良く晴れた夏の日に、外出するとたちまち喉が渇きます。そんな時は自販機で冷たいお茶やジュースを買って飲みたくなりますよね。
ここは南国マレーシア。日本のように、あちこちに自販機があるわけではありませんし、しかも年中夏の気候です。もし水を持っていないなら、あっという間に熱中症になってしまいます。
そんなときどうしますか?マレーシア人はフルーツで水分&栄養補給をします。今回はマレーシアでのフルーツマーケットについての報告です。
マレーシアの位置情報
東南アジアの中心にあるマレーシア。半島部分とボルネオ島部分からなる国で、人口は約3,000万人。タイやインドネシア、シンガポール、ブルネイなどと国境を接しています。
東京から直行便で約6時間南下すると首都のクアラルンプールに到着します。世界地図をみれば一目瞭然ですが、赤道のすぐ近くにあり、気候区分は熱帯雨林気候です。
マレーシアの季節
赤道に近く、かつ国土の約60%が熱帯雨林に覆われているため、とにかく暑い気候です。1年を通じて日中の平均気温は27~33度あります。そのため、1年のどの月に訪れても日本の夏だと思って間違いありません。
季節は大きく分けて雨季と乾季があり、雨季の時期はとにかく雨の量が多くなります。例を挙げると、半島部の東海岸沿いにあるコタバルという街では、11月~3月にかけて雨季となります。
その時期はとにかく雨の降る量が多くなりますが、特に12月の平均降水量は約1,100mmを超えています。その影響で毎年洪水が起きます。
マレーシアのどの部分を訪ねるかによって、雨季と乾季が違いますので、事前にチェックすることが大切です。乾季の時期はとにかく暑く、35度を超える事も珍しくありません。「半端なく暑い」、一言で表すならこんな感じです。
暑い時は水分が必要
マレーシアに住んでいても、あるいは旅行で来ていても、暑いととにかく喉が渇きます。
日本にいれば、見渡せば自販機があり、ちょっと歩けばすぐにコンビニを見つける事ができますので、水分はすぐに補給できます。しかし、マレーシアではそうはいきません。
確かにここ数年で見違えるほどコンビニの数が増えてきました。セブンイレブンはすっかり市民権を獲得していますし、クアラルンプール国際空港2にはファミリーマートもあります。
そうはいってもまだまだ数が少ないのが現状です。大都市に行くと自販機を見かける事もたまにありますが、地方にはありません。
では、外出中に喉が乾いたら、しかもそんなときに限って家から水筒やペットボトルを持ってくるのを忘れてしまったら、一体どこで、またどんな方法で水分補給するのでしょうか。
安心して下さい、あります。それがフルーツマーケットです。
フルーツ・イン・マレーシア
熱帯雨林気候に属するマレーシアは、とにかくフルーツ大国です。日本にはないカラフルな南国フルーツがたくさんあります。マンゴスチン、ランブータン、ドリアン、ドゥク、チク、ロンガンなど。聞いた事も見た事もないフルーツもありますよね?
もちろん日本でも身近な、スイカやパインアップル、マンゴーなども豊富にあります。
田舎に行けば、別に店で買わなくてもその辺の木にいろいろと実がなっています。所有者が分からない木はみんなのものと言う感覚なので、勝手に実をとって食べてもまったく問題ありません。その場合でも、その辺の人に一応一言確認するのがマナーですが。
もちろん、スーパーや市場でも色んな種類のフルーツが売っています。旬のフルーツはとにかく新鮮でおいしい!しかも、安いんです!!そんな関係で、フルーツは本当に手頃なんです。
フルーツマーケットとは
日本で暑いときに、自販機やコンビニで冷たいジュースを買うのはなぜですか?それは美味しいからと言う理由もさることながら、便利で利用しやすいというのも同じくらい大きな理由です。
マレーシアで、日本のコンビニや自販機の位置を占めているのが、フルーツマーケットです。街のあちこちにフルーツマーケットや屋台がでています。
暑くて喉が渇いたら、フルーツマーケットで果物を買って、その辺の日陰や車の中で食べるのがマレーシア流の水分補給です。
多くのフルーツマーケットは車でも立ち寄りやすいように道路沿いに出ています。中学校の運動会で使うような白いテントを組み立てて、その下にテーブルを置き売っています。
中にはバイクの荷台にカゴを付けて、その中にフルーツを入れて、そのバイクを大きな木の下に停めて売っている人もいます。基本自由です。今回、僕たちが訪れた店も道路沿いにあります。壁も扉もないので、非常に入りやすいのが素敵です。
実際にフルーツマーケットに行ってみよう
今日は2017年7月後半のとある土曜日の午後、天気は快晴、気温は34度。風もなく、とにかく暑い昼下がり、ちょっと動くだけで汗がふきでてきます。こんなときは、すぐにでもフルーツマーケットへ行こう!
