マカオでは日本人がカジノやホテル、レストランや旅行会社など様々な分野のサービス業で活躍しています。わたしはツアーガイドとして働いています。
ツアーガイドの仕事は基本的に直行直帰です。2時間で帰って来れる日もあれば、朝から晩まで帰れない日もあります。
あまり忙しくない時期は2〜3日急に休みになることがあり、香港や中国などへ小旅行するのも簡単です。繁忙期でなければ休暇は取りやすいので、旅行好きの方におすすめの仕事です。
今回はマカオでツアーガイドとして働くわたしの勤務時間と休暇事情についてご紹介します。
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マカオの日系旅行会社からフリーガイドへ
わたしはマカオに来た当初、日系の旅行会社に勤務しました。会社で労働ビザを取ってもらい、専属ガイドというポジションで働きました。
3年目にはマカオ人の夫と結婚してマカオの身分証を手に入れたので、独立したフリーのツアーガイドという労働形態に変わりました。
6年目に退社し、それ以来あるローカル企業で主に仕事をするようになりました。日本からのツアーだけでなく、中国本土や韓国、インドからのツアーも扱う大きな会社です。そのほか、日本人経営のローカル企業でお仕事をもらうことが時々あります。
ポジションについて
フリーガイドは、旅行会社と個人契約をして働く個人事業主のような立場です。税金は会社のお給料から天引きされます。
マカオのツアーガイドのポジションには、このようなフリーランスと、以前の私のように労働ビザで働く専属ガイドの2種類があります。
新しくマカオで働き始める場合は後者です。この場合、引き続きマカオで働けるかどうかは会社の胸三寸で決まるので、ある程度会社の言うことを聞く必要があります。
マカオでの勤務時間
定時はありませんが、それぞれの仕事には大体の目安時間があります。
見送り
7:00AM~11:00AMの間で1時間ほど
お客様にホテルのロビーでお会いしてから、港や空港でお別れを言うまでの実働時間は1時間ほどです。飛行機や船の出発時間によって開始時間が変わります。
観光
9:00AM~6:00PMの間で4~8時間ほど
ツアーによって開始時間と終了時間が異なります。観光の後ホテルチェックインが何件かあると、時間がかかります。
出迎えとホテルチェックイン
2:30PM~9:30PMの間で2時間ほど
お客様が香港空港からフェリーで直接マカオに来られる場合は、ほとんど2:25PM着と6:10PM着の2便のうちどちらかです。直行便でマカオ空港に到着される場合は、4:55PM着、5:20PM着、8:05PM着の3便です。
お出迎えのスタンバイからチェックインまで、実働時間は2時間ほどです。
マカオの年間休日と有給休暇
まず、わたしの場合は専属ガイドのときもフリーガイドになってからも、有給休暇はありません。働いた分だけ報酬が入る、完全出来高制です。
専属ガイド
旅行会社の専属ガイドのときは、週1日どこかでお休みがあって残りはたいてい働いていました。繁忙期は10日から2週間ほどお休みがない場合もあり、その後なら連休を取ることもできました。逆に閑散期は特に希望しなくても連休になることがありました。
休みの希望があれば早めに申告していました。忙しい時期を除くと早い者勝ちで、大体希望通りに休めました。
フリーガイド
今はフリーガイドとして働いているので、個人的な都合でお休みできます。仕事内容を聞いてお断りすることもできます。
わたしは子育ての都合で、土日とマカオの祝日は必ずお休みをいただいています。サービス業は世間が休みのときこそ書き入れ時なので、普通なら考えられないことです。
しかし一方でマカオにはヨーロッパ式の「働くときは働き、休むときは休む」という考え方が浸透しています。フリーガイドなら必ずしもがむしゃらに働かなくても構わない、休みたいときに休める、こんな働き方ができます。
マカオで長期休暇が取れるタイミングとは
長く休みが取れるのは
- 2月の春節期間
- 4月のゴールデンウィーク前
