日本の大晦日と言えば、地元に帰って家族で紅白歌合戦を見ながら年を越す人が多いかと思います。私は現在ニューヨークに住んでいますが、よく日本に住む友人に「大晦日はタイムズスクエアに行ってカウントダウンするの?」と聞かれることがあります。
ニューヨークの年越しというと、あの有名なタイムズスクエアのボールドロップを思い浮かべるためか、ニューヨークに住む人はみんなタイムズスクエアに集まると思っている人が多いようです。
しかし、実際のところタイムズスクエアでカウントダウンをしている人達のほとんどは観光客です。それでは、ニューヨーカー達はどこでどんな大晦日を迎えているのでしょうか。今回はニューヨーカーの大晦日の過ごし方をご紹介します。
クリスマスから休みをとって地元に帰って家族と過ごす
ニューヨーカーの多くは、クリスマスから休みをとって年越しまで家族と時間を過ごします。ニューヨーカーは仕事でニューヨークに住んでいる人が大半なので、ホリデーくらいは地元に帰って家族とゆっくりしたいようです。
また、ニューヨークの12月の気温はマイナスが続くほどの極寒です。よくニューヨークは東京と同じく温暖湿潤気候なので同じくらいの気温だと思っている人が多いですが、乾燥が激しいニューヨークでは体感温度は東京に比べてかなり低いと思います。
また雪が降れば交通規制がかかり、どこに行くにも足止めを食らうことになります。それだけではなく、この時期にはクリスマスから年末のカウントダウンまでを過ごす観光客が一気に増えます。
ニューヨーカーはニューヨークにいない
だからこそ、年末にニューヨークにいたいと思うニューヨーカーはあまりいません。私も飛行機代が高くなければ、日本に帰って家族と過ごしたいと思っています。
またニューヨークに住むセレブ達は、年末から暖かくなる2月頃まで自分達が所有する別荘やリゾートへ寒さを凌ぎに行くそうです。それもあって、クリスマスが終わるとニューヨークは2月頃まで静かになり、観光客とお金のないニューヨーカーだけが町に残ります。
マンハッタン各地で行われるカウントダウンパーティーに行く
ニューヨークに残っているニューヨーカーが何をしているかと言うと、マンハッタン各地にあるクラブや、パブ、ルーフトップバー、ホテルなどで開催されるカウントダウンパーティーに友人と年を越しに行きます。
特に人気なのが、タイムズスクエアで行われるボールドロップを室内から楽しむことができる、タイムズスクエア付近のホテルやルーフトップでのカウントダウンパーティーです。
もちろん、こういったパーティーのチケットは安くはありません。安いチケットでも200ドルから800ドルまでと、パーティーが開催される場所によってピンキリです。
中には「パーティーパス」といった、いくつかのパーティーに入場することが出来るパスもあり、お得にパーティーをはしごする人もいます。
ちなみにパーティーに参加する場合は、帰りの時間の交通規制や地下鉄の規制情報をしっかり把握しておかなければいけません。
私も以前友人に誘われてカウントダウンパーティーへ行ったことがありますが、その帰り道でシステム故障によって電車が止まり地下鉄の中に約1時間閉じ込められた経験があります。通常1時間で着くところ、3時間かけて家に着きました。
このように年末年始は、多くの場所でイベントが行われているために道路や地下鉄の規制がかかります。年末に出かける場合は、タクシーを使うなどしてしっかり帰り道のことまで考えなくてはなりません。
セントラルパークで花火を見ながらミッドナイトラン
パーティーよりも健康志向な地元の主婦や女性に人気なのが、セントラルパークでのミッドナイトランです。
ニューヨークシティーマラソンなどを主催しているニューヨークロードランナー「NYRR」によって開催されるこのイベント、4マイル(約6.5km)の距離を新しい年が明けると同時に一斉に走り始めます。今年は約4000人近くのランナーが参加したそうです。
ミッドナイトランではただマラソンを楽しむだけではなく、夜10時から開催されるミュージックパフォーマンスや、カウントダウン後の花火を目の前で見ることができます。
このイベントに毎年参加している知り合いは、「新年早々達成感とともに年を迎えられるのは気持ちが良い。」とよく話しています。
ちなみに、このミッドナイトランに参加すると無料でトレーナーも配られるので、走ったあとも良い思い出として残ります。私はまだ一度も走ったことがないですが、来年は是非参加してみたいと思っています。
プロスペクトパークから花火を見る
ブルックリンに住んでいるニューヨーカーがよく行くのが、プロスペクトパークで開催されるイベント「New Years Eve Fireworks in Prospect park」です。
今年で38年目を迎えたこの伝統的なイベントは、夜10時半から始まり、花火が打ちあがるミッドナイトまではライブミュージックとホットココアで温まることができます。
何といっても嬉しいのが、このイベントは誰でも無料で参加できるというところ。ホットココアも無料で配られています。
また、花火はプロスペクトパークの北側にある、グランドアーミープラザを背景に打ち上げられるため、その周辺は年越しに近づくに連れて人が増えていきます。
プロスペクトパーク周辺には多くのバーがあるので、ほとんどの人は花火を見終えるとすぐにバーに直行するか、近くで開催されているアフターパーティに向かいます。
このイベントでは、寒い中ホットココアを飲みながらライブミュージックを聴いてロマンチックに過ごしに来るカップルが多いです。
コニーアイランドへ花火とアトラクションを楽しみに行く
家族連れに人気なのが、ブルックリンの南側にある遊園地、コニーアイランドで行われる「Coney Island New Year’s Eve Celebration」です。
このイベントではライブミュージックや花火を楽しめるだけではなく、LEDを使ったライトアップショーも観ることができます。
他にもこの日限定で無料で乗れるフリーライドがいくつかあり、その中には人気のアトラクションの一つの大観覧車も含まれています。
またアイススケートリンクも無料で開放され、通常昼の3時で閉まる水族館もこの日限定で9時までオープンしたりと、子供と一日中いても飽きさせないイベントが盛りだくさんです。
カップルで来る人の中には、花火を観た後にすぐ近くにあるビーチで夜が明けるのを待って、初日の出を見て帰る人もいるそうですよ。
まとめ
私のニューヨーク出身の友人達に、「タイムズスクエアのボールドロップ行ったことある?」と聞くと、全員が一度も行ったことはないという答えでした。
タイムズスクエアのボールドロップはテレビで見るだけで充分だという人が多いようです。外で寒い中何時間も待たなくてはいけないなら、ゆっくり家族と過ごすか友人とイベントに参加したいという意見でした。
ご紹介したように、タイムズスクエアのボールドロップ以外にもニューヨークではたくさんの年越しイベントが開催されています。
みなさんももし大晦日にニューヨークに来る機会があれば、そういったタイムズスクエア以外のイベントにも参加してみるのはいかがでしょうか。
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