ニューヨーク・タイムズ紙で「世界で一番行きたい国」第1位に選ばれたこともあるラオス。後発開発途上国からの脱却を目指し、様々な経済改革を進めています。
そんなラオスで働きたいと思う人にとって、どんな仕事があるのかや、給与・休暇などはとても気になるところですよね。
ここでは、ラオスでの仕事経験がある日本人の方々が当サイトのために書いてくださった記事を抜粋してご紹介します。現地の状況を知っている日本人の生の声を参考に、就職や転職のチャンスにつなげてください。
※1米ドル(以下ドル)=約114円
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記事の目次
ラオスで働く日本人が感じるラオスの魅力
ボーペニャン、日本語で「大丈夫、気にしない」という精神が根付くラオス。
他人にどう思われるかを気にしないラオス人の性格を心地よく感じた、と下の記事では語られています。ボーペニャンの国ラオスでは皆がのんびりしており、毎日の交通渋滞でもクラクションの音は聞こえないそうです。
また、
- 食事がおいしい
- 物価が安い
- 日本との時差が2時間と少ない
- ラオス人はフレンドリー
なども、ラオスに暮らす上でのメリットだと言えます。
ラオスの有名企業
ラオスの大手企業には、
- 金融のラオス外国商業銀行、 Joint Development Bank、ラオス農業奨励銀行
- 電力のラオス電力発電
- 展示場、小売、映画館などのラオワールド
- エネルギーのペトロリアムトレーディングラオ
- ロジスティックのシティロジスティック
- セメントのSouksomboun、Lao Cement Inductry
- 航空のラオス国営航空
- 通信のETL
などがあります。
ラオスで日本人ができる仕事と給料相場
以前はラオスで働く日本人といえば、自営業者、政府関係者、NGOやNPOのスタッフが中心で、会社員はほんの一握りでした。
しかし、昨今は日本企業の進出が始まり、レストランマネージャー、寿司職人、不動産業の営業職、旅行会社のグランドオペレーター、縫製工場の工場長補佐などの募集が見られるようになりました。
では、どのくらいのお給料がもらえるのか相場を見てみると、
- 月600ドル(約68,400円)~:条件や能力により昇給あり
- 月700ドル(約79,800円)~:語学力や能力により昇給あり
- 月1,200ドル(約136,800円):経験者のみ、ビジネス英語必須
など、結構厳しい条件となっています。
また、ラオスではボーナスの習慣はあまりなく、現地企業では固定給のみの支給が多いようですが、日系企業の現地採用の場合は年1回の帰国時の航空券費用負担、決算賞与などの制度を設けているところもあります。
ラオスで仕事を見つけるには
上記のように給料相場が低いのは、ラオスにいる日本人が少ないために、求人を出さなくても口コミで人材が見つかることが多いという背景が関係しているかもしれません。
条件の良い求人は、募集をかける前に決まってしまっていることが多いのです。
そのため、求人広告が出ないことも多く、ラオスに住んでいる日本人の間では直接問い合わせる方法が主流です。また、口コミで情報を得られる場合もあります。
日系企業なら現地の言葉が話せなくても応募できることがあるので、あきらめずに探してみましょう。
ラオスで働くためのビザと許可証
ラオスで日本人が働いて収入を得るためには「就労ビザ」「就労許可証」「滞在許可証」の3つが必要です。
ビザ関連の手続きはどの国でも複雑ですが、ラオスの場合、仏教行事の関係で発給が3ヶ月間停止されるものもあるのでスケジュールには注意してください。
また、記載に誤りがあれば「正確な許可証ではない」として摘発されたり、賄賂を要求されたりする可能性もあるので、受け取りの際には確認を怠らないようにしましょう。
のんびりとした国でも、外国人に対する規制はたくさんあります。ビザや許可証の取得に関しては計画的に手続きを行い、その内容に間違いがないかきっちり確かめましょう。
ラオスでの勤務時間と休暇事情
ラオスでは長い間、「夜明けから働き始め、暑い日中は休憩、夕方になるとまた働き、日没と共に寝る」という生活のリズムが一般的でした。
今でも山間部や地方ではその習慣が色濃く残っており、都市部のオフィスワーカーたちも同様にのんびりとしています。日本人から見れば、仕事が進む速度が驚くほど遅いと感じるでしょう。
勤務時間はアバウト
8時~17時を勤務時間と設定している事業所が多いのですが、実態としては9時か9時30分~16時と考える方がよいでしょう。子供の学校への送迎などで遅刻や早退することも日常茶飯事です。
お昼休みも11時30分〜13時30分か14時といったところが実情です。
