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イギリスのロンドンで病気になったら?日系・地元病院まとめ

病気

イギリスに限らず、海外で病気になったらとても不安になりますよね。私もイギリスで暮らし始めたころは、風邪をひいたときなど、病院へ行くかどうかとても悩みました。しかし、イギリスで出産まで経験した今は、もう怖いものなしです。

今回はイギリスで病気になってしまったときのために、私の経験から日系病院と地元病院の受診方法や、薬局を活用する方法、緊急の場合について、またイギリスの歯医者についてもご紹介します。

目次

ロンドンの日系病院に行く

病院

言葉に不安があると、日本語で受診できる日系の病院を受診したくなりますよね。

私はロンドンから離れたところに住んでいるので日系病院にお世話になったことがありませんが、知人の間では日系病院を選ぶ人は多数います。まず、日系病院についてご紹介しましょう。

受診方法

受診方法はあらかじめ電話やメールで問い合わせて予約を取るのがいいでしょう。日本で病院へ行くのと同じですね。1-4に病院のリストをつけましたのでご参照ください。

費用

こちらはすべてが私費になります。病院によってはホームページに費用の計算方法が明記されています。(例:日本クラブメディカルクリニックhttp://www.nipponclub.co.uk/

あらかじめイギリスに来る前に、旅行保険に加入しておけば安心して受診ができますね。

長所と短所

長所はなんといっても日本語で気軽に話ができること。病院にお世話になるのは具合が悪いときですから、英語で余計なストレスを感じたくないものです。

ただ、短所は病院がロンドンにあるので病院まで行くのに時間がかかるかもしれません。

知人の中には他の用事もまとめて泊りがけでロンドンへ出向き、日系病院を受診した人もいました。そして、もうひとつの短所として、費用がかかるということも挙げられます。

病院のリスト

日系病院はやはりロンドンに集中しています。ロンドンにある日系病院はこんなところがあるようです。(2017年5月現在)

ロンドン医療センターhttp://www.iryo.com/

  • 住所:234-236 Hendon Way, Hendon Central , London NW4 3NE
  • 電話:020-8202-7272
  • メール:opd@iryo.com

ジャパンメディカルセンターhttp://www.japangreen.co.uk/

シティクリニック(総合診療・産婦人科)

  • 住所:10 Throgmorton Ave, London EC2N 2DL

アクトンクリニック(総合診療)

  • 住所:Acton Hill Mews , Uxbridge Rd, London W3 9QN

日本クラブメディカルクリニックhttp://www.nipponclub.co.uk/

  • 住所:Hospital of St John and St Elizabeth , 60 Grove End Road , St John’s Wood , London NW8 9NH
  • 電話: 020-7266-1121
  • メール: jimukyoku@nipponclub.co.uk

Dr伊藤クリニックhttp://www.dritoclinic.co.uk/

セントラルジャパニーズクリニックhttp://www.fitfiddle.co.uk/

  • 住所:1 Harley Street, London W1G 9GD
  • 電話:020-7935-0523
  • メール:info@fitfiddle.co.uk

地元のGPに行く

病院

「ロンドンは遠い」「費用がかかるのがちょっと」となると地元のGP(General Practitioner)を受診するしかありません。これは国民医療制度(NHS)の総合医療医、またはそのクリニックを意味します。

GPで受診することを選んだ場合、あらかじめ以下のようなことを知っておくといいでしょう。

GPの探し方

住んでいるところの近くにGPが必ずあります。職場の同僚や近所の人に聞いてみるとすぐ見つかると思いますが、自分で探したい場合は、以下のリンクから検索することができます。郵便番号や町名から検索してみてください。

Find GP services→ http://www.nhs.uk/

GPが見つかったら、電話で問い合わせるより、実際に行ってみたほうがいいと思います。そのGPの様子もわかりますし、また、登録のために書類を記入する必要があるからです。

イギリスのシステムでは登録なしでは受診することができませんので、まずイギリスに引っ越したら早い段階でGPを探して登録に行くことをお勧めします。

また、人口が増加している地域や、住民が多い地域では既に定数を満たしていて登録を受け付けてくれないこともあります。私もそう言って断られた経験があり、あたりのGPをいくつか回りました。

しかし、必ず登録できるところがどこかにあるので、あきらめないで探してみましょう。また、それぞれのGPは担当エリアが決まっているので、エリア外のGPに登録することはできません。

受診方法

私のGPでは朝8時半から電話で当日予約を受け付けています。電話をすると、「どうして受診したいのか」と聞かれますので、症状を説明できるように準備しておくといいですよ。

私が登録しているGPは冷たい応対なのでいつも緊張します。実はたいていがそんな感じなので、怖がらずがんばって電話しましょう。

また、医者の数が少なかったり、患者の多いGPでは当日の予約がいっぱいになっていて予約が取れない、ということも時々あります。

それでも高熱だ、または子どもの具合が悪い、などでどうしても診察してもらいたいときは、その旨を伝えると当日予約がとれることもあります。

費用

NHS(国民医療制度)は医療費が無料です。これはイギリスが誇る医療サービスです。私も子供を出産したときはすべて無料で大変助かりました。

しかし、2015年4月からイギリスに6ヶ月以上滞在する場合は、ビザを申請するときにHealthcare Surcharge、つまりNHS利用料を支払うことになりました。Tier5の学生ビザは年間150ポンド、その他は年間200ポンドとなります。

