
海外に住む方法の1つに、海外の学校に正規の学生として入学するという方法が挙げられます。
たとえば海外の大学を受験し、晴れて入学すると、その大学で学ぶための学生ビザが取得できます。卒業までの年数は国によって異なりますが、一般的には3~4年程度が多いでしょう。
しかし、海外の大学は日本よりも卒業の要件が厳しいところが多く、入学したからといって必ずしも卒業できるとは限りません。中には単位を落として進級できずに、大学に何年も通ったという人も。
また、大学でなくても、専門学校や職業学校に行くという方法もあるでしょう。
現地の学校に留学する
正規の学生として入学する方法のほかにも、留学生として海外に滞在するという方法もあります。
留学には短期留学(数か月程度)や長期留学(1年か2年程度)があります。期限はあるものの、「本格的な移住前に現地を見ておきたい」「自分に海外移住が本当に向いているか確かめたい」という方にはぴったりでしょう。
留学する場合も学生ビザが発行され、取得の手続きを一緒に行ってくれる学校が多いので安心です。
メリット
- 学生ビザが取得できる
- 留学の場合、語学力は必須ではない
- 語学力が身に着く
- 学校に通いつつ、現地で就職活動ができる
以上の理由から、海外の学校で学ぶという方法は移住実現までのハードルが比較的低いといえるでしょう。
デメリット
現地の学校で学ぶには期間が決まっているので、「その国に永住したい」と思っている方にとっては残念ながら向かないかもしれません。
その他にも以下のようなデメリットがあります。
- 授業料や滞在費などの費用がかかる
- 学生ビザの期限が過ぎると帰国しなくてはいけない
- 学生ビザでは就労を禁止している国があるので、働けない場合がある
- 正規の学生の場合、卒業できるという保証はない
海外移住する方法2・現地で働く~企業に就職する~
次に紹介するのは、海外の企業に就職して働くという方法です。
現地の企業に採用してもらうことで、就労ビザが発行されます。必要な書類さえ企業に提出すれば、就労ビザは多くの場合企業側が用意してくれます。現地の人と同じように会社に通い、同じように仕事をすることで、海外移住を実現できるでしょう。
もしくは海外に支社のある日本企業に就職して、日本人社員として駐在するという方法もあります。海外で就職活動をする必要もないので、現在そのような企業で働いていて海外移住を目指している方にとっては、もっとも適した方法かもしれません。
メリット
- 就労ビザが取得できる
- 海外で暮らしながらお金が稼げる
- 会社の同僚など、現地の人と親しくなりやすい
デメリット
現地で働くには、その国の言語で現地の社員とスムーズな意思疎通ができることが求められますが、中には「語学不問」の求人もあります。
しかし現地の人ではなく外国人を採用するには、高いスキルや実績など、その人でなくてはならない理由が必要です。
わざわざ就労ビザ発行などの手間をかけてまで「雇いたい」と思ってもらえる人材でないと、海外企業での就職は難易度が高いかもしれません。
海外企業での就職のデメリットをまとめると、以下のようになります。
- スキルや実績を求められるためハードルが比較的高め
- 語学力が必要な場合もある
- 海外求人マッチングサイトGuanxi(グアンシー):https://www.guanxi-japan.com/
- カモメアジア転職:https://kamome.asia/
海外移住する方法3・現地で働く~ワーキングホリデーやインターンシップをする~
海外企業で社員として働くという方法以外にも、ワーキングホリデーやインターンシップなどの制度を利用して働くことも可能です。
これらのメリットは、高度なスキルや資格などを必要としない点でしょう。ワーキングホリデーは30歳以下の人しかできませんが、それを除けば参加のハードルが低いと言えます。
しかし、ワーキングホリデーやインターンシップには期限が定められています。長くても1~2年しか滞在できないため、ビザが切れた後の対処法を考えておかなくてはいけません。
メリット
ワーキングホリデーやインターンシップをするにはある程度の語学力は必要ですが、ネイティブ並みにペラペラと話せなくても大丈夫です。
最初は日常会話程度の言語しか話せなかった人でも、数週間のインターンシップを通して語学スキルがぐんと向上したという例もあります。
まずはワーキングホリデーやインターンシップで語学力を伸ばしてから、本格的な就職活動に入るという方法もあるでしょう。
その他には以下のようなメリットがあります。
- ワーキングホリデービザが取得できる
- 語学力がそこまで必須ではない
- 語学力が身に着く
- 海外で暮らしながらお金が稼げる
デメリット