ただし、あまり細かいことを言うとキティ(けち臭い)、ニィサイ・ボディ(性格悪い)という、ラオスで絶対に避けたい不名誉な称号をもらうことになってしまいます。
休暇は積極的に取得
ラオス企業では有給休暇のシステムがはっきりしていませんが、日給または月給制の場合、ラオス人は積極的に休みます。月給制ならより休む頻度が高いです。
例えば、多くのラオス人が帰省するラオス正月明けはスタッフが3~4日後に戻れば上出来で、10日後程度に揃えばよいというところです。
ただしもちろん日系企業では、勤務時間や休暇はこの限りではありません。上記はラオスの現地企業の実情と考えてください。
ラオスでの生活費
発展途上のラオスですが、現地に住むとなると生活費はどのくらいかかるのでしょうか。日本人が多く住んでいるビエンチャンでの費用を見てみましょう。
ビエンチャンで一人暮らしした場合
- 家賃100ドル(約11,400円)
- 光熱費25ドル(約2,850円)
- 通信費40ドル(約4,560円)
- 食費240ドル(約27,360円)
1ヶ月合計:405ドル(約46,170円)
これは安いアパートに住んだ場合です。
2ベッドルームの中級アパートは月500ドル(約57,000円)、一軒家やコンドミニアム形式のものは月1,000ドル(約114,000円)は家賃にかかります。
ラオスの食材参考価格
- 米:10,000kip(約1.3ドル、約148円)/kg~
- 玉ねぎ:8,000kip(約1ドル、約114円)/kg~
- 人参:10,000kip(約1.3ドル、約148円)/kg~
- 玉子:25,000kip(約3ドル、約342円)/30個~
- ベーコン:40,000kip(約5ドル、約570円)/500g~
- インスタントラーメン(タイ製):3,000kip(約0.4ドル、約46円)/袋
- インスタントラーメン(日本製):12,000kip(約1.5ドル、約171円)/袋
※kip(キープ)はラオスの通貨単位
また、お酒が好きな人は別途予算が必要ですが、ラオス産ビールは飲食店で1.2~1.5ドル(約137~171円)なので、お酒好きには嬉しいですね。
気分転換を兼ねて、週末に隣国タイまで買い出しに出かけるのも楽しいですよ。
ラオスの税金事情
ラオスで働き、生活していく上で避けては通れないのが税金。ですが、ラオスの町の税務署職員にはしっかりした知識がないこともあり、質問をしても間違った回答がくることもあるなど、なかなか気が抜けません。
また、首都ビエンチャンが最も税務処理が厳しく、地方はそれほどでもない、という違いもあるようです。
詳細は不透明な部分も
ラオスには2018年現在、消費税に相当するものがありません。例外的にVATという付加価値税を徴収する場合もありますが、ホテルのラウンジなど場所はかなり限られます。
ただし、電気代、水道代などの公共料金は10%課税された金額で請求があります。
住民税などは不透明なところが多いのですが、「役人から言われたら払う」を徹底していれば大きなトラブルになることはありません。
社会システムがまだ整っていないため、納税に関して周知徹底されていないのが実情です。
ラオスのビジネス文化
最後に、ラオスで働く際に知っておきたいラオスのビジネス文化についても少しご紹介します。
ラオス人と日本人の仕事に対する考え方はかなり異なります。多くのラオス人は「欲しいものを手に入れるために」働いています。ただ、その目標が冷蔵庫やテレビなど到達点として低めなので、退職と転職を繰り返す傾向があります。
仕事に対してモチベーションが低いためか、国民性なのか、仕事に対する責任感は全くないと言っても過言ではありません。
社会の変化により働き方も変わる可能性
一方で、ラオスは強烈な学歴社会でもあります。
2~3ヶ国での留学を経験し4~5ヶ国語を自由に操るマルチリンガルなラオス人も珍しくはありません。彼らが企業の上層部に君臨しているため、一般的なラオス人は昇進は望むべくもないとあきらめてしまうのかもしれません。
中産階級は子供が小学生のうちから外国語を習得させるため塾や私立の学校に通わせており、大学への進学率も年々上昇しています。スローなラオス人の働き方が変わっていくのも、そう遠くないことかもしれません。
まとめ~大きな可能性を秘めた国
働き方も暮らし方もスローでのんびりしているラオス。しかし、確実に成長するラオス経済は、それらを徐々に変えていくのかもしれません。
数年後には大きく変化している可能性を秘めていると言えるでしょう。
海外就職したい人やアジアで働きたい人にとって、ラオスはダークホースとなり得る国です。上り調子のラオスで、夢を叶えてみませんか?
ラオス就職・ラオス転職するには
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