今や旅行先でもスマートフォンやタブレットはマストアイテムです。現地のSIMカードを購入すれば、請求金額にビクビクせずにインターネットが使えたり、ガイドブックの地図を広げる必要もなくなりました。
特にポーランドでは英語が通じにくいので、言葉の壁にぶつかり翻訳サイトが大活躍するはずです!日本でもSIMフリーのスマホを持っている人が増え、SIMカードの認知度も高くなりましたね。
ここでは日本とはちょっと違う、ポーランドのSIMカードについてご紹介します!
ポーランドの主な通信会社(キャリア)とは
ポーランドにある主な通信会社はOrange、PLAY、Plus、T-Mobileの4社です。どの会社も年契約、またはスターターパックのプリペイドSIMカードを購入しチャージしていく方法が主流です。
ポーランドのSIMカードは日本に比べると3分の1以下の価格で、電波も安定しています。
各社とも基本パッケージは安くオプションが豊富です。長く使えば使うほどお得になったり、他社から乗り換えするとお得なオファーもあります。
それぞれ提供するパッケージ内容は変わりやすく、期間限定のキャンペーンなどもあるので、購入する際はウェブサイトや店頭で確認して下さいね。
年契約の場合、ほとんどの通信会社は通話料とSMSが無料です。ビジネス用のパッケージやスマホを新しく購入する際にお得なセットプランもあります。
ただし、ポーランド政府が発行したkarta pobyt(カルタ ポブィトゥ)という滞在許可証やPESEL(ペセル)というマイナンバー付きの身分証明書など、ナショナルIDがなければ契約できません。
利便性が高いプリペイドSIMカード
旅行者や短期滞在者はSIMフリー端末を用意し、プリペイドSIMカードを購入すると良いでしょう。
プリペイドSIMカードは管理しやすく使い過ぎ防止にもなるため、旅行者だけでなくポーランド人もライフスタイルに合わせて必要分をチャージする人が多いようです。
基本的にはチャージした金額分の通話やネットを使えるのですが、チャージ金額に応じて更にネットが多く使える有効期間付きのボーナスもあります。
例えば、5ズウォティ(約160円)をチャージすると2日間で2.5GB使えるというボーナスがもらえたりします。
また、いくらか追加料金を払えば無料通話になったり、高速インターネットができたりと、自分の必要とするオプションだけを追加していけるのは大変便利です。
以下は各社のプリペイドSIMカードの特徴です。
(2018年現在のレート※1ズウォティ=約32円)
Orange
ポーランド最大の通信会社です。他社に比べて格安パッケージが多いため、利用者が多いのも納得です。
- 音声通話&データSIMカードのスターターパックは5ズウォティか10ズウォティで、最初からそれぞれの金額分の通話料と1GB(10日間有効)が付いてきます。
- データ専用SIMカードのスターターパックは7ズウォティ(2GB)と20ズウォティ(50GB)です。
- ウェブサイト:https://www.orange.pl/(ポーランド語)
PLAY
ポーランドで2番目に大きい通信会社です。英語のウェブサイトがあるので外国人には分かりやすく、有名人を起用した広告看板や直営店を街中でよく見かけるので知名度は高いです。
- 音声通話&データSIMカードのスターターパックは5ズウォティで、チャージしてから使います。チャージ金額は5ズウォティ(1GB)、25ズウォティ(6GB)、15ズウォティ(通話100分)などです。
- データ専用SIMカードのスターターパックは9ズウォティ(3GB・7日間有効)、19ズウォティ(7日間無制限)、50ズウォティ(25GB・1年間有効)などです。
- ウェブサイト:https://www.play.pl/en/(英語)
Plus
ポーランドで3番目に大きい通信会社です。他の3社に比べると直営店は少ないのですが、安定したネット供給があると人気です。
- 音声通話&データSIMカードのスターターパックは5ズウォティ(1GB)から複数あり、チャージ金額は25ズウォティ(2GB・通話料無料)と29ズウォティ(12GB・無料通話・無料SMS・無料Facebook)です。
