イギリスで人気のテレビ番組で英語の勉強をしてみよう

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2008年イギリスに住みだした当時、私はシェアハウスに住んでいました。

自分の部屋には一応テレビはついていましたが、チャンネルは国営放送のBBC1、BBC2、BBC3、BBC4の4チャンネルくらいしか映らず、当時英語もそこまで理解できませんでしたので、観ていてもあまり楽しくなかったのを覚えています。

楽しくはなかったですが英語の勉強には大いに役立ちました。特にBBC1のニュースは、毎日聞き流しているだけでも耳が慣れていき、徐々に聞き取りができるようになっていきました。

ただもう少し砕けた、日常的に使える英語を学びたい。興味のある番組で楽しみながら英語を勉強したいと思い始めました。ドラマや映画の中ではなく、実際にイギリス人同士が話す時にはどんな単語を使っているのか興味が湧いてきました。

今イギリスで英語を勉強している人達が、テレビを観て楽しみながら英語が勉強できるような、そしてイギリスらしいユニークな番組をご紹介したいと思います。もちろんイギリス人にも大人気の番組ばかりです。

放送局の垣根を超えた、発想が斬新な番組「Gogglebox」

Gogglebox

日本語に発音すると「ゴグルボックス」、イギリス英語の俗語で「テレビ」という意味です。この番組は2013年に放送されて以来視聴率が高く、BAFTA(英国アカデミー)でテレビの賞も獲った程の人気の番組です。

番組の内容は、一般家庭のリビングにカメラを設置し、その家の人達が色々なテレビ番組を見ながらあーだこーだ言ってる姿を、私達が見てあーだこーだ言う番組です。撮影されている人達はもちろん一般人。

今はシリーズ8が放送されていますが、シリーズ1から出演し続けている人達もいます。出会ってから60年以上経つ、仲睦まじい老夫婦。以前は恋人同士だったけど、今はよき友人で一緒に住んでいるゲイカップル。ケアハウスで隣同士の部屋の仲良し87歳と80歳のおばあちゃん達。

後は姉妹だったり兄弟だったり、中年夫婦とその子供、またはその子供の恋人がいたりと、だいたい1シーズン10組くらいの人達のリビングでの会話が毎週放送されています。

みんなカメラの存在を忘れてるんじゃないかと思うほどの自然体で、番組を見ながら大笑いしたり、泣いたり、批判したり、意見したりと、とにかく好き勝手な事を言います。そんな光景も全部放送するところがすごいと、最初は驚いてしまいました。また、放送局が違ってもちゃんとその番組の紹介をしていることにもびっくりしました。

例えば、Aという放送局がBという放送局のある番組のその週の放送分を、自分の放送局Aでも流し(モチロン1.2分ですが)、更にそれを見ている人達の意見も放送するって、なんだか日本では考えられなくないですか?Goggleboxで放送されれば見てみようと思いますから、他局の視聴率アップにも繋がりますよね?

また、イギリス人家庭の日常が垣間見れるのもこの番組の面白い要因の1つです。各家庭で各メンバーが座るソファーの位置は毎週必ず同じですし、たいがいみんな紅茶を飲んでいます。テレビに映るのに全然服装も髪型もお化粧も気にしてなくて、寝そべりながらだったり、半分口を開けたままテレビを見ている人達もいて笑えます。

またそれぞれの地域の発音の違いもとてもおもしろいですし、イギリス英語特有の言い回しなども学ぶことができます。北部の人達の発音はなかなか難しいですが、毎週見ていると慣れてきます。

番組公式サイト:Gogglebox

優勝賞金250,000ポンド(36900万円)&億万長者の実業家のビジネスパートナーになれる「The Apprentice」

The Apprentice

日本語に発音すると「アプレンティス」、見習い・実習生という意味です。番組のホストを務める実業家が経営する会社で、ビジネスパートナーとして働くことができる人材を決めていく過程を放送していく、というリアリティー番組です。

応募者の中から番組への参加者十数名が選出され、参加者は毎回与えられるタスクをこなし、参加者同士時には協力し、時にはライバルを蹴落としながら、ホストのビジネスパートナーを目指していきます。

制作・放送スタートはアメリカが最初で、今や時の人(?)になった次期アメリカ合衆国大統領で、当時は不動産王で有名だったドナルド・トランプ氏がホストとなってスタートした番組でした。2005年イギリスに上陸し、ホストにアラン・シュガー氏をおき、今現在もイギリスでは大人気の番組です。

番組内では2つのチームに分かれて結果(セールスの売上)を競い合っていきます。個人戦でもある一方、まずは自分のチームが勝たなければいけませんのでチームワークも必要となってきます。参加者は、シングルマザーや若くしてインターネットビジネスで成功した人など、年齢もキャリアも様々です。

