みなさんは留学先を決める際、まず何を優先するでしょうか?物価、英語の訛り、気候、ロケーションなど、気になる条件はいくつかありますよね。
その中でも特に「安全である」というのは、重要な条件になると思います。実際は日本が治安の良い国なので、大抵の場合は海外に行くこと自体が日本より治安が悪い土地に行くということになりますが。
だからこそ、その中でもできるだけ治安の良い国を選びたいですよね。バンクーバーは海外の都市の中でも特に治安が良いといわれており、留学先としても非常に人気のある都市です。
治安が良いだけでなく、自然とバランスのとれた街、過ごしやすい気温なども関係しています。私が留学先としてバンクーバーを選んだのも、その治安の良さが決め手でした。
しかし、実際にバンクーバーへ行ってみると実はあまり知られていない、安全とはいえない事情もありました。今回は私がバンクーバーでの留学中に経験した、目撃した、また聞いた裏事情を紹介していきます。
バンクーバーでも置き引きに注意
安全といわれるバンクーバーですが、日本とはその安全のレベルは違います。例えばよくいわれるのは、カフェなどでトイレのために席をはずすときは、必ず自分の荷物も持って行くということ。
日本ではパソコンやカバンを席に置いてトイレに行っている人も多いのではないでしょうか。しかしバンクーバーでそれをやってしまうと、荷物が取られる可能性が非常に高いです。例えそれが図書館でも、油断はしないことです。
私の友人は、レストランで足元にカバンを置いていたのにもかかわらず、カバンを盗まれてしまいました。
中には財布やパスポートが入っていたので、その後のカードの手続きやパスポートの書類の取り寄せなど、とても面倒なことになったと嘆いていました。
できるだけ荷物は自分の体に触れている、常に見えている位置に置き、席を離れる時には持ち歩くことをオススメします。
ホームレスが集まる街バンクーバー
バンクーバーはカナダの他の都市よりも暖かく、雪も稀にしか降らないので過ごしやすい都市です。そのため、路上で寝泊まりするホームレスがダウンタウンにはたくさんいます。想像以上にいます。
私がバンクーバーに来て一番最初に驚いたことが、ホームレスの数でした。
彼らは路上でお金をくれ、と話しかけてきます。しかし、かわいそうに思ってもお金はあげるべきではないです。犬と一緒にいるホームレスも多いのですが、これは犬に同情してもらってお金をゲットするためといわれています。
もし助けたいと思ったのなら、食べ物や飲み物が良いでしょう。お金は薬やタバコ、酒に使ってしまう人が大半だからです。
また、飲み物などを飲み残してゴミ箱に捨てる時は、ゴミ箱の横に置いておくと、それも1つの支援となります。ゴミ箱を漁らずにそれを飲むことができるからです。
ホームレスはその風貌から、危険人物と思われがちですが、彼らが私たちに暴力を振るうなどの危害を及ぼすというわけではないです。最初はもしかしたら怖いかもしれません。
ダウンタウンを歩いていればお金をくれ!と話しかけられたり、ジッと見られたりします。しかし基本的にはそれ以上は何もしてこないので必要以上に避けなくても危険があるわけではありません。
彼らがなぜホームレスになったかというと、精神的な障害、知的な障害、金銭問題が主な理由です。働けずに路上生活を余儀なくしているという人が多いようです。そしてその中には薬物中毒者も多いです。
全員が悪い人というわけではないのですが、日本の雰囲気とは明らかに違うことは確かです。少しでも危険を感じた場合はさりげなく距離を置くべきでしょう。
一人で行ってはいけないバンクーバーの超危険エリア
海外で夜一人で歩くのは危険だとよくいわれていますよね。
しかしバンクーバーの場合は、夜出歩いたからといってダウンタウンの明るい道で事件に巻き込まれるようなことはほとんど無いです。もちろん夜一人で出歩かないことに越したことはありません。
ただ、事件が全く無いというわけでないです。これは治安の良いといわれる日本でも事件が起こるように、バンクーバーでも事件は起こるという話しです。
しかし、実はダウンタウンには一人では行ってはいけない危険エリアが存在します。そこは北米No.1の犯罪率ともいわれているエリアで、例え昼でも、近づくべきでは無い場所です。
場所はHastings Stという所です。その中でも特に「Hastings St×Main St」は最も危険なエリアです。私は何度かバスで通ったことはあるのですが、雰囲気が全く違います。
路上はゴミがたくさん落ちていますし、お店には鉄格子もついています。路上でいろいろな物を売っているようですが、近くには行けなかったのでそれらが何であるのかはわかりませんでした。
このエリアは、人気の観光スポットであるチャイナタウンやガスタウンからとても近い場所にあるので、気づいたら足を踏み入れていた、なんてことが無いよう、しっかり場所は把握しておきましょう。
バンクーバーのマリファナ事情
日本ではマリファナの所持は違法です。使用した場合は実は違法ではないなどいろいろと複雑なのですが。
バンクーバーではマリファナの使用は違法です。2017年春から合法になる、という話もありましたが、私が滞在していた期間は違法でした。
