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シンガポールと日本の時差はなぜ1時間しかないのか?

時計

インドネシアのスラバヤからシンガポールに仕事で立ち寄ったときにふと思いました。「シンガポールと日本の時差が1時間だけ?……」

日本とスラバヤとの時差は2時間です。シンガポールはスラバヤから経度も西にかなりずれているのに、日本との時差が増えるわけではなくて、1時間に減ることが不思議でした。

世界地図をみてもわかるように、日本から西に経度がずれるほど時差は大きくなるのが一般的だからです。この記事ではシンガポールの時差の謎をお伝えします。

目次

シンガポールと日本の時差は何時間?

シンガポール

日本とシンガポールの時差は1時間

過去に何度もシンガポールの標準時間が変更したことで、シンガポールの標準時についてはいまだに2時間と勘違いしている日本人もいますね。

小学生のときに習った時差の計算では、地球は360度で1日1回自転しているので経度が15度ずれると1時間の時差。この論理だと日本とシンガポールの時差はマイナス2時間がしっくりくるのですが、実は標準時は経度によらず国で選ぶことができるのです。

国とUTC(世界協定時刻)の関係

世界の現在の時刻の基準はUTC(世界渠底時刻)に批准しています。例えばパソコンの「日付と時間」のタイムゾーン設定でも「UTC+09」や「UTC+09:00」といった表示と都市名から各地の時間に設定できますね。

自国の標準時を何にするかは各国に委ねられているので、UTCは以下のようになります。

  • 日本・韓国・北朝鮮:UTC+09
  • シンガポール・マレーシア・香港:UTC+08
  • タイ・カンボジア・ベトナム・ラオス:UTC+07

シンガポールの本来の時差と実際の時差

シンガポール

実際にはシンガポールはUTC+07のタイムゾーンの経度に位置しているので、本来なら日本とは2時間ほどの時差があります。しかし、シンガポールはUTC+08の標準時を採用しているので日本との時差はマイナス1時間です。東京が朝の9時のときはシンガポールは朝の8時になります。

日の出・日の入り

赤道直下の地域では、太陽と地球の軌道の関係で日の出・日の入りの時間があまり変わりません。一年を通しても30分ほどの変化がある程度です。

  • 日の出:朝7時(+-30分)
  • 日の入り:夜7時(+-30分)

シンガポールは地理的に朝の6時に日の出となるのですが、これも標準時を早めに採用しているためにずれがあります。そのため朝のスタートが早く感じられるのではないでしょうか……。ですが経験から言うと実際に生活していれば、自然に慣れて気にならなくなります

このように時間の流れはその国で独自のリズムを刻んでいます。日本はキッチリと正確に時を刻むのに対して、シンガポールなどの熱帯気候の国は穏やかでゆったりとした心地よさがあります。

シンガポールの時差の歴史と理由

シンガポール

シンガポールの時差がUTC+8であることは諸説ありますが、次の2つが原因だと言われています。

隣国のマレーシアと標準時を合わせるため

国の標準時は変わらないイメージがありますが、シンガポールは歴史的に何度も変化しました。日本がマレーシアを占領していた時期には、シンガポールは日本と同じ標準時を使っていました。シンガポールがマレーシアから独立した1965年には標準時はUTC+7.5でした。

その頃のマレーシアはマレー半島とカリマンタン島の間で2つの標準時に分けていました。マレー半島ではUTC+7.5、カリマンタン島ではUTC+8。そこでマレーシアは国内の標準時をUTC+8に統一し、国内の経済活動をより円滑にしました。

それを受けて、シンガポールもマレーシアと同じUTC+8に合わせて経済活動でのズレをなくすことにしたのです。

香港のマーケットが開く時間に合わせるため

シンガポールは小さい国でありながら、独立後に急成長して世界の経済センターとして重要なポストにいます。

マレーシアから独立後は、シンガポールの標準時は+7.5が使われていました。しかし、この標準時は経済活動の面から見て都合がよくありませんでした。ですから香港の標準時UTC+8と合わせました。

香港とマーケットを開ける時間を同じにすることで、経済活動をよりうながせるからです。

 

上記の2つは、諸説であり実際には公式な発表はありません。一般的に1時間の標準時のズレなら、日常生活では気にならないです。でもシンガポールの時間帯に違和感を感じることがもしあるのなら、このズレが原因かもしれません。

シンガポールの時差と飛行時間

シンガポール

日本からシンガポールの飛行時間は平均して7時間かかります。

シンガポールは治安の良さなどの理由で、日本人観光客にも大人気です。日本からシンガポールのチャンギ国際空港にアクセスしている空港も多いです。LCC(格安航空)の利用も可能で、格安でシンガポール旅行が楽しめます。

日本の空港からチャンギ空港までの飛行時間の目安

  • 成田空港:7時間30分
  • 羽田空港:7時間30分
  • 中部国際空港:7時間15分
  • 関西国際空港:7時間
  • 福岡空港:6時間35分

サマータイムはなし

東南アジアでは、サマータイムの実施をしている国は2019年現在ありません。もちろんシンガポールもサマータイムを実施していません。年間を通して日本とはマイナス1時間の時差があります。

まとめ:人は標準時間が変更しても生きられる

バス

世界の標準時間は政治的、経済的な理由で変化することがあります。意外でもありますが、納得できる理由でもありますね。この先の未来もどこかの国の標準時間が変わって、日本との時差が変わる国が出てきても歴史的にみれば珍しいことではないのです。

1時間ぐらいの時差が変わっても、人はしっかりと生活のリズムをそれに合わせることができます。人間って適応能力がありますね。

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この記事を書いた人

海外就職・海外求人マッチングサービスGuanxiを運営しているIT企業。
世界各地をお仕事で飛び回っています。

世界各地で滞在し、見たもの、感じたもののリアルを届けます。

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