- ビザの期限が過ぎると帰国しなくてはいけない(ワーキングホリデーは1~2年間、インターンシップは数週間~半年程度)
- 給料が安いことが多い
- ワーキングホリデーは30歳以下の人限定
- ワーキングホリデーができるのは日本と協定を結んでいる国のみ(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、台湾、香港、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、オーストリア)
- 一般社団法人 日本ワーキング・ホリデー協会 公式サイト:https://www.jawhm.or.jp/
海外移住する方法4・現地で働く~フリーランスとして働く~
個人で自由に働くという選択肢
海外で働くには現地企業に就職したり、ワーキングホリデーやインターンシップで働いたりという方法もありますが、どの組織にも所属せずフリーランスとして働くというやり方も1つの手ではないでしょうか。
フリーランスとは、会社に雇用されることなく、個人として仕事を受注する働き方のこと。職種はエンジニアやデザイナー、ライター、カメラマン、翻訳者などさまざまです。
自宅をオフィスにして働けばいいので、パソコンやインターネット環境などさえ整えば、海外でだって仕事ができてしまいます。働く場所を選ばないというのが大きな強みです。
フリーランスの場合、ビザはどうするの?
フリーランスとして海外で働くためには、フリーランスビザを取得する必要があります。ただしフリーランスビザを発行してくれる国には限りがあるほか、面倒な手続きをすべて自分で行わなくてはいけないというデメリットもあります。
ビザの取得が大変そうであれば、ワーキングホリデーの傍らでフリーランスとして働くという選択肢もあるでしょう。その場合は期限付きですが、ワーキングホリデービザを取得できます。
一方、観光目的で入国して観光ビザの有効期限まで滞在し、期限が切れたら別の国に移る、という方法もあります。ビザの期限が切れても滞在し続けている場合、不法就労になってしまうので注意してください。
さまざまな国を転々とするという生き方も、視野が広がり面白いことでしょう。
メリット
- 自由が多い
- 働く場所や時間を選ばない
- 海外で暮らしながらお金が稼げる
デメリット
- 自力でビザを取得する必要がある
- フリーランスビザが取得できない国も多い
- 収入が不安定
海外移住する方法5・海外ボランティアに参加する
最後に紹介するのは、海外でボランティア活動に参加するという方法です。有名なものだとJICAの「青年海外協力隊」がありますが、ほかにも「国際ボランティアNGO NICE」や「一般社団法人CIEE」などでもボランティアができます。
青年海外協力隊では、隊員として原則2年間海外に赴任することになります。語学力は中学卒業程度(英検3級程度)の英語力でいいと言われており、求められるスキルは高くありません。
しかし発展途上国に派遣されること、派遣先によっては生活がハードになることなどから、生半可な気持ちで参加すると後悔してしまう可能性もあります。
- JICA海外協力隊(青年海外協力隊) 公式サイト:https://www.jica.go.jp/
- 国際ボランティアNGO NICE 公式サイト:http://www.nice1.gr.jp/
- 一般社団法人CIEE国際教育交換協議会 公式サイト:https://www.cieej.or.jp/exchange/ivp/
メリット
- 青年海外協力隊の場合、費用がかからない(生活費が支給される)
- 青年海外協力隊の場合、ビザなどの申請はJICAが行ってくれる
- 語学力がそれほど高くなくていい
- 語学力が身に着く
デメリット
- 選考に合格しなくてはならない
- 費用がかかる場合がある(青年海外協力隊はかからない)
- ビザなどの申請に手間がかかる(青年海外協力隊はかからない)
- 青年海外協力隊の場合、派遣先を選べない
- 派遣先によってはハードな生活の場合もある
まとめ
海外で暮らすにはビザを取得しなければいけません。ビザを取るには煩雑な手続きが必要で、なかなか簡単にはいかないことでしょう。
さらに海外で住居を契約したり、仕事を探したり、銀行口座を開設したりと、移住のためのステップはまだたくさんあります。
しかしそれらの難関さえクリアできれば、夢の海外移住を自分の手でつかみ取れるはず。
移住したい国が決まっている方はもちろん、「日本が合わないのでとにかく飛び出したい」という方も、移住に向けた具体的な一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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