海外で初めて仕事をする方にとって、新しい発見はどの国に行ってもあります。新しい物事に出会うために海外で働きたいと考えている人もいると思います。
私も新しいことを発見したり、驚いたりすることをたくさん経験しました。その時は大変だったり、しんどかったりしましたが、今ではよい思い出で、面白い経験ができたのでよかったと感じています。
今回は私がバングラディシュで経験した日本では考えられないようなハプニング、トラブルを紹介したいと思います。
家を出たら目の前が川に
バングラデシュには3つの大きな川があり、バングラデシュ南部でその川は合流しベンガル湾へと繋がっています。雨季には毎年と言ってよいほど、南部ではかわご氾濫して、車や家、ひどい場合は村そのものが流されたりします。
私が住んでいる首都のダッカはバングラデシュのほぼ真ん中に位置しており、ダッカ市の中でも北の方に住んでいるので洪水の心配はしたことがありませんでした。
そして2年前、現在の地域に引っ越してきたてで8階に住んでいました。当時は乾期が終わり雨季に入りたての時期で天気のことなどすっかり忘れていました。
前日の夜中に2時間ほど雷を伴う激しい雨が降り、それから翌日、朝までシトシト降り続いていました。
私は10時に予定があったので9時半に家を出ました。エレベーターを降りゲートをくぐると、目の前にあった比較的大きな道がないのです。目の前には泥水の川が流れており、深い所では膝の高さ程までになっていました。
すぐに先方に電話を入れました。先方は「あぁ、そんなんだ。ゆっくりでいいよ。」と全く驚いていませんでした。
たまたま知り合いのランドクルーザーがあったので、泥水が無くなる所まで送ってもらい、このハプニングを乗り越えました。
この謎の川の原因は氾濫ではなく、下水道の整備がなされていないために水がどんどん地面に溜まり自然と川のようになっていたのでした。
家を出たら目の前に牛が
バングラデシュの祝日イード、イードは年に2回あります。その内の1回はコルバニイード(犠牲祭)です。
コルバ二イードは犠牲祭ですので、各家族に一頭牛、牛が買えない家はヤギを犠牲にします。
そしてバングラデシュでは、「どこの誰だれさんは50,000タカの牛を買った、誰さんは70,000タカ」というように自慢と見栄の張り合いが行われます。
一家に一頭ですのでマンションの駐車場は犠牲祭当日には牛小屋みたいになります。
バングラデシュに来て初めてのコルバ二イードを迎える、3週間程前です。周りのローカルの人達はすでにコルバ二イードのことを考え始めていました。
ですので会話の中に、牛の話やらイードにはアレを買うコレを買うなどの話が出だしていました。
私はやけに気の早い人達だとしか思っていませんでした。次の日が衝撃的だったので、今でもはっきり覚えています。その日仕事に疲れていたため、私は9時頃に早めに寝ました。翌日家の中が少し臭いのです。
なにか分からず支度をして外に出ると、目の前が、牛市場かと思うほどの牛が飼われているのです。
その日を境に毎日牛が飼われては連れてこられでコルバ二イードの一週間前がピークで、家の前から半径50メートルは牛だらけになっていました。偶然私の住んでいたエリアは毎年牛が売り買いされる場所になるとのことでした。
初日からかなり糞尿の臭いに悩まされ、毎日必ず牛のウンチを踏んでしまう。という生活を3週間過ごしました。
友情の値段は20,000タカ(2万7,000円)
バイク屋さんを始める準備をしていた頃のことです。故障車を運ぶために手押しの三輪車(バングラデシュではポピュラーな乗り物のリキシャの後ろが荷台になっている物です。)が必要なので、制作してもらうためにリキシャを作っているお店に行きました。
現地パートナーの友人が働いている店でしたので、特に緊張もなく何気なく店に入りました。見積もりを出してもらうと30,000タカ(約4万900円)で相場からは大きく離れていなかったので、制作を依頼しました。
翌日、パートナーがリキシャ屋の知人の親が急に倒れて入院してしまったとのことで、前金として20,000タカ(約2万7,000円)出して欲しいと言っていることを伝えられました。
急な出来事でしたが、パートナーの知人だったので支払いました。私とパートナーはその日以降から現在に至るまで彼を見かけていません。
20,000タカで知人を失ったパートナーの方がショックは大きかったと思いますが、私はかなり悲しくなりました。どんなに親しくても、ローカルの人とお金ね貸借りはしない。と心に刻みました。
まとめ
私には上記の経験が特に思い出となって、今も記憶は薄れません。これらの経験はバングラデシュに来ていなかったら想像もつかないようなことだったはずです。
どんな経験でも自分を成長させてくれる物と信じれば、ハプニングやトラブルを経験しても、前向きにバングラデシュで仕事が続けれると思います。
同じ日本から海外に出た仲間として、これから海外で仕事することを考えておられる方々には、たくさんのその国独自の楽しい経験を積んでいってもらいたいです。
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