ミャンマー・中部マンダレー近郊の町チャウセーにある伝説の洞窟へ

ミャンマー 東南アジア

ミャンマーでの旅のはじまり

営業訪問で訪れた企業側の駐在員からこんな質問を受けました。

「私、ここにきて半年なのですが、そろそろどこかへ出かけようと思っていまして。国内でオススメの場所ってありますか?弊社は、マンダレーにオフィスがないので、マンダレー出張とかもないんですよ」

私はこれまで行った場所を話し、その場での対応は終わりました。そしてオフィスへ戻る間に、私は「……土日つかってどっか行こうかな」と思いはじめました。

なんせ、私もヤンゴン以外の町には仕事以外でほとんど行った事がなく、ましてや興味もなかったのです。そこで私はふとマンダレーに行こうと決めました。

マンダレーといってもその郊外のミングオンという場所です。ミングオンには、世界最大級のパゴダと鐘があります。

「せめて1回ぐらいは行っとかないとな……。」

マンダレー近郊の町・Kyaukse(以下チャウセー)に友人がいたので、その友人に連絡をしてマンダレー方面を案内してもらうことになりました。ミングオンに行きたいと伝えると、チャウセーに来ませんか?と逆に誘われました。

チャウセーという町は初めて聞く街で、マンダレー空港からも1時間半から2時間程度の距離にあります。

チャウセーという街を訪れる以外に、一つ、奇妙な洞窟があるというのです。その写真を見せてもらったのですが、とても神秘的な洞窟なのです。

私は、会社のミャンマー人スタッフなどに洞窟の写真を見せますが、皆「知らない」と答えました。街の名前を伝えても「知らない」「行ったことありません」という返事ばかり。

知り合いのミャンマー人に聞いても、皆が知らない場所なのです。唯一、中華系ミャンマー人のお爺さんだけが、この洞窟の存在を知っていました。

「伝説の洞窟」とも呼ばれるこの洞窟を知る人は少なく、私はその洞窟やらを訪れに、一路マンダレーへ向かいました。

チャウセーから洞窟へ

マンダレー空港からタクシーに乗り、走る事1時間半でチャウセーに到着しました。

少し便の悪い場所ではありますが、チャウセーはのどかな日本の田舎のような場所で、町を小川が流れ、小さな橋があり、小さな鎌倉や京都の様な町でもあるようでした。

あまりに小規模なため、銀行があることにも驚いたくらいです。さらにパナソニックの看板があることに、嬉しくなりました。

翌日は7時にホテルを出発しました。小さなチャウセーという町は、少し走っただけですぐに土の道に変わっていきました。 駐在していたヤンゴンとは違って主要交通機関はバイクです。

東南アジアでバイクを使った人ならわかると思いますが、ノーヘル運転、ノーヘル同乗です。走っていると見えてくるのは雄大な景色。山々が連なり、時々岩肌をのぞかせます。大自然が広がる場所を僕らは走っていきました。

「見事なもんだ」

大自然を目にして、その言葉がこぼれました。ずっと続く大自然。すれ違う日本の中古バス。行き先はなんと「日大三高」です。

「こんな大自然があるのなら、伝説の洞窟はあるだろう。むしろ、ないほうがおかしい」

「伝説の洞窟」という名前だけがとても神秘的に聞こえますが、情報が乏しいミャンマー。期待が裏切られてもおかしくなく、どこかこの洞窟に対し半信半疑でしたが、この大自然を見て不安は確信に変わっていきました。

1時間ほど走り続け、ようやく洞窟がある麓の集落と、寺に辿り着きました。 洞窟はどこだ?」という私の問いに、友人は山の上を指差しました。 しかし、何も見えません。

それもそのはず、敵の侵略を恐れて、麓から見えない場所に寺院をつくったそうなのです。「山の上」「侵略から守るため」……どこかで聞いたことがある話です。

そこから、舗装されていない急な傾斜の階段をあがっていきまます。体力に自信のあった私ですが、少し息があがるほどの傾斜です。

振り返ると、同行してくれたミャンマー人らもヘトヘトになっています。そんな急な階段を登り続けて45分。ようやく洞窟が見えて来ました。

DatdawtaungCave

言い伝えでは、その昔、チンギスハンの侵略を恐れた人々が、仏像を隠すためこの山の洞窟の中につくったとされています。洞窟

山の麓からは一切見えなかったのですが、傾斜のある階段を上ると、ぽっかり大口を開けているかのようにその洞窟は存在していました。

僕はこの洞窟にたどり着くと、まず不思議な感覚に陥りました。これまで暑かった外気を一切遮断するかのように、洞窟の中はヒンヤリとして涼しく、静かで、氷柱が連なっていました。そこには数人のミャンマー人しかいません。

雨季になるとこの洞窟内を水が流れ、神秘的な景色になるそうです。実は、この洞窟は「世界で行ってみたい洞窟」にも選ばれているのです。

洞窟

洞窟の中にさらに地中へ続く、小さな洞窟がありました。大人一人がようやく通れるぐらいの穴です。蛇がいないのを確認して、その穴へ入っていきます。その穴の中には、これまた小さな仏像がありました。

洞窟

この訪問の際、この洞窟がいつの時代に建てられたのか、その存在を知る人はいませんでした。

また、下の寺院も100年ほど前に建てられたそうで、チンギスハンの時代からあるとされているこの洞窟は1200年代、さらに昔から存在していたということになります。

この洞窟が建てられたのがチンギスハンの頃とするのなら、歴史はバガン王朝の時期と同じになります。だけれども、ミャンマー在住の多くの人が行ったことがない。人知れず、伝説の洞窟は実在したのです。

2年前に訪れた洞窟でありましたが、その真相は今も謎のままです。

ミャンマー人でも知らないとされた洞窟が存在した喜びを味わった、アドベンチャーな週末の旅でした。

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