中国に来て感じる習慣・考え方の違い「家族編」

中国人家族 中国生活・移住

中国に来て感じることの1つが、家族や親戚との関係が現代の日本とは違うことです。昔の日本であればもう少し似ていたのかもしれませんが、今の私たちの感覚からすると、違和感を感じたり驚いたりすることも少なくありません。

中国の人と付き合っていく上で、家族に関連した習慣や考え方を知らないと、さまざまな誤解を生むこともありえます。中国でよく見聞きする家族や親戚の様子を、日本との相違点を中心にご紹介します。

親戚付き合いが濃厚

中国語を勉強した方ならお気づきかと思いますが、中国語では親族関係に関する単語がとても多く、細かく分かれています

たとえば、おじいちゃん・おばあちゃん、おじさん・おばさんといった言葉でも、父方か母方かによって別の言い方になります。

おい・めいも自分の兄弟の子供の場合と、姉妹の子供の場合では言い方が違います。さらに配偶者なども加わってくるのでさらに複雑です。

日本人にとってはこの区別を覚えるのが厄介なのですが、中国人に言わせると、日本語のように言葉が少ないと誰のことを言っているのかどうやって区別をつけるの?と不思議なようです。

とは言え、中国の子供であっても、適切な呼び方を覚えるのには多少時間がかかるようです。中国でこれほど呼び方が多いのはなぜでしょうか。それだけ親戚関係が深く、普段の生活で話題に上ったり、実際に会ったりする機会が多いからのように思います。

普段必要の無い言葉なら死語になっていきそうなものですが、中国人のおしゃべりの中にはこれらの親戚関係の言葉がよく出てきて、私たち外国人の頭を悩ませます。

日本だと子供の頃はともかく、大人になると親戚の家に泊まりに行くことはかなり少ないのではないでしょうか。中国では親戚が泊まりにきて、しかも1ヶ月ほどの長い期間滞在することも珍しくありません

進学・就職への親の干渉が多い

進学・就職は、日本でももちろん親の一大関心事であるわけですが、こちらでもかなりのものです。

どの大学に行くか、どの専門にするかを親が決めることも多いようです。もちろん最近は子供の意向をくむ親も増えてきました。それでも、自分はこの専門を好きではないのに、親が就職に有利だからと決められた、などとこぼす学生も少なくありません。

就職も、親ばかりでなく祖父母や親戚もいろいろ口を出します。親が知り合いなどのツテを頼って子供に仕事を紹介してもらう話も結構よく聞きます。自らの力で就職活動を通して仕事を見つけるのが圧倒的多数の日本とはずいぶん対照的に感じます。

早めに結婚させようとする

中国には跡継ぎがいないことを親不孝と見なす考え方が古代からあるようです。子供は必ず産むべき、と考える人が圧倒的多数です。それで、子供を産むのに晩婚は不利なためか、早めに結婚させようとする圧力も並大抵ではありません。

特に農村部では現代でも20歳前後で結婚する人が少なくないようです。都市部では最近は高学歴化の影響もあって20代半ばから後半に結婚する人が多いように思います。30歳近くになって結婚相手が見つかっていないと、親戚や知り合いから親も本人も散々言われます

日本では少なくなってきたお見合いも結構一般的です。親戚を含めいろいろな人が紹介したり、紹介を頼んだりします。中には本人が知らないうちに親がお見合い相手を家に呼んでいた、などという話も聞きます。

出産はもちろん家族の一大事

子供

結婚した後はもちろん、親戚をはじめとする皆の関心事はいつ子供が産まれるかです。出産後の母親は「坐月子(ヅオユエズ)」と言って1か月ほど安静にするのですが、大抵は自分のお母さん、都合が悪ければお姑さんに身の回りの世話をしてもらいます。

産婦は家事労働を控え、飲食も栄養を十分に考えたものを作ってもらい、大半の時間横たわって過ごし身体の回復をうながします。

世話する側もかなり大変なようですが、それでも未だに続いている習慣です。出産は家族の一大事であることが、こんな習慣からもうかがえますね。

子供を祖父母の家に預ける人が多い

子供

日中仕事をしている間に祖父母に子供を見てもらう、というのなら日本でもそれなりにあることでしょう。中国の場合それはもちろんのこと、寝起きも含めて祖父母に見てもらう子供、つまり親とではなく祖父母と同居している子供も珍しくありません。

その影響か、祖父母に対する愛着が強い人が多いように思います。特に子供が就学前の時はこのような状況はとても多く、就学後も親から遠く離れて、祖父母宅に住んでいる子供も結構います。距離にもよりますが、1年に1、2度しか会えない親子もいるのです。

親が夫婦とも仕事で忙しいので子供の面倒を見ている暇が無いし、小さい子はちゃんと食べさせて服を着せてさえいればよいので、必ずしも親が見なくてもいいという考え方が根強いようです

もちろん、子供と同居して自分で見ることにした親もいます。理由を聞くと、自分がそうやって育てられて親との関係がぎくしゃくしたからそれは避けたい、幼い時のしつけが大切だから祖父母に甘やかされると困る、などの答えが返ってきます。

まとめ

日本とは一味違う親戚づきあいや家族のあり方、どう思われたでしょうか。

家族のあり方は、個人の生活や人生観に大きな影響をおよぼすことでしょう。中国人とコミュニケーションをとり、相手の言動を理解する上で、ぜひおさえておきたいことの1つと言えるのではないでしょうか。

もちろん人それぞれ違いはあるので先入観はよくありませんが、中国人の一般的な習慣や考え方をある程度把握して、良いお付き合いをしていけるといいですね。

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