ホストの「You are Fired!(お前はクビだ!)」のキメゼリフで毎週1人が脱落していくことになるのですが、その1人をホストが決める前に、その週のタスクの結果に負けたチームから、チームリーダーと残り2名を自分たちで選出しなければいけません。

もちろん誰もその2名に選ばれたくないので、お互い罵倒し合ったり、足を引っ張り合ったりをホストの前で繰り広げていきます。いろんな人間性を垣間見れて非常に面白いですが、自分は絶対あの場にいたくないと毎回思ってしまいます。

またこの番組を通して見れる、イギリス流のビジネスアプローチの仕方や方法もとても興味深いです。セールスが得意の人もいれば企画やデザインが得意な人、スピーチが得意な人もいる。当たり前ですが、イギリス人だからといって誰でもプレゼンテーションや交渉が得意ってわけではないんですよね。

どちらかというと、タスクの中で弱点を克服していくというよりも、得意な事でどんどん自分をアピールして結果をだし、ホストに自分の実力を認めてもらわなければいけません。とにかくイギリス人の自己主張は凄まじいです。イギリスのビジネス社会では、謙遜なんてしてたら生き残っていけないなとしみじみと感じました。

また参加者は見た目はびしっとしていて、どの人もエリートビジネスマン・ビジネスウーマンに見えてしまうのですが、けっこう抜けている人も多くてびっくりさせられることもあります。例えば、物を販売するのに価格設定をし忘れていて、売る人によって値段が違ってしまい後々問題になるなど。でもこの番組では、そういうところを見るのも楽しみの1つなんです。

番組公式サイト:The Apprentice

イギリス料理が美味しくないなんて嘘?1番人気な料理番組「MasterChef」

MasterChef

料理が美味しくないことで世界的に有名なイギリスですが、意外にも料理番組の数は多く、イギリス国民もかなり熱心に見ています。

そして数ある料理番組の中でも1番人気がこの『MasterChef』という、料理の腕を競い合って優勝者を決める番組です。シリーズによっては素人の料理人だったり芸能人だったりする場合もありますが、今放送されているのはプロの料理人ばかりです。

ハッキリ言ってこの番組に出てくる素人の料理人もプロの料理人もすごいです!とにかく「イギリス人にこんな料理が作れるの?(失礼!)」っていうくらい、見た目が素晴らしい料理ばかりが毎回でてきます。色合いも綺麗で、盛り付けは本当に芸術作品のよう。

この番組で毎回感心させられるのが、料理人達は料理を作る直前までどんな食材があって、何を作らなければいけないかを知らされていないこと。料理開始数分前に食材が指定されたり、お題が出されたりします。そして規定時間内に仕上げなければいけません。時間との戦いで、最後間に合わない人も出てきますし、みんな手がプルプル震え、プレッシャーとの戦いでもあります。

毎回レストラン批評家や星付きのシェフ達によって料理が評価されたり、シリーズクライマックスになってくると、参加者が世界の有名レストランに送り込まれ、そこで舌の肥えた常連客に料理を振るまい評価されたりしていきます。もちろん料理はコースで出しますので、デザートも作れないといけません。

時々日本の食材、味噌だったり豆腐だったりが使われたりするのを見ると嬉しいですし、日本人の料理人の方にも是非出場して、審査委員をうならせて欲しいなといつも思ってしまいます。

この番組を観ていると、イギリス特有の食材や、またその食材の名前を知る事ができるのも興味深いです。料理バトル番組なので、話しをしている時間はそこまでたくさんありませんで、英語の聞き取りにまだそんなに自信がない方でも気楽に観ることができる番組ではないでしょうか。

番組公式サイト:MasterChef

まとめ

いかがでしたでか?

どの番組もイギリスでは誰もが知っている有名な番組ばかりですし、なによりイギリス人と話しをする際に、共通の話題として話しのネタにもなります。それにBBCなどのニュースで英語に慣れるのももちちろん良いのですが、興味がないとあまり頭に入ってきませんよね?

始めは全部が分からなくても当たり前です。イギリスにはまだまだたくさん、面白い番組が存在していますので、根気よく楽しみながら1シーズンを続けて観ていける番組を是非探してみてくださいね。

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初めてイギリスを訪れたのが2006年。それ以降毎年イギリスへ足を運び、2008年から3年間ロンドンでWebデザインを学ぶ。
その後一旦日本に戻るも、縁会って2016年からイギリスへ移住してきました。カナダ・オーストラリアでのワーホリ、ヨーロッパ・東南アジアでのバックパッカー旅の経験ありの30代です。

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