私がイタリアに住んで十数年が経とうとしています。
なぜ日本を出たのかは後述しますが、今の自分が数十年前の自分に言えること、それはきっと、これから海外を目指そうとする人達へのメッセージでもあると思います。
ここでは私自身の経験をもとに、夢を持つことの大切さ、海外に出ることのメリット、そのためにやっておくべきことをお話しします。海外留学や海外生活、海外就職を考えている若い人達の背中を押すきっかけになってくれることを切に願います。
海外に出ることをためらった過去の自分に伝えたいこと
私が海外に出ることを強く意識したのは高校3年生ぐらいだったように記憶しています。
当時サッカー部に所属していた私はよく読んでいたサッカー雑誌で、スペインに住むある日本人がコーチになるべく奮闘している記事を見つけ、「スペインに行ってサッカーのコーチになりたい」と漠然と思ったのがきっかけでした。
最初は今住んでいるイタリアではなく、スペインに憧れていたのです。ただ、それは夢というよりも、ただの興味の範囲内でしかありませんでした。
周りに合わせるのではなく自分の人生を
その後の人生はというと、「皆がそうするから」という理由で大学に行き、就職しました。そして、そんな自分が嫌になって日本を飛び出したのです。
もし、過去に戻ることができるなら、同じ過ちはしないと断言できます。周りを見ながら生きるのはやめよう。
また今、もしも過去の自分と話すことができるなら、迷わずにこう言いいます。「海外に出なさい」と。
外に出るからこそ見えるものがある
何でも揃っている、何不自由ない日本から出たことで見えたこと。それは、自分が生まれ育ったその日本の素晴らしさでした。また、育ててくれた両親への感謝の気持ちでした。
当たり前のことが当たり前にあることは実はものすごく幸運なのだと、イタリアに来て思い知らされました。恐らく、イタリアに限らずどんな国に行ったとしても、そういう感情は湧いてきたでしょう。
日本にいながらにしてそれを理解することができる人もいるのかもしれません。ただ、自分にはそれができませんでした。外に出て、ちょっとした苦労を経験したおかげで、見えなかったものを見ることができたのだと思います。
異なる環境を経験することが成長に
自分自身を完全アウェイの環境に置いてみる。その状況下で人というものは自然に適応していくものです。そして、その経験は必ず将来、役に立ちます。
過去の自分よ、そして多感な中高生の皆さん、「海を渡りましょう!」
海外への興味と夢を持とう
勉学を優先する皆さんには、まず海外への興味を持ってもらいたいと思います。
私は中学生の時に、交換留学生としてやって来たアメリカ人の生徒と英語での会話を試みて上手く話せない自分に腹が立ち、「もっと英語を勉強して外国人と話したい」と思ったのが、初めて海外を意識した瞬間でした。
興味と好奇心を夢につなげる
今はインターネットでいかなる情報も手に入る時代です。
- 「テレビで見たあの場所に行ってみたい」
- 「あんなことがしてみたい」
- 「こんな仕事が世界にはあるんだ」
想像はいくらでも膨らみます。そういう好奇心をどんどん膨らませてほしいのです。
そして、好奇心がいつの間にか自分自身の夢になります。その夢の実現のためにはどうしたら良いのか?大学へ行ってお金を貯めてその時期が来るのを待つのか。それとも、すぐにでも実行するのか。
それは、もしかしたら自分だけでは決められないことかもしれません。周りの人に相談してみるのもいいでしょう。
若いうちにやりたいことを見つけよう
大事なことは、夢を持つことです。歳を重ねるごとに、夢を持つことが難しくなってきます。夢を追うよりも、現実を生きることで精一杯になるです。
だから、若い皆さんにはいっぱい遊びながら、たくさんの夢を見てほしいのです。今の皆さんには、可能性は無限にあるはずですから。
失敗を恐れて挑戦しないのは大きな間違い
- ハリウッド映画に出る
- ヨーロッパでプロのサッカー選手になる
- パイロットになって世界を飛び回る
- スーパーモデルになって世界中のショーに出演する
実現は不可能でしょうか?私はそうは思いません。夢見たことにトライして初めて、その夢への距離が分かるからです。
「どうせ俺なんか」「どうせ私なんか」。挑戦せずにあきらめる理由はいくらでも見つかります。大事なことは、やるか、やらないか。一歩踏み出すか、踏み出さずにその場に留まるのか。
失敗を恐れて踏み出さないのは大きな間違いです。失敗することで分かることがたくさんあります。失敗が教えてくれることこそが、成功への道しるべになるのです。
最初からあきらめる必要はない
若いうちにする失敗は、失敗ではありません。それを上手く活かすことで大きな教訓になるからです。
夢を見るのも自分なら、夢をあきらめるのも自分自身です。この記事を偶然でも読んでいる中高生の方には、ぜひとも挑戦者であってほしいと思わずにはいられません。
海外を目指すなら英語を勉強しよう
インターネットの普及により、海の外で起きていることがオンタイムで手に入るようになりました。それはもちろん日本だけに限ったことではなく、世界中の人たちにも同じことが言えます。
現に日本に来る外国人の数は年々増え続け、今や街で外国人を見るのは当たり前になってきました。もう日本語しか話せないとは言っていられない状況です。
英語は地球語です。1億総バイリンガル時代というと大げさかもしれませんが、日本でも英語を話すことが当たり前にならなければいけないと切に感じます。
英語を勉強して無駄になるということは絶対にありません。海外旅行であっても、必ず英語でコミュニケーションを取らなければならない状況が訪れます。
勉強するべき時はまさに「今」
よく「あの時しっかり勉強しておけばよかったなあ」という言葉を聞きますが、「あの時」とはまさしく、中学高校時代を指します。大人になると、遊ぶ時間はいっぱいあるのに、何かを学ぶための時間とやる気を見つけるのが難しくなります。
スポンジのように何でも吸収できる青春時代の真っ只中にいる皆さんだからこそ、来るべきその時のために、語学はしっかりやっておきましょう。そして、継続して行いましょう。
海を渡るメリット・デメリット
海外に行くことのデメリットは何でしょうか?それは、ただ一つ。日本から出るということです。
何不自由ない国から出るということは、デメリットになります。今まであったものがない。今まで普通だと思っていたことが普通じゃない。
例えば、コンビニはありません(国によってはありますが)。安くておいしいお弁当も手に入りません。全てのことが日本以下に見えてしまい、辛いと感じることもあるでしょう。
どこにいても慣れるもの
でも、大丈夫です。コンビニがなくても死にはしません。お弁当がないなら、自分で作ればいい。作ったことがないなら、作る努力をすればいい。そうやって生きるための順応が始まるのです。
ないものを欲しがるのではなく、そこにあるもので何とかする。その順応性を身に付けることこそ、海外で生きることの最大のメリットだと思います。そしてそれはまた、将来の成功への大きな武器になるはずです。
まとめ~世界には可能性が満ちている
日本を離れて海外で生活し、色々なところへ旅行に行くと、つくづく思います。「世界は広いなあ」と。
それぞれの国に、それぞれの文化や言語、食べ物があり、同じものは一つとして存在しません。サプライズは至るところに転がっています。
日本にもサプライズはたくさんあります。でも、世界地図を見て、日本と外の世界を比べてみてください。その大きさに驚くはずです。そして、その大きさこそが可能性の大きさでもあるのです。
さあ皆さん、可能性を探しに行く準備はできましたか?
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