こどもには英語も日本語も!イギリス滞在中に補習校を利用するメリット

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お子さんがいるご家庭にとって、海外に住むと決まったらまず考える事の1つにお子さんの学校がありますね。お子さんの年齢また住む地域、滞在期間によって選択肢が違ってくるでしょう。

迷わず、日本人学校を選ぶご家庭もたくさんあるでしょう。でも、せっかくだから海外に住むならではの経験をこどもにさせたい、こどもの英語力を伸ばしたいと考える場合は、現地校に行かせたいと考えるのではないでしょうか?

イギリスの現地校に通うメリットは、英語の習得だけではありません。

イギリスの現地校では知識を教えられるだけでなく、生徒が自分で考えてそれを表現することが要求されるため、小さい頃から色々な事にチャレンジします。

間違っても良いという環境があり、失敗を恐れずにそれを繰り返す事で自信が生まれていきます。音楽やスポーツ、寄付活動も盛んです。

現地校に通わせることを決めると、今度は日本語や、日本に戻った時の事が気になり始めますよね。そこでこのようなご家庭のニーズにあう学校があるのです。それが「補習校」と呼ばれる学校です。

それでは早速、補習校についてお話ししていきましょう。

補習校とはどんな学校?

日本政府が認めた学校で、イギリスには全部で8校あります。

  • ロンドン補習授業校
  • マンチェスター日本人補習授業校
  • ウェールズ日本人補習授業校
  • テルフォード補習授業校
  • 北東イングランド補習授業校
  • ダービー日本人補習授業校
  • ヨークシャー&ハンバーサイド補習校
  • スコットランド日本語補習授業校

補習校は、普段イギリスの学校に通う日本人や日本人ミックスのこども達が、日本への帰国に備えて国語の学習をする学校です。日本で国語を勉強するこども達と同じ教科書を使い、授業を受けます。

授業は毎週土曜日、9:30~12:15です。イギリスの学校は9月が新学年の始まりですが、補習校においては日本と同じく4月から新学年が始まります。

では、ここからはロンドン補習授業校についてお話ししていきましょう。

補習校は世界中にありますが、ロンドン補習授業校はその中でも大規模補習授業校となっていて、約1,300名のこども達が毎週通学しています。2015年には50周年を迎えました。

補習校のうち、ロンドン補習授業校は3校舎があります。

  • アクトン校舎(小学部・中学部・高等部・日本語科)
  • ブレント校舎(小学部・中学部)
  • クロイドン校舎(小学部・中学部)

どこの校舎に通うかは、住所のポストコード(日本でいう郵便番号のようなもの)によって決められています。

校舎によって日本人、日本人ミックスの割合が違います。アクトンやブレント校は駐在の家庭が多く、クロイドンは国際結婚家庭が多いのです。

年間を通して運動会、百人一首大会、古本セールなどのイベントがあり、国語の学習のみならず、日本的な学校生活を体験できます

私は国際結婚してイギリスに住んでいます。渡英した時は息子は1歳と2日、そこからあっという間に10年が経ちました。

イギリス人の父、日本人の母を持つ我が息子、第1言語は紛れもなく英語です。日本人ミックスのこどもを持つ周りのほとんどの友達が、こどもには日本語も話して欲しい、読み書きもできるようになって欲しいと願っています。

こどもが小さい頃は日本人ママ達とグループを作って、季節の行事をお祝いしたり、ひらがな・カタカナを勉強させたりしてきました。

私の息子は小学校1年生からクロイドン校舎に通い始めました。その息子も小学校6年生になりました。

ここからは補習校に通う生活がどんなものなのかお話ししていきましょう。

補習校入学までの流れ

勉強

入学は基本、年に一度、4月です。

  • 願書提出
  • 入学説明会へ参加
  • 面談
  • 結果
  • 入学

2018年度の新入学生の募集要項は12月に掲載予定です。

ロンドン補習授業校ウェブサイト:http://www.thejapaneseschool.ltd.uk/

面談が始まったのはちょうど息子が入学する年からでした。補習校の授業は全て日本語となるため、先生の言葉が理解できないようでは本人も周りの生徒にも良くないということで、事前に日本語の理解度を確認するためです。

補習校の学費(1人あたり)

ポンド

  • 入学金:180ポンド
  • 各学期:180ポンドずつ

教科書は国語だけでなく、補習校では使用しない算数や社会など他教科も無料で支給されます。イベント参加費もありません。

ノートや鉛筆などは個人で用意すれば良いので、かかる費用は上記のものだけとなります。

補習校での保護者の役割

週1回だけの補習校ですから、保護者の関わりがとても必要になってきます。

家庭での学習サポート

週1回の授業とはいえ、日本のこども達と同じ学習指導要領に準拠した内容になるため、家庭でのサポートがとても重要です。宿題も出ますから、特に低学年は保護者が見てあげることが必要です。

