海外に移住して、最初にしなくてはいけないことが住む部屋を見つけることですよね。現地到着後、ホテルなどの仮住まいから自分の部屋に引っ越す時は、これから始まる新しい日々にワクワクとドキドキで胸が高まる瞬間ではないでしょうか?
そんな素敵な瞬間を迎えるために、この記事ではボリビアで部屋を探して借りる方法を詳しくご紹介します。
ボリビアには不動産屋さんがない?
日本で部屋を探すときは、不動産屋さんに直接出向いて相談するか、もしくは不動産屋さんが運営しているサイトなどで条件を入力して情報を集めたりするのが一般的ですが、ボリビアにはいわゆる不動産屋さんという職業がありません。
つまり、部屋を貸したい人と借りたい人が、直接話さないといけないわけです。
入居者を募集する際にはテレビやラジオなどでCMを流すので、そこでアナウンスされているオフィスに出向くか、電話で問い合わせることでより詳しい情報をゲットすることができます。
また、その物件に入居者募集のポスターなどが貼られていて、連絡先が書いてあるのでそこへ問い合わせることもできます。管理会社などではなく、個人の大家さんがアパートや部屋を貸し出したいときも、テレビCMやラジオをよく利用します。
売り出し中なら「En venta」(エン・ベンタ)、賃貸なら「En alquiler」(エン・アルキレール)などと表示されますが、実際の価格や条件などは大家さんと話してみなければ分かりません。
部屋を探すなら、いろんな人に声をかけて何か情報があったら教えてもらうようにするか、住みたいエリアを歩き回ったりする必要があります。
日本人ネットワークを活用
テレビやラジオで情報を入手したり、住みたいエリアを歩き回って家を探すというのは、日本人にとっては少しハードルの高い方法ですよね。それなら、日本人ならではの方法を使ってみるのもいいかもしれません。
サンタクルスには、Okinawa(オキナワ)とSan Juan(サン・フアン)という2つの日本人居住区があります。戦後に日本から移住してきた日本人が作った街です。
特に住む部屋のあてがないのなら、とりあえずはどちらかの居住区に行くことをおすすめします。
日本語の通じる宿泊先、病院、お店などがたくさんあるので、「部屋を探してるのですが、なにかいい情報はありませんか?」と質問してみてください。
この居住区は、それぞれサンタクルス市内から車で2時間ほど離れた場所にありますが、中にはサンタクルス市内に賃貸物件を所有している日本人オーナーもけっこういます。
シャワーに湯沸かし器がついていて温かいシャワーを浴びられること、部屋の中に水道があることなど、日本人としては譲れないポイントなども理解してくれると思います。
サンタクルスは熱帯気候地域なので、水シャワーの家庭も多いです。また、水道は部屋の外に設置されていて、他の部屋の入居者と共有する場合も多く、そうなると料理のたびに部屋と水道を何往復もしなくてはいけません。
中には、日本人だけに住んでほしい、ボリビア人には部屋を貸したくない、と決めている大家さんもいるので、そこでしかゲットできない情報があるはずです。
自分で交渉するのはハードルが高い
日本人の大家さんに巡り合えたのであれば、自分で家賃や条件の交渉をすることは難しくありませんが、気になる物件の大家さんがボリビア人だった場合はハードルがグッと上がります。
まずは電話で連絡を取り、物件を見せてもらう日時などを決め、そこで交渉を進めることになります。
信頼できるボリビア人の友達などがいれば、自分で電話せずにボリビア人に電話をかけてもらったり、見学の際にも同行してもらうことをおすすめします。
たとえスペイン語が流暢に話せるとしても、外国人であることにかわりはなく、高い家賃を提示されてしまったり、大家さんの都合のいい条件で話が進んでしまう可能性が大いにあります。
そんな時、自分の見方をしてくれるボリビア人が一緒にいると心強いですね。
大家さんとのトラブルを防ぐためには
大家さんと同じ敷地内に住むのであれば、どこまで自分たちのプライベートを尊重してくれるのかは、しっかりと確認しておいた方がいいでしょう。
ボリビアの家は、トイレやシャワーが部屋の外についていることも多いのですが、大家さん宅の来客が、勝手にトイレやシャワーを使ってしまうこともあるので、そういうことはしないで欲しいと最初に伝える必要があります。
物件を見学した時に、「ペンキは塗り替えるよ。鍵も付け替えておくから!」と大家さんが言ったから住むことにしたのに、一向に約束を果たしてくれない、というのはボリビアではよくある話です。
いつまでにやってくれるのかしつこく確認することをおすすめします。私たちは「自分たちで必要な修繕はやるから、かかった経費を最初の家賃から差し引いて支払ってもいい?」と大家さんに尋ねたりもします。
銀行振り込みなら、振込明細が記録として残りますが、手渡しで家賃を支払う時は、受け取った旨を紙に書いてもらいサインしてもらった方が確実です。
ただ家賃を受け取るだけの大家さんが多いのですが、何月分をいつ誰に払ったのか記録に残しておくことで、大きなトラブルを防ぐことができます。
Anticretico(アンティクレティコ)とは?
最後に、ボリビアのAnticreticoというシステムをご紹介します。簡単に言うと、部屋を担保にして大家さんにお金を貸し、部屋を退出する際にお金を返してもらうというシステムです。
値段は大家さんとの交渉次第ですが、最低1部屋10万円くらいからでしょうか。一軒家などだと、数10万~100万円くらいになることもあります。
大家さんにとっては、あまり得のないシステムのようですが、このお金を元手に新しい商売を始めたい人や、借金返済のためにすぐにまとまったお金が必要な人などがこのシステムを利用します。
基本的には1年間の契約で、それ以上は大家さんとの話し合い次第で期間を延長できる場合もあります。
お金が1年後に返ってくるのなら、損がなく魅力的に思えるかもしれませんが、部屋を退出するときに大家さんがお金を返せないというパターンもよく耳にするので注意が必要です。
その場合、引っ越したいと思いながらその部屋に住み続けるか、もしくは次の入居者を自分で探さなければいけません。
私の友人の場合ですが、部屋を出るときにやはり大家さんがお金を返せなくて、代わりに車をもらって決着をつけた、なんていうパターンもあります。
契約する前に、大家さんがどんな人なのか、近所の人から信頼を得ている人なのか、計画的にお金を運用できそうな人なのかなどをリサーチする必要があります。
契約の際も、口約束だけで終わらせずに、一緒に公証役場に行ってしっかりと書類をそろえることも忘れないようにしましょう。
まとめ
日本で部屋を借りるとなると、家財保険に加入したり保証人の印鑑をもらったりと何かと面倒ですよね。でも、ボリビアではそういう面倒なステップがありません。
部屋を見つけて、大家さんと直接話したら、早ければその日から住み始めることができます。
そう聞くと簡単そうですが、不動産屋さんがないボリビアで部屋を見つけて、外国語で大家さんと交渉するのは一苦労です。
でも、お気に入りの部屋を見つけて、楽しいサンタクルスライフをスタートできれば、そんな苦労もいい思い出になると思いますよ!
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