前方に僕たちの行きつけのフルーツマーケットが見えてきました。早速訪れてみましょう。店に近づくと、フルーツの甘いにおいが漂ってきます。色んな種類の果物のにおいが混じった、何とも言えない甘さです。
軒先には、赤い網に入れられたフルーツが吊るされています。この赤い網は、日本ではミカンに使うものと相場が決まっているのですが、ここでは違うようです。
何でしょうか?これはマンゴスチンですね。別名果物の女王とも言われています。他にも色とりどりのフルーツが並んでいます。いつ来てもテンションが上がります。
秘密の箱
たくさんの美味しそうなフルーツが並んでいて、目移りします。本当に楽しくなるのですが、今日ここに来た目的はフルーツを買う事ではなく水分補給です。目的を逸しないようにしないといけません。
しかし、フルーツマーケットはその名の通り、果物を売っている店のことです。いわゆる果物屋。果物屋で一体どうやって水分補給をするのでしょうか?
その答えは、店頭に置いてある箱です。この箱は一体何なんでしょうか?気になりますね。そうこうしていると、お客さんがやってきました。この人は、この箱に近づいて、何やらやっています。ちょっと見てみましょう。
手軽な水分補給
このお客さんは箱を開けると、中から何やら取り出しました。赤い袋に入っている長いものだったり、半透明の袋に入った緑色をしたものです。そしてそれを店員に手渡しました。これは一体何なのでしょうか?
鋭い方はもうお分かりになりましたよね。そう、これはカットフルーツなんです。フルーツを丸ごと買うのではなく、カットしたものを買って、それを持ち帰る。
この売り方だと、食べる時に手が汚れる事もないですし、少しだけ食べたいときにうってつけです。これがマレーシア流の水分補給なんです。
この箱の正体は簡易式冷蔵庫だったんです。冷蔵庫と言っても、電気式ではなく箱の底に氷を引きつめているだけですので、時間がたつと氷が解けて、冷えなくなっていきます。あくまで数時間もてばいいという発想です。
ちなみに赤い袋の中身はパパイヤ、半透明の袋の中身はグァバです。どちらも手に入れやすいフルーツです。店にもよりますが1袋1リンギット(約26円)程です。
この粉は一体?
お客さんが去った後に、もう一度この冷蔵庫をみてみると、上に何か筒状のものが置いてあります。ふたを開けて中を見てみると、何やら粉状の物とスプーンが入っています。これは一体何なんでしょうか?
店員さんに聞いてみました。すると、思いがけない答えが返ってきました。
これはアッサムパウダーという粉で、アッサムはマレー語で「酸っぱい」、つまり酸っぱい粉を意味します。
カットフルーツを買うと、よく「アッサム?」と聞かれます。意味は「酸っぱい粉をかけますか?」で、マレーシア人はとにかくどんなフルーツにもかけているイメージです。
マレーシアに住みだしたばかりの頃は、塩コショウだと思っていましたが、実は違ったんです。この粉をかけると、あまり甘くないフルーツが急に甘く感じだすので不思議です。
グァバのような薄い味のフルーツには合うと思うのですが、スイカやパパイヤにかけるとまずいです。好みの分かれるところですね。
疲れた時はフルーツマーケットへ
真夏の太陽が照りつけ、35度を超える暑い中にいるとすぐに体力や気力を奪われてしまいますが、そんなときこそフルーツマーケットへ行きましょう。
そこで、適度に冷やされたカットフルーツを買って木陰で食べると、とにかく幸せな気分になります。クーラーのガンガンにきいている室内や車内で休憩するのも良いですが、昔からあるこの方法の方が体にも心にも優しいです。
次回マレーシアに来る機会があれば是非試してみてください。体も心も爽やかになり、きっと良い思い出となるに違いありません。
基本情報
フルーツマーケットは道端に突然出現することもよくあり、いつも同じ場所にあるとは限りません。移動式のお店が多いので、連絡先も営業時間もまちまちです。色んなところにありますので、宝探しのような感じで見つけて下さい。
- 名称:フルーツマーケット
- 営業時間:AM10:00~PM10:00の事が多いです。
- 場所:幹線道路沿いやフードコート近くで、人や車が多く通る所によく現れます。
まとめ
いつも暑いマレーシアにいると、とにかく水分が欲しくなります。コンビニなどでジュースや水を買うのもいいですが、できる事ならフルーツマーケットでのカットフルーツをおすすめします。値段が安く、珍しいですし、かつ南国気分を味わえます。
片言の英語でも充分コミュニケーションを取ることができますし、異文化交流にもなります。カットフルーツで栄養と水分を得て、その後の観光や生活に弾みをつけていきたいですね。
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