しかし、この利用料以外は受診料や治療費、検査料は請求されません。詳細はこちらをご覧になるといいでしょう。

英国ニュースダイジェスト「NHS利用料の徴収」:http://www.news-digest.co.uk/

GOV.UK「Pay for UK healthcare as part of your immigration application」:https://www.gov.uk/

長所と短所

長所は治療費が無料であること。また、近くにあるので受診しやすいです。短所は予約や受診も英語でしなければならないこと。いくら英語が得意な人でも、慣れないうちは少し緊張してしまいますよね。

私の経験では医者は誰でもとても親切できちんと話を聞いてくれましたので、安心してください。ただ、日本の医者と違って、あれこれ世話を焼いてくれません。

自分の症状と、どうして欲しいのか(薬を出して欲しいとか、検査をうけたいなど)をきちんと伝えられるようにしておきましょう。

よく「イギリスの医者は何もしてくれない」と言う方がいますが、限りある国の予算で国民全体の医療を賄っているのですから、医者もできる限り無駄を省かなくてはならず、診療時間が短かったり、「様子を見ましょう」と言われてすぐ治療をしてくれません。

一方、日本では患者は「患者様」。医療で利益が得られるシステムですから、できる限りサービスを提供するのが当然です。この違いもぜひ知っておいてください。

薬局で相談する

薬局もぜひお勧めしたいです。軽い症状の場合は薬局で薬剤師に相談することもできるんですよ。熱心に話を聞いてくれて、症状にあった薬を紹介してくれます。

薬局によってはプライバシーを守るように別室を用意しているところもあったり、インフルエンザの予防接種ができるところもあったります。日本の薬局よりもっと専門性が高いような気がします。

緊急の場合は?

救急

緊急の場合はどうしたらいいのでしょうか。緊急度の低い順から方法をご紹介しましょう。

緊急窓口

夜間や休日で緊急に医者にかかりたい場合は、Walk In Clinic とかUrgent Care servicesというのもあります。休日や深夜など予約なしで受診できる窓口です。

場所によっては近くのGPでも受け付けているところもありますが、私のGPではこのサービスがないので、娘が生まれたばかりのころは地元の総合病院のUrgent Care serviceを何度か利用しました。

ただし、とにかく待たされることが多いので、あらかじめその心構えで行くといいでしょう。このサービスを実施しているところは以下のサイトで探すことができます。

Find Urgent Care services:http://www.nhs.uk/

ダイヤル111

近くにこういった窓口がないときは、111に電話をします。24時間年中無休で無料のサービスです。医療専門スタッフが電話に応対していて、症状を説明すると、どう対処したらいいかアドバイスをしてくれます。

これは999ほど緊急性が高くない場合にかける番号です。

999とA&E

大怪我をした、重篤な症状がみられる場合は999に電話をします。日本の119番と同じです。また、車を持っている場合や、タクシーを使うなどして自分で動ける場合は、総合病院のA&E(緊急病棟)に直接行ってもいいです。

999でも症状によって緊急度を判断し、緊急度が低いと判断されるとすぐに救急車が来ないことがあります。本当に困った場合は電話でその旨をきちんと伝えて早く来てもらうようにしましょう。

もしくは、タクシーでA&Eに直接行くという手段もあります。実際にそうしたほうが早いと言うイギリス人も多いです。

歯医者はどうする?

歯科

イギリスに住んでいる日本人がよく困るのは歯の問題です。「イギリスの歯医者はいい加減だ」とか「当てにならない」という声を聞きますが、私の印象は、「イギリスの歯医者でも安心して受診できる」です。

歯に自信がない人は、やはり早い段階で歯科医を探して登録しておくといいでしょう。以下のサイトから歯科医を検索することができます。

Find Dentist Service:http://www.nhs.uk/

歯科医に登録するときはNHSでの治療を希望するか、私費での治療を希望するか、を選択することができます。登録の際にきちんと確認しておきましょう。また、歯科は無料ではなく、治療内容によってNHSが定めた治療費がかかります。

治療費はおよそ20ポンドから244ポンドほど。治療費の一覧が下記のサイトにありますのでご参照ください。

Understanding NHS dental charges:http://www.nhs.uk/

まとめ

イギリスの医療サービスはNHSという無料サービスがあるものの、無料だから制限もあり慣れないことも多いです。しかし、慣れればきちんと治療をしてくれるので、長期にイギリスに滞在する人はGPで診てもらうのがいいと思います。

1年ほどの短期滞在の方でロンドンに住む、またはロンドンに近くに住む方は、ロンドンの日系医療サービスを利用すればいろいろな心配がなく、安心して受診できるでしょう。いずれにせよ、健康が一番ですね。

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この記事を書いた人

在英10年。一児の母一夫の妻。日本語教師暦17年。今まで旅した国は11カ国、22都市を訪れました。
私の経験したことが、これからイギリスや海外へいらっしゃる方のお役に立ったらうれしいです。

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