「ラオスで一緒に働かないか?」そう誘われた時、恥ずかしい話ですが、私はラオスが国名とは知りませんでした。バックパッカーなどとして長期旅行をした経験もなく、32歳にして初めて海外生活をすることになったのです。
ラオスでの生活は良いことばかりではなく、文化の違いに戸惑うこともあります。しかし、その経験は私の価値観を180度変え、今は名前すら知らなかったこの国に来てよかったなと思います。
日本で10年以上続けた仕事を辞め、全く未経験の分野で、それも30代からラオスで働くまでの経緯をまとめました。
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アパレル販売員の仕事を辞めて32歳でラオスへ
仕事が好きで好きでたまらなかった
日本では洋服やバッグ、革小物を扱う店舗で販売員として働いていました。いくつかのブランドでの勤務を経て、最終的には外資系ブランドに就職。当時、百貨店の店舗で店長として勤務していましたが、忙しくても充実した日々を過ごしていました。
一般的にアパレル販売員は低賃金、重労働とされていますが、それでも勤続10年以上。続けてこられたのは、こちらがサービスを提供したことによりお客様が喜んでくれる様子を直接見られる仕事が好きで好きでたまらなかったからだと思います。
友人からの誘いが転機に
とても好きな仕事でしたが、一度アパレル販売員を辞める決意をしました。そんな時、ラオスで就職した友人から「一緒に働かないか」と連絡が来たのです。
その友人は以前、私が27歳の時に同じ職場で働いていた同僚で、私が退職したのをSNSを通じて知ったようでした。
仕事内容は、日系工場での製品の製作をスムーズに進めるための調整や、日本とラオスをつなぐ連絡です。
未知の国ラオスで働くことを決意した理由
ラオスってどんなところ?
アメリカで発刊されている新聞ニューヨークタイムズ(The New York Times)で、世界一行きたい国としてラオスが選出されたことがあるのをご存じでしょうか。
「ラオス」というのは通称で、正式には「ラオス人民民主共和国」といいます。
タイ、ベトナム、カンボジアなどに囲まれた、ASEAN加盟10か国中唯一海のない国です。ラーオ族をはじめ、モン族やアカ族など数十の民族からなる多民族国家です。
そこに仕事があったから
「なぜラオスなの?」
これは私がラオスに行くことが決まった時、たくさんの人からされた質問です。また、ラオスへ来てからも日本人に聞かれました。
私にとってラオスは縁もゆかりもありません。それまで足を踏み入れたこともありませんでした。
働く場所によって住む場所を替える人もいれば、住みたい場所によって働く場所を替える人もいるということなのでしょう。例えば、次の職場が自宅からは遠いから引っ越そうだとか、東京に住みたいから東京で就職しようだとか。
同じように、私の場合はたまたま次の仕事場が「ラオス」だったのです。
大きな理由は2つ
そして、ラオス行きを決めた一番の理由は「売る側から作る側」へポジションが換わるということでした。それまでは販売員として売る側にいましたが、いつかは作る側にまわりたいと考えていました。
また、「海外に住んでみたかった」という動機もあります。
ラオスに来てよかったこと
いつもどこでも「ボーペニャン」
ボーペニャンとは「大丈夫、気にしない」という意味のラオス語です。良くも悪くも、このボーペニャンの精神がラオス人には根付いています。
よく、海外に出たら日本の良さが分かるといいますよね。 まさにその通りで、ラオス人と比べると日本人の気遣い、おもてなしのレベルは高いということが分かります。
ラオスにも気の利くスタッフはいますが、基本的には愛想もないし、こちら側が要求しない限りは動きません。しかし、他人にどう思われるかを気にしないラオス人の性格が、私にはとても心地よく感じます。
今まで販売員として働き、他人にどう見られるかを一番に考えて行動してきた私にとって、この国民性は価値観を180度変えてくれるものでした。
のんびりと流れる「ラオス時間」
ラオスを知っている人は皆、ラオスのことを「のんびりしたところだよ」と言います。
ラオスへ来る前は「なんか適当なことを言うなぁ」と思っていました。ですが実際、ラオスで生活してみて思うのは「のんびりしたところ」という以外にありません。
日本では効率や利益を求めますが、ラオスでは全てにおいて「ボーペニャン」。急ぐ必要がないのです。
クラクションの鳴らない渋滞
それを表す現象が、毎日の交通渋滞です。朝夕の通勤時間帯は道が非常に混雑します。交通ルールもあってないようなものなので、前後左右、ありとあらゆる方向から車やバイクが進入して入り乱れ、身動きが取れない状態になることも珍しくありません。
日本だとそういう状況になった時、クラクションが鳴り響きますよね。しかし、私はここラオスで交通渋滞によるクラクションを聞いたことがありません。時間に縛られないという感覚を生まれて初めて体験しました。
何を食べても美味しい!
ラオスの良いところは、なんといってもご飯が美味しいことです。
食べるものが合わなければその国に住むのは困難ですよね。幸い、今のところお腹も壊していません。屋台やローカルレストランの料理も、ラオス料理以外のレストランのメニューも、美味しくいただいています。
ラオスはかつてフランス領だったので、意外に思われるかもしれませんがパンが美味しいです。また、フランス料理も手頃な価格で食べられます。
ベトナムや中国などから移り住んで来た人も多く、観光客もたくさんいるので、多国籍な料理を楽しむことができます。
ラオスで生活するなら逃れられない言葉の壁
私は英語もラオス語も話せません。仕事は日本語で、必要ならば日本語通訳スタッフがいます。レストランでは簡単な英語やラオス語しか使わないので、困るほどの経験はまだしていません。
しかし、細かい会話となると現地の言葉が話せると強いです。ラオスでは、ホテルや観光客の多いお店では英語を話せるスタッフがいますが、基本的には英語は通じません。
特別困ることはなくても、現地の人とコミュニケーションが取れると生活がより楽しくなると思います。そういう意味でも、現地の言葉を習得することはとても重要です。
ラオスで働くことを目指すなら
特に仕事となると、ラオス人の考え方は日本人には理解しがたい部分があります。またその逆もしかり。自己主張をしつつ、妥協点を見つけることが非常に重要だと思います。
就職口については、求人サイトで探すのもひとつですが、雇い主が広告を出していない場合が多いです。現地に住んでいる日本人の間では、直接問い合わせる方法が主流です。また、口コミで情報を得ることもあります。
現地の言葉が話せなくても、日系企業で人材を募集している場合があります。就職してからラオス語を覚えるといいでしょう。
まとめ~日本で長く続けた仕事にこだわる必要はない
1年を通して暖かい気候、いつもどこでものんびりした国民性。料理も美味しく、とても快適に過ごせるラオス。
日本とは違った環境なので、初めは戸惑うことも多いです。しかし、ラオスの開放的な空気は凝り固まった心を少しずつほぐしてくれます。また、日本以外の場所で働くことで「こうでなければならない」という枠が外れ、価値観が変わります。
10年以上続けた仕事が天職とは限りません。働く場所に合わせて住む場所を替えるように、海外就職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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