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インドで日本語教師として働くメリットとデメリット

インド

海外で働きたいと考えたとき、メリットやデメリットを比較することはとても大切です。

私はインド・バンガロールにあるIT企業の社内日本語教師として就職し、ITエンジニアの社員の方に日本語を教えていました。周りはインド人ばかりの環境でした。

ここでは、インドの現地企業で日本語教師として働いたそんな私の視点から、英語力が上がるとか国際性が身につくといった一般的なものでないインド就職のメリット、そしてデメリットをご紹介します。

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目次

インドで日本語教師として働くメリット

1. 異国感120%

インド

企業で働く社内日本語教師の場合、日本語学校とは違い、自分がその会社でたったひとりの日本人であることがほとんどです。

私が働いていた会社は、バンガロールからリキシャ(小型の自動三輪タクシー)で30分ほど北に上がったところにあり、日本人とすれ違ったり、見かけたりしたことは1度もありませんでした

日本人が珍しいようで、慣れてあいさつをするようになるまでは、すれ違うたびにジロジロと見られていました。

せっかく海外に行っても、日本人が周りにたくさんいて残念だったという話をよく耳にしますが、少なくともインドの現地企業採用、さらには市内からはずれた場所だと、そういったことはまずありません。

海外にいるという「異国感」を120%味わうことができます。

2. 日本人同士のしがらみがない

他に日本人がいないという環境は、面倒なしがらみがなく快適でもあります。

海外の日本人コミュニティは、時に日本にいるより狭く、問題が起こりやすくもあります。その点では、現地採用で社内に日本人ひとりという環境は気楽なものです。

3. サバイバルスキルが上がる

インド

リキシャとの交渉をはじめとして、インドでの生活は日常的にタフな状況の連続です。

メーターがあるのにスタートさせずに走り出し、「スタートしてないよ」と言えば「100ルピー(約180円)だよ」とありえない値段を言ってくる。そんなことは日常茶飯事です。またか……と思いつつ、そこから交渉スタートです。

これをストレスと感じるかは人によると思いますが、慣れてくればゲーム感覚で楽しめるようになります。数ヶ月も経てば、多少のことなら動じなくなるでしょう。

※1ルピー=約1.8円(2017年6月)

4. マッサージやリラクゼーションが安い

リラクゼーション

日本では高額なエステやマッサージですが、インドでは安いです。特に、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダのオイルマッサージは日本の4分の1くらいの料金で受けることができます

脳のマッサージといわれる、眉間に温かいオイルを垂らし続けるシロダーラや、2人のセラピストがオイルを使って全身をマッサージしてくれるアビヤンガなど、インド生活で疲れた心身を癒してくれます。

インドで日本語教師として働くデメリット

1. お給料が安い

現地採用だとローカルベースの給料になるので、日本からの駐在員や日系企業の社員に比べるとずっと安いです。駐在や日系企業の方は、セキュリティ付きのマンションや一戸建てに住み、ドライバーを雇っていることがほとんどです。

ただ、安いといってもインドで十分に暮らせる金額なので、現地採用はおすすめです。先に述べたように、お給料は安くても周りに日本人がいない環境は快適で気楽でもあります。

2. 期限付きの契約が多い

インドの社内日本語教師というケースでのデメリットになりますが、毎年生徒さんが入学してくる日本語学校と違って、社内日本語教師の契約は期限付きの場合が多いです。

私が教えていた生徒さんたちは、ビジネスレベルの日本語が話せるようになると日本でITエンジニアとして働くチャンスがもらえるという、選ばれた8人の社員の方たちでした。

会社の最終評価を受けて適任者と認められれば、そこで仕事は終了です。私の場合は1年半でした。

ただし、現場で生徒さんの上達具合を見ているのは私自身なのでだいたいの目安は立つ上、マネージャーの方とも定期的に面談をするため、突然ということはありません。

3. 気が強くなる

「異国感120%」「サバイバルスキルが上がる」という、先に挙げたメリットを実感する頃には、かなり気が強くなっているはずです。私もそうでした。

インドで暮らすということは日々戦いだ、そんなふうに思ったこともありました(半分冗談ですが)。

私はインドで暮らす前はオーストラリアに8年ほど住んでいたので、自己主張もし、自分の意見ははっきりと伝えるという人間になっていたと思いますが、インドで暮らすうちにかなり気が強くなりました。

「なんで?どうして?」「じゃあ、いつならできるの?」「さっきも言ったよね」と、暖簾に腕押しのインド人相手に毎日こんなやり取りをしていたせいか、日本に一時帰国すると「すごく表現がストレートよね」「性格きつくなった?」と笑いながら友人に言われました。

インドの社内日本語教師の仕事を探した方法

インドの新聞

※インドの新聞

最後に、私が社内日本語教師の仕事をどうやって見つけたのかをご紹介します。

インドが好きだったので、それまでもインドに住んでいる人のブログやサイトを見ていました。ですが、実際に仕事を探そうと思ったときには何から始めていいのかわからず、とりあえずやってみたのがインターネットでの検索です。

「インド 就職」といったキーワードを入れて探してみると、いくつかブログが出てきたものの、就職情報サイトなどはありませんでした。

「日本語教師」のキーワードがヒット

でもその中に、「インドで日本語教師」といったブログがありました。私は日本語教師の資格を持っていたので、今度は「インド 日本語教師 就職」というキーワードで入力してみました。

そして見つけたのが、日本語教師・職員求人情報サイト「日本村」です。それ以降はこのサイトで就職情報を探すことにしました。

「日本語教師」というキーワードを得てからは、日本語学校の教師ではなく、社内のインド人の方に日本語を教える社内日本語教師に絞って探しました。

まとめ~デメリットもとらえ方次第でメリットに

あえてデメリットもご紹介しましたが、ここで挙げたデメリットはメリットとしてとらえることができるものだと思います。

少なくとも私にとってはメリットでした。インドローカルの雰囲気の中にいられて、自分の力で日々生きている実感を得られる貴重な時間でした。

インド人とのやり取りも、向こうはそれほど悪気があるわけではないので、慣れてくれば面白くなります。これからインドで就職しようと考えている人にも、きっとメリットになりますよ。

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この記事を書いた人

オーストラリアに子連れで大学留学。
8年滞在の後、シンガポール・インド滞在を経て、2007年帰国。年に一度はインドに里帰りするインド好き。インド生活、インドのことならおまかせください

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