- データ専用SIMカードのスターターパックは5ズウォティ(2GB・7日間有効・30ズウォティ追加でYouTubeが7日間無料)と15ズウォティ(5GB・14日間有効・30ズウォティ追加で更に30GB)です。
- ウェブサイト:https://www.plus.pl/(ポーランド語)
T-Mobile
ポーランドで4番目に大きい通信会社です。こちらも店舗数が多く、平日でも混み合っています。
- 音声通話&データSIMカードのスターターパックは5ズウォティ(1GB)です。さらに1ズウォティ追加で通話料とSMSと300MBが1日使い放題になり、25ズウォティ追加だと通話料とSMSと10GBが1ヵ月間使い放題になります。
- データ専用SIMカードのスターターパックは5ズウォティ(1GB・5日間有効)で、チャージ金額は10ズウォティ(1GB・30日間有効)〜100ズウォティ(25GB・120日間有効)です。
- ウェブサイト:http://www.t-mobile.pl/(ポーランド語)
ポーランドでSIMカードが買える場所と必要なもの
前途の4社については、ショッピングモール内や空港などに直営店があり、そこでは英語が通じます。
以前は誰でもSIMカードの購入ができ、すぐに携帯電話を使う事ができました。しかし2016年7月から防犯対策の一環として、SIMカードを購入する際に身分証明書の提示が義務化されました。
中にはナショナルIDが無ければプリペイドSIMカードを購入できない会社もありますが、前途の4社はパスポートだけで購入できます。
SIMカードが買える・チャージができる場所
※キオスク(日本のコンビニ並みにたくさんあります)
- 路面店(直営店)
- ショッピングモール(直営店)
- 空港(直営店)
- スーパー
- コンビニ
- キオスク
- ドラッグストア
- たばこ販売店
- ガソリンスタンド
- 駅やバス停にある公共機関のチケット販売機
- インターネット上(ウェブサイトやアプリ)
チャージ分だけなら上記のどこでも購入できますが、初めてSIMカードを購入する場合は、路面店やショッピングモールなどにある直営店へ行きましょう。理由は次で述べます!
プリペイドSIMカードの購入方法
※ポーランドのSIMカードは、micro SIMでもnano SIMでも、切り取るだけでどのタイプでも使用可能!
私がポーランドに移住したばかりの頃は、PLAYでプリペイドSIMカードを購入し使用していました。普段からSkypeやLINE電話などを利用している人やポーランドでの通話が必要ない人は、データ専用SIMカードが良いと思います。
- パスポートとSIMフリー端末を持って直営店へ行く
- スターターセットを5ズウォティで購入
- 店員さんにパスポート番号を登録してもらい、SMSにメッセージが届いたら完了
- チャージ分を購入してレシートに書いてある通りにコードを入力し、アクティベート(ライセンス認証)する
失敗談①
実を言うと、私はID登録が必要になった事を知らず、最初は直営店ではなくキオスクでSIMカードを買いました。
キオスク店員の若いお兄さんもID登録の事や、SIMカードの設定の方法すらよく分かっておらず、機能しないのは私のスマホと合わないんだと思って諦めていました。
後で調べて分かったのですが、直営店以外で購入するとパスポートのID登録はできないことが多いので、初めてSIMカードを購入する場合は直営店に行く方が確実です。
失敗談②
コンビニでチャージ分を購入した時の話です。レジで料金の支払いをしてレシートを数枚もらい、その中の1枚にアクティベートに必要なコードが記載されているのですが、家に帰って見てみるとレシートの中にコードがありませんでした。
お店に戻って店員に聞くとコードが載ったレシートを「渡した」と言われましたが、私も「貰っていない」と引かずにいると、店長が防犯カメラをチェックしてくれました。
結局、店員が渡し忘れていた事が判明し、再度レシートを発行してもらいました。
それ以来、このような無駄な時間や労力を費やさない為にも、レシートをもらったらその場ですぐに確認しています。
店舗のない通信会社は安い!