家庭は第二の教室、保護者は第二の担任」とされ、保護者が実質的な役割を担う必要があります。

以前聞いたことでとても納得したのは、家庭で学習したことを土曜にクラスのみんなが持ち寄り合い、そしてアウトプットし合う場所が補習校だ、というものです。

補習校運営のサポート

補習校では保護者のボランティアは義務となっています。補習校運営には学級委員の会の全面的なサポートが必要で、全保護者が学級委員の会に所属します。学級委員会役員や、各行事のボランティア活動に協力します。

補習校に通うメリット

机

学習は大変ながらも補習校に通うメリットはいくつもあります。

日本の学校という団体生活の中で先生、友達と時間を過ごす

国語の学習は自宅でもできます。ところが、楽な方へ楽な方へいくのが世の常です。

長い期間、小学校であれば6年間、中学校へ行くならプラス3年間、それも学習の仕方を自分で考えてこどもに国語を教えられるでしょうか?なかなか難しいというのが本当のところではないでしょうか。

もちろん出来る人はいるでしょうし、せっかくの土曜を他のアクティビティに使いたいという人もいるでしょう。

ただ、補習校へ通う事がしっかりと生活に取り入れられれば、土曜の授業そして宿題と、しなくてはならない事がはっきりとしますので学習を継続しやすくなります。

勉強だけでなく運動会や他の行事もありますから、海外にいながら日本の文化を学校という環境で体験できます。これはこどもにとっては素晴らしい体験です。

こども達の成長

補習校に通うこども達は、月曜~金曜の現地校、そして土曜の補習校と2校、そしてそれぞれの学校から出る宿題をこなします。確かに忙しいです。ところがこの状態がこども達の持てる力を最大限に引き出してくれるのです。

そして責任感、根気強さ、創意工夫などが伸びる可能性が高いです。

同じ環境の友達と出逢う

海外が長いこどもや永住組のこどもが自分のアイデンティティーについて思い悩むケースがありますが、気持ちをシェアし合えるたくさんの友達と補習校で出会うことができます。

例えば、現地校でイヤな事があっても補習校で同じ環境にいる友達に話を聞いてもらって気持ちが落ち着いたり。

また、2つの学校に通って同じように努力している友達がいることが励みになったり、日本から来たこどもが補習校では思いっきり日本語でおしゃべりができて解放されるという話も聞きます。

自分達が大きくなって日本でまた会い、一緒に日本を旅するという話も聞きます。一旦海外に出ると違う国にも住む事がありますから将来、色々な国に友達がいるとなるのも素敵ですよね。

教育相談

補習校では、慣れない海外生活においての悩み・心配事など、何でも相談できる教育相談を用意してくれています。必要だと思ったら相談できるというのは嬉しいですね。

補習校に通うに当たって心得ておきたい事

ポイント

メリットがたくさんある補習校ですが、入学前にわかっておいたほうが良いポイントがあります。

現地校との両立

補習校に通うことに伴って宿題も増えます。週毎にしっかりと予定を立てこなしていきましょう。現地校・補習校に通って、なおかつ計画通りに宿題もこなせるなら、勉強の習慣は今後の生活にも絶対に役に立つはずです。

保護者のサポート

補習校運営には保護者のサポートが大きいと話しました。こどもを学校に通わせるだけでなく、保護者も一緒にこども達そして学校をサポートします。

例えば、

学級委員の会

保護者全員が所属する組織です。保護者全体から学級委員長と他の役員を選び、各クラスから2名の学級委員を選出します。なお、保護者全員が年間で1つは行事を担当します。

ウォッチング

各クラス、毎週1名がウォッチングと呼ばれる当番を受け持ちます。朝や帰り際の先生のサポート、休み時間にこども達が安全に遊べるサポートなどがお仕事です。

図書室ボランティア

補習校には図書も併設されています。そこで本の管理、貸し出し返却業務などを担当します。

まとめ

イギリスに住む間の日本語教育において、補習校という選択があるということをお話ししました。土曜の朝は冬だと起きるのが辛い時もありますが、早起きしてリズムを作り1日を有効活用する事も良いと考えましょう。

現地校で外国人と交流し、補習校で日本人とまた交流、両立させてイギリス生活を積極的に楽しめるといいと思います!

こどもについて書きましたが、最後にもう1つのメリットをお話ししましょう。

補習校に通うと、保護者間でも出逢いがたくさんあります。現地校の事や生活の事など、情報交換が盛んでとっても助かっています。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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