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日本円から中国人民元への両替方法と注意ポイント

中国のお金

中国では近年キャッシュレス化が急速に進み、現金を使用しない日々が当たり前になりつつあります。店での買い物だけでなく、公共の交通機関も、路上の屋台ですら全て電子マネーで決済できるので、日常生活でほとんど現金は必要ありません。

しかし、これらの電子決済を利用するには事前にいくつかの手続きが必要となるため、短期間だけ中国へ行く外国人はやはり現金を準備しておく必要があります。

そこで今回は日本円を中国人民元に両替する方法と、そのポイントをご紹介します。

目次

中国の貨幣は人民元

中国のお金

両替する前に、人民元の紙幣と硬貨についてご紹介します。

中国でも多くの他国と同様、貨幣にはその国にとって重要な人物の肖像が描かれています。日本と違うのは、金額の異なる全ての紙幣において同一人物、「毛沢東」が印刷されている点です。

現在多く流通しているものは、1990年10月1日に建国50周年を記念して発行が開始されたもので、そのときに貨幣の種類やデザインが見直されました。その後も現在に至るまで引き続き発行され続けています。

文字の表記には中国語簡体字、ピンイン、モンゴル語、チベット語、ウイグル語、壮文(ジュアンウェン、壮族の言語)が用いられています。

各貨幣の特徴

1元(イーユエン)

1块钱(イークァイチェン)とも呼ばれます。硬貨は菊の花の図柄が、紙幣の図柄は表が毛沢東、裏面が杭州の西湖の風景となっています。紙幣と硬貨の両方が流通しています。

5元(ウーユエン)

5块钱(ウークァイチェン)とも呼ばれます。裏面には中国の有名な山、泰山(タイシャン)が印刷されています。

10元(シーユエン)

10块钱(シークァイチェン)とも呼ばれます。裏面には长江三峡(チャンジァンサンシャー)、長江の雄大な風景が印刷されています。

20元(アーシユエン)

20块钱(アーシクァイチェン)とも呼ばれます。裏面は桂林(グイリン)の風景となっています。

50元(ウーシーユエン)

50块钱(ウーシークァイチェン)とも呼ばれます。裏面の図柄はチベットのポタラ宮です。

100元(イーバイユエン)

100块钱(イーバイクァイチェン)とも呼ばれます。現状中国で流通している貨幣の中で最も金額の大きい紙幣で、日本円の約1,600円に相当します。(2019年4月現在)

図柄は北京の人民大会堂(レンミンダーフォェイタン)となっています。

中国渡航前に両替する方法

両替所

日本で中国渡航前に日本円を人民元に両替できる場所は、銀行、空港、外貨交換専門店があります。

交換レートが中国で両替するよりも悪いことが多いので、当日の交通費とホテルのデポジットなどすぐ使う分だけ先に日本で両替して、残りは中国に着いてから現地で両替する方がお得です。

中国のホテルではチャックインの際にルームチャージの2倍程度のデポジットを要求されることが普通です。クレジットカードが使えない場合もあるので、デポジット分も考慮して両替しましょう。

国際空港には両替所があります。私は2018年に関西国際空港内の両替所で日本円をユーロに両替しましたが、書類の記入や身分証の提示も必要なく、とてもスピーディーな対応でした。

中国に到着してから両替する方法

両替所

中国に到着してから両替できる場所は、空港、銀行、一部のホテルフロントです。

お勧めは街中の銀行で両替する方法。なぜならレートが日本よりお得で、偽札の心配がないからです。特に中国銀行が外貨を取り扱うことに長けています。

空港内での両替は、街中での両替と比較して手数料が高いことが多いです。ホテルでの両替は可能な場所が一部高級ホテルに限られ、ホテルによって対応にばらつきがあります。

両替する際にはパスポートが必要ですので、忘れずに持参しましょう。

多額の両替は事前予約が必要

また中国では、外国人が両替できる限度額があります。限度額は外貨現金を両替する場合と、口座内の外貨を両替する場合で異なりますが、通常の出張や観光などの目的で使用するくらいの金額であれば、限度額内で収まるでしょう。

多額の両替が必要な方は、事前に銀行で両替可能金額や手続きについて確認し、予約しておきましょう。事前予約のない場合は断られたり、銀行内で準備している外貨現金が足りないことがよくあります。

偽札に注意!

両替所

現金を使う場合は偽札に注意してください。

偽札の問題は、中国でキャッシュレス化が急速に進んだ理由の一つです。私は中国の小売店で数年間働いていましたが、何度か偽札を出されたことがあります。友人はスーパーのレジで働いていた経験があり、頻繁に偽札を見かけたそうです。

偽札の特徴はパッと見ただけでは分かりませんが、本物では触ると凹凸がある部分がやたらツルツルしていたり、全体的にペラペラしていたりします。

銀行で両替をした場合には偽札は混ざっていませんが、現金での支払い時にお釣りの中に偽札を混ぜられる可能性があるので、気を付けましょう。偽札の種類は100元だけではありません。

両替の注意ポイント

両替所

日本円を人民元に両替する際のポイントは、必要な分だけ両替する、できるだけレートが良く手数料が安い場所で両替する、見知らぬ人と路上で両替しない、の3つです。

余った人民元を日本円などの外貨に替えようとすると金額の制限があったり、両替したい外貨の現金準備高が不足していたりと手続きの難易度が上がります。両替するときは使い切れる分だけにしましょう

観光客の多い場所にある中国の銀行の前にはよく私服の中国人がいて、良いレートがあるからプライベートで両替しないかと誘ってきますが、トラブルになる可能性があるのでお勧めできません。

まとめ

タクシー

一度だけ短期間中国へ行くのなら現金での支払いがメインになりますが、もし頻繁に、長期的に中国に行く方でしたら中国の現地銀行で口座を開設し、「支付宝」(Alipay)や「Wechat Pay」といった電子決済アプリを使用する方が便利です。

もし多額の現金を持ち歩く必要がある場合は、現金が極力人目にさらされないよう気を付けましょう。両替後、銀行から出てきたところを狙われたという窃盗事件も起きています。2人以上で行動するのも窃盗対策の一つの方法です。

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この記事を書いた人

中国・福建省アモイ市在住。中国で3年間の小売店勤務。

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