私はPLAYで25ズウォティ(約800円)、6GB、30日間有効のパッケージをチャージしていました。しかし現在は、店舗を持たない通信会社にインターネット上で申込みして契約したSIMカードを使っています。
店舗を持たない通信会社との契約方法
ウェブサイトで申し込みをした後に郵送で届く契約書にサインして、配達員に身分証明書を提示します。2〜3日後に契約書が処理されてから利用開始となります。
ちなみに、ほとんどのウェブサイトはポーランド語ですが、翻訳機能を使えばある程度なら理解できると思います。
私が選んだ通信会社の場合、年契約の縛りはなく、月々30ズウォティ(約960円)で通話とSMSは無料、インターネットは10GBも使えます!
また、別途モデムが必要ですが、自宅用のインターネットは月々50ズウォティ(約1,600円)で100GBも使えて格安です。
これはスマホ用のSIMカードとセットパッケージではなく単独契約で、割引きなしでこの価格です!
店舗を持たない通信会社はほとんどの場合、パスポートだけでは契約できません。ナショナルIDを持っていて、少しでも安くお得に使いたいと考えている移住者または長期滞在者の方は、店舗を持たない通信会社も要チェックです。
日本からSIMフリー端末を持ってくる場合の注意点
私がまだポーランドに移住する前、日本のフリマサイトでほぼ新品のiPhone6sを購入しました。その後すぐにワルシャワで3ヶ月弱の滞在をした時の話です。
私は日本でも格安でSIMカードを契約しており、私のiPhone6sはてっきりSIMフリーだと思い込んでいたのですが……実は購入から180日間はSIMロック解除できないという大手キャリアの縛りがあり、まだSIMフリー化されていませんでした!
私が日本で契約していた格安SIMカードは大手キャリアの携帯電話でも使えるものだったのです。
私のiPhone6sが使えないということには、ワルシャワでSIMカードを購入した時に初めて気づきました。その時に買ったのは150円くらいのプリペイドSIMカードで次回使うことができましたが、その滞在中にスマホが使えなかったのは大変不便でした。
日本で新品のSIMフリーのスマホやタブレットを正規店で購入すると高いので、ネットショッピングやオークションで新品・中古品を購入する人も多いと思います。
自分の持っている携帯電話で現地のSIMカードを使いたい場合は、渡航前にSIMロックが解除されているか、また本当にSIMフリー端末なのか、きちんと確認しましょう。
私のようにあまり詳しくない方は、大手キャリアの店舗に持ち込んで聞くと良いでしょう。
使用後のSIMカードの扱い方
旅行も終盤、もう現地SIMカードは必要ないからゴミ箱にポイ。これは危険です!例えSIMカードのチャージ金額が0でもすぐにチャージすればまた使えるようになります。
また、チャージ金額が残っているからといって、転売や譲渡をするのも絶対にやめて下さい。SIMカードはパスポート番号と紐付いているので、誰かに悪用される恐れがあります。
日本のSIMカードに戻す時は宿泊地などに現地SIMカードを放置せず、持ち帰るかハサミでカットして捨てて下さい。
まとめ
プリペイドSIMカードはチャージするのが面倒ですが、旅行者にとってありがたいツールの一つです。宿泊先やショッピングモールなどに無料のWi-Fiスポットが多数あるので併せて使うと良いでしょう。
また、2017年よりEU圏内でのローミング手数料は廃止され、各通信会社ごとの料金体制となりました。
使えるデータ容量がかなり少なくなるのでパッケージ内容を再確認する必要はありますが、ポーランド以外のEU加盟国も観光するならそのままスマホが使えるのは嬉しいですね!
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