- 5月のゴールデンウィーク明けから7月の夏休み前
- 10月の国慶節期間
です。つまり「中国の連休期間」と「日本の連休期間以外」になります。
春節
春節は旧正月で、中国では1週間ほどお正月をお祝いする習慣があります。中国や香港からの観光客は多いですが日本人客は少なく、1週間ほど休めます。
4月
日本では4月は新生活が始まる月なので、月末から始まるゴールデンウィークまで旅行に出かける方は多くありません。連休に入るまで2~3週間休めます。
5~7月
5月の連休が終わると、日本では次は7月の海の日まで祝日がありません。学生さんや働いている方は連休を取りにくい期間なので、ガイドの仕事も最長でおよそ9週間休めます。3日~1週間なら休むのは簡単です。
10月
国慶節は中国の建国記念日です。中国全土が1週間お休みになるため、多くの中国人が旅行に出かけます。マカオにもたくさんの人が観光にやってきますが、日本人客は多くないです。
国慶節の前後期間を合わせて2週間は休んでも、人手がなくて困ると言われることはありません。特に希望しなくても休みになることも多いです。
マカオでの長期休暇、仕事仲間のそれぞれの過ごし方
休暇が中国の連休期間なのか日本の連休期間以外なのか、また中国人か日本人かによっても過ごし方が違ってきます。
中国の連休期間の場合
日本人の仕事仲間の過ごし方
- 人が多いので出かけず家にいる
- 中国や香港、台湾など近場に旅行する
中国人の仕事仲間の過ごし方
- 実家に帰る
- ヨーロッパや日本などに旅行する
中国人の仕事仲間は旅行している確率が高いです。日本人の仕事仲間は家で動画などを見たりしていることが多く、わたしも夫の家族と飲茶するとき以外はほとんど家を出ません。
日本が連休でない期間の場合
日本人の仕事仲間の過ごし方
- 実家に帰る
- ヨーロッパや東南アジアなどに旅行する
中国人の仕事仲間の過ごし方
- 旅行する
マカオは小さな地域なので、長期休暇が取れると旅行に出かける人が多いです。マカオには空港があり、近くの香港空港は国際的なハブ空港です。マカオに住んでいる人にとって海外旅行は大変身近なものです。
マカオでフレキシブルに働くには
マカオのIDを持ちフリーガイドになれば、かなりフレキシブルに働くことが可能です。会社の労働ビザで働いている間は、どうしても立場が弱い部分があります。ただ、会社によって対応は大きく違います。
要領のいい仕事仲間は、いつも上手に休んでいます。優しく理解ある会社なら最高ですが、必ずしも常に最高の環境で働けるとは限りません。
普段からいい仕事をしたり、人手が足りないときには会社のために多少の無理をするなど会社の役に立ちつつ、自分の希望をはっきり伝える勇気と愛嬌がフレキシブルな働き方を実現するのに役立ちます。
日本人トップは勤勉さを求めがち
肉体的・精神的に無理をさせるような働き方を依頼するのは、たいてい日本人経営者です。
以前に勤務していた日系企業では、フリーガイドも専属ガイドと同じように扱われており、フリーガイドでも会社の都合によって思い通りに休みがもらえないことがありました。
また、週末は休みたいと事前に伝えていた仕事仲間は優秀だったため仕事の依頼がどんどん増え、なし崩し的に土日も仕事を入れられるようになり困っていました。
別の会社ではなかなかお休みがもらえなかったり、1日4~5本もの仕事を任されたりすることもあると聞きました。
まとめ
ツアーガイドは、繁忙期でなければ数週間の休暇も取りやすい仕事です。現在は子育て中ということを考慮してもらい、子どもが学校に行っている間だけ仕事をしています。平日の9:30AMから4:00PMまでの勤務で、学校の長期休暇中は仕事を休みます。
マカオは景気が良く、仕事も多いです。ポルトガル人はラテン系ですから、勤勉に働くよりも暮らしのゆとりを重視します。
自由な働き方ができるのはマカオの風土と経済成長、マカオのIDで守られた権利のおかげです。この仕事と働き方にとても満足しています。
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