仕事、留学、ワーホリなどいろいろな理由でフランスに渡り、フランス人の友人が増えてくると、手料理でフランス人をもてなす、なんていうシーンも出てくるかもしれません。
総じて日本料理が好きなフランス人ですから、口に合うかを心配しすぎることはありませんが、やはり独特すぎて苦手な人が多い食べ物もあるようです。
ここでは、フランス人に特に喜ばれる5つの日本料理を、筆者の数多いフランス人とのホームパーティー経験に基づいて、ご紹介していきます。
巻き寿司(手巻き寿司)
これはもう間違いなく喜ばれる一品です!
フランスの寿司ショップやスーパーでも、Maki とかTemaki というカテゴリーで販売されていて、フランス人にも馴染みの日本食です。
基本的に生魚を食べ付けない欧米人にとって、巻き寿司は、手が出しやすい寿司ということで人気なのだと思います。
納豆、わさびが苦手なフランス人は少なくないですが、手巻きスタイルなら自分で選べるので安心です。
日本で手巻きをする時よりも刺身の割合を減らして、その分カニカマやツナマヨ、卵焼き、さらには牛肉のカルパッチョ、そしてピクルスあたりを用意すると、かなり喜ばれるでしょう。
おにぎり
フランス人は、白飯にあまり抵抗がないようです。
日本のお米とは少し違うものではありますが、地中海地方では米の収穫もあるようですし、隣国のスペインにはパエリア、イタリアにはリゾットのような米料理もありますから、割と食べ慣れているのでしょうね。
そういう訳で、おにぎりも彼らは喜びます!
梅干しは酸味が強く好き嫌いが分かれますが、ツナマヨは鉄板ですし、昆布やおかかのおにぎりも喜んで食べていました。
バーベキューをした時、その場で醤油を塗って、焼きおにぎりにしたのも喜ばれましたよ。
天ぷら
フランスでは、レストランでも家庭でも、野菜の摂取量が少ないと感じました。特に、生野菜のサラダはあまり食べないのです。
そんなフランス人ですから、野菜は加熱した物のほうを好み、日本料理で言うなら、煮物類よりも天ぷらが喜ばれる感じがします。
色とりどりの野菜を天ぷらにして出してあげると、味はもちろん、見た目のきれいさも、美を愛するフランス人の心をくすぐるようです。
天丼もたいへん好評でした。
唐揚げ
肉が安く、豊富なお国柄、フランス人はよく肉を食べます。
牛肉のワイン煮込みのようなフランスらしい食べ方から、ハンバーガー、ケバブなどのファストフードまで、味付けも多様。
ウサギ、カモなどのいわゆるジビエ(野禽肉)も一般的に食べますから、食肉に関するストライクゾーンは日本人よりずっと広いと言えそうですね。
唐揚げは、いわば醤油味のフライドチキンですから、フランス人は大喜びの一品でしょう!
生姜を少し少なめにすると、彼らにとってより食べやすくなると思います。
餃子
これは、和というか中華ですが、すっかり日本の食卓に定着しているということでお許しください。
というのも、フランス人は餃子が大好きなんです!アジアのラビオリという感覚なのかもしれませんが、冷凍食品で売っているぐらい人気で、レストランでも餃子を頼んでいる人をよく見かけました。
フランスのスーパーでは豚ひき肉を置いていないこともあるので、見かけたら買って冷凍しておくと、作りたいと思った時に便利でしょう。
皮は自分で作っても良いですし、日本食材店あるいはアジア食材店がある町なら買うこともできます。
他の材料の中では、ニラをフランスで買うのが難しいのですが、フランス人にとってはニラ抜きのほうがクセが少なくて食べやすく、案外良いような気がしました。
まとめ
筆者おすすめの、おもてなし日本料理のラインナップはいかがだったでしょうか?
日本の料理は、日本人の想像以上にフランス人の食卓に上っていて、ますます日本へのシンパシーを感じるフランス人が増えているのではないかと、現地で生活してみて思いました。
普段自分では作れない、でも大好きな日本の料理が、招かれた日本人の家で、あるいは持ち寄りの一品として手作りで出されることは、フランス人にとってかなり嬉しいことのようです。
実際、我が家で一緒に食卓を囲んだ多くのフランス人たちが、出てきた料理に歓声を上げ、写真を撮ってから、満足そうに頬張っていたのを思い出します。
いまや日仏親善大使と言っても過言ではない、日本料理のおもてなし。
あなたとフランスの友人が囲む食卓が、笑いに満ちた時間になりますように……!
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