しかし日本とはマリファナに対する意識が全く違っていて、普通に道端で使用されています。ダウンタウンを歩けば1日1回はマリファナの匂いがしまた。タバコより甘ったるく、でも植物の匂いも混ざった、重たい匂いです。
ルームメイトのスイス人が毎日吸っていたり、マンションの上階の住人が吸っていたりと、マリファナはとても身近な存在でした。なぜこれほど身近な存在かというと、医療用で合法的に使用されており手に入れるのも簡単だからです。
また4月20日はマリファナの日で、この日はビーチで屋台を開いてマリファナを売ったりみんなで吸ったりする日です。4時20分には美術館の周辺に集まって一斉に吸う、なんてこともします。
違法であるのにもかかわらず、警察も黙認しています。もう、一人一人を取り締まっていられないからです。
驚くべきことに、バンクーバーにはマリファナを打ってくれる施設も存在します。これは、逆に薬物中毒者にはこうして専用の施設で注射を打ってもらう方が、注射器を道端に捨てたりなどされずに済むといった理由からです。
注射器からHIVの感染の危険性がありますから、そういった対策を仕方なくとっているのです。
ダウンタウンにはマリファナが売っているお店もあります。マリファナの日にはマリファナ入りのクッキーやチョコレートも販売されています。
その手軽さから、留学中の経験の1つだといって手を出す留学生もいますが、それは絶対にやめましょう。
バンクーバーで特に日本人女性が注意すべきこと
まだ記憶に新しいかと思いますが、日本人女性がバンクーバーでカナダ人に殺害されるという悲しい事件がありましたね。女性と犯人は、英会話のグループで出会ったといわれています。私もその英会話グループに参加していました。
コーヒーを買えば誰でも自由にお話ができる集まりで、手軽に英語を話せるということで、毎日多くの留学生で賑わっていました。
実はこの「英語を学びたい」という気持ちに漬け込んで、留学生をナンパしようとする人がいます。
留学生は英語を勉強しにきているわけですから、日常で英語を喋る機会が欲しいと思っています。なので英語で話しかけられると、それは英語を話すチャンスでもあるのです。
また、日本とは違う環境で心細い中、親切に接してもらえるとつい安心して距離感が近くなってしまいます。
バス停などで急に英語で「今日は暑いですね」などと話をかけられると、外国はフレンドリーであるというイメージから普通に会話を続けてしまいます。
日本でもし若い男性に、急に「今日は暑いですね」などと言われるとびっくりするのではないでしょうか?
しかし、海外に来てこれまでいた日本とは違う距離感で人と接し始めてくると、本来の警戒心も薄まっていきます。フレンドリーでいなきゃ、英語を話したい、という気持ちがそうさせます。
もちろんただの世間話であることもあるのですが、日本人女性を狙って話しかけてくる人が多いのも事実です。慣れている人は「アリガトウ」「オイシイ」など簡単な日本語を披露して、より警戒心を解こうとしてきます。
特に日本人女性は海外で人気があります。というのも、「とても親切だから、話しかけても断られないだろう」というイメージを持たれているからです。
実際に日本人女性がカナダィアン男性にナンパされているところを目撃しましたが、その女性はFacebookのアカウントやアルバイト先まで教えてしまっていました。
心配になったので話しかけたのですが、男性がとてもしつこくて断ったら何されるかわからなくて怖かった、と言っていました。
もちろん全員がそうしてしまうわけではないですが、その傾向にあるということから日本人女性は狙われやすいです。
カナディアンと知り合いになって会話をたくさんすれば、英語力はグンと伸びます。
留学してできる友人は学校にいる英語圏ではない国からきた友人が多く、私たちと同じように英語をうまく話せません。そのためネイティブスピーカーとの会話は英語の勉強にとても有効です。
カナディアンの友人を作る時に気をつけるべきなのは
- 誰かの友人であること
- 最初から二人で会わないこと
- 容易に家についていかないこと
です。
実は日本にいれば普段気をつけられることばかりですが、フレンドリーさに慣れないことから線引きが曖昧になってしまいがちです。もちろん男性も気をつけるべきですが、特に女性は警戒心を持って行動してください。
まとめ
ここまでバンクーバーの裏事情として、マイナスな面ばかりを書いてきました。しかし基本的にはバンクーバーは他の国の都市と比べれば治安はとても良いです。
カナディアンは本当に親切な方ばかりですし、留学生が集まる都市であるため、英語をゆっくり話してくれたり、とても寛容なイメージです。
今回の記事でお伝えしたかったことは、いくら安全な都市といわれていても、海外にいるという意識は常に持つべき、ということです。
- 自分の持ち物はしっかり管理する
- 危険なエリアはあらかじめ把握し、立ち入らない
- 知らない人と二人きりになる状況は極力避ける
これらを必ず守って行動すれば、事件に巻き込まれる可能性も少ないでしょう。滞在期間が長くなるにつれて、警戒心は薄れていきます。「なんだ、全然危険じゃ無いじゃん」という気持ちになります。
そういう時期が特に危険ですので、海外にいることをしっかり意識し自分の身を守ることを忘れずに留学生活を楽しみましょう。
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