南太平洋に浮かぶ島国、フィジー。リゾートとして知られる英語圏の国ですが、海外就職が珍しくなくなった今、そんなフィジーで働く日本人もいます。
海外就職体験談をお届けするインタビュー、今回はフィジーでの就職を叶えた沼田さんにお話を伺いました。
異文化を体験したかったという沼田さん、フィジーで働くことになった具体的なきっかけや働いてみて感じる日本との違い、また海外就職のメリット、現地でのトラブルとは何なのでしょうか。
フィジーで働こうと考えたきっかけ
旅行で訪れた際に知り合って仲良くなったフィジー現地の方が日本人向けの語学学校をやっていて、一緒に働かないかと誘われたのがきっかけです。
ワーキングホリデーを終えた直後だったこともありフットワークが軽くなっていたのに加え、何より「もっと異文化を体験したい」という思いが強かったので、海外で働こうと決めていました。
しかし、当時はまだ学生だったので一度お断りしました。
あらためて面接を受けフィジーでの就職が決定
数年後、上記の知り合いに改めて連絡を取ると「今は人が増えてきているから面接が必要になった」とのことで、面接を受けることになりました。
そして、スカイプのビデオ面接を受けた後、日本で働いているスタッフの方に直接面接して頂き採用されました。
採用決定後は渡航の日程などをすり合わせしてフィジーへ渡り、私の海外就職が始まったのです。
フィジー就職で感じる日本とのギャップ:フィジータイム
「フィジータイム」という言葉がある程、フィジー人はのんびりしています。「今すぐ○○が必要」という場面でも、全然急いでくれません。
日本なら仕事が遅いと怒られたり、クビになったりすることを恐れますが、フィジーの人達は全くおかまいなし。
これはあくまで日本人である私の感想なのですが、フィジーの方々は自分たちのルールを重んじる「村」で生活しています。そこでは、サンダルだろうがタバコだろうが食べ物だろうが、お互いに「シェア」するのが当たり前なので、根底には「最悪仕事が無くても暮らしていける」という考え方があるようです。
フィジーで就職して適応力が向上!
海外就職すると、「フィジータイム」のように文化や環境が違う中、手探りで仕事や生活をすることによって適応力が養われていきます。
また、来た当初は「ここがフィジーの悪いところだ!」と思っていたような部分も、そうではないことに気づいたりします。
一見、外からは駄目なように見えても、その国でそのように行われていることには必ず理由があります。これは日本国内にも当てはまることで、現在の私の考え方の根本になっています。
フィジー就職ではトラブルも!公的機関がだらしない
フィジーで暮らすうちに、どんなトラブルも突き詰めて考えれば理由があることが分かり、納得できるようになりましたが、唯一改善してほしいところは全体的に「公的機関がだらしない」という部分です。
例えばイミグレーションです。
日本から訪れるお客様の短期ビザを長期ビザに切り替えるため、イミグレーションにはよく通っていました。4~5人のスタッフが仕事をしているのですが、朝一番に書類を揃えて持って行っても平気で3~4時間、ひどい時には半日以上かかります。
欧米人優先や警察署長接待の文化が未だに
これは単純に仕事が遅いからというだけではなく、欧米人の観光客を優先してアジア人は後回しにされているためです。
もちろん、フィジー人全てがアジア人を差別しているわけではなく、むしろ他の国に比べてもフレンドリーな人が多いと思いますが、そのイミグレーションだけは毎回そうでした。私も何度か口論になってしまい、途中からフィジー人のスタッフに役割を代わってもらいました。
また、他の外国企業が警察署の署長を接待したりする場面にも何度か遭遇し、フィジーの文化に驚かされています。
フィジーでのストレス発散方法
ストレスが溜まった時にはよく現地でできた友人達とKavaと呼ばれる飲み物を飲んでいます。Kavaは植物の根を乾燥させて粉末状にしたものを水に溶かした飲み物で、フィジー人はことあるごとにこれを飲みます。
日本で居酒屋にお酒を飲みに行く感覚に近いです。
アルコールではなくてもみんなで飲めば楽しい
Kava自体はアルコール成分がなく、むしろ欧米では美容目的などの健康ドリンクとして販売されているようなもので、飲むと少し舌がピリピリしたように感じるのが特徴です。
日本人の私はいくら飲んでも酔っ払うことはないのですが、現地の方は酔ったような状態になることもあるようです。
kavaが入ったボウルを友人達と囲み、ココナッツで作った皿ですくって、友人や時には知り合ったばかりの人達と雑談しながら飲むのが最高のストレス解消法です。
まとめ~異文化に入り込めば新たな視点を得られる
海外就職は、日本とは異なる環境で働くことです。良くも悪くも日本と比べてしまいますが、そうすることでよりその国を深く知ることができ、同時に日本を客観的に見ることができるようにもなります。
フィジーで就職した沼田さんも異文化を体験したいという希望通り、日本とのギャップを日々感じながらも楽しく働いているようですね。
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