アメリカ暮らしで重要なこと!生活を左右するクレジットスコア、クレジットヒストリーとは

アメリカ アメリカ生活・移住

渡米後、クレジットカードを作ろうとしたら「クレジットスコアがない」との理由で断られたことはありませんか?

車や家のローンを組もうとして「クレジットヒストリーがないからローンは組めない」と言われたことはありませんか?

アメリカで暮らしていく上で非常に大切なクレジット。今回はクレジットとは何なのか、またどのように貯めていくものなのかをご紹介します。

クレジットとは

財布

クレジット(credit)は直訳すると「信用・信頼」という意味を持ちます。アメリカ社会でよく耳にするクレジットスコアは、個々がお金を借り、返済する能力を数値化したもので、その人の信頼度を表します。

銀行やクレジットカード会社、不動産会社、車のディーラーなどはこの数値を元にお金を貸すかどうかを決めます。

ですから、クレジットスコアが低い人ほどお金を借りにくく、高い人ほど低利率でお金を借りることができます。

誰がクレジットスコアを計算しているのか

個人の金融履歴を記録し、クレジットスコアを割り出しているのは、Credit Bureau(クレジット・ビューロー) と呼ばれる個人信用調査機関です。

Equifax(エキファックス)、 Experian(エクスペリアン)、 Trans Union(トランス・ユニオン)と3つあり、これらの機関にはクレジットカードや公共料金、携帯電話、車のローン、住宅ローンなど個人の支払い履歴に関する情報が集められます。

こういった個人の金融履歴をクレジットヒストリーといい、クレジットヒストリーをもとにクレジットスコアが割り出されます。

渡米後すぐのクレジットスコアはゼロ。その影響は?

外国人がアメリカへ移住する際、クレジットスコアはゼロから始まります。クレジットスコアがゼロ、つまり信用度がゼロ。このことにより、さまざまな影響があります。

クレジットカードが作れない

カード

アメリカではスーパーやカフェ、ガソリンスタンドなど、基本的にどこでもクレジットカードを利用できます。しかし、そのクレジットカードも、ある程度のクレジットスコアとクレジットヒストリーがなければ契約できません。

クレジットヒストリーがないために契約を断られてしまった場合におすすめなのが、銀行などが発行しているセキュアド・カード(Secured Card)を使ってクレジットヒストリーを作っていくことです。

セキュアド・カードでは、契約時に$300〜$500ほどのデポジットを入れ、その額分が利用限度額となります。このカードは、デポジット額が担保となるため、クレジットスコアが低い人やクレジットヒストリーがない人でも作ることができます。

セキュアド・カードを利用し、きちんと返済していくことでクレジットヒストリーが作られ、クレジットスコアも貯まります。個人差はありますが数ヶ月〜1年ほどで通常のクレジットカードを契約できるようになります

賃貸契約ができない

家

渡米して誰もが経験する物件探し。こちらもクレジットヒストリーがないために契約を断られることがあります。

ただし、必ず断られるわけではなく、デポジットを多めに払ったり、十分な収入があることの証明を提出したり、友人や親戚に連帯保証人になってもらったりすることで契約できる場合もあります。

物件によってルールが異なるので、気に入った物件を見つけた際は不動産屋や大家さんに確認してみることをおすすめします。

携帯電話やインターネットのプラン契約ができない

パソコン

携帯電話やインターネットを契約する際も、クレジットスコアやクレジットヒストリーを確認されることが多いです。ただし、クレジットヒストリーが無いからといって契約を断られるわけではありません。

ほとんどの会社では、一定額の保証金(Security Deposit)を支払うことで携帯電話やインターネットのプランを契約できます。

また、既に良いクレジットを持っている友人などに連帯保証人になってもらうと、保証金なしでも契約できることがあります。

携帯電話の場合、クレジットが貯まるまでの間はプランに加入せず、プリペイドで過ごすのも1つの手です。

車や住宅のローンを組めない

家

車や住宅などの大きな買い物でローンを組む際にも、クレジットスコアとクレジットヒストリーが要求されます。

渡米してすぐに車や家を買うのが困難なのは、このクレジット事情が関係しています。私の周りの友人も、渡米後すぐは一括で払える中古車を購入した人がほとんどです。

また、どうしてもローンを組みたい場合は、頭金を多く払ったり、連帯保証人のサインなどを条件にローンを組めないか交渉してみてもいいかもしれません。

クレジットスコアの貯め方

カード

一般的にクレジットスコアを貯めるためには次のことを守るべきだと言われています。

  • カードや家賃、携帯代など支払義務のある物は全て期限内に完済する
  • クレジットカードは利用限度額の30%を目安に利用する(30%利用したら完済してリセットする)

特に気をつけたいのが、クレジットカードの支払いです。アメリカでは日本のように銀行口座から利用額が自動的に引き落としされるのではなく、期限内に自分で支払い手続きをします。

オンラインで支払いできるので手順は簡単ですが、支払いを忘れて期限が過ぎてしまうとクレジットスコアにかなりの打撃を与えます。

月に何度でも支払いができるので、私はカードを使ったらすぐに返済するようにしています。

クレジットスコアの目安

クレジットスコア

評価

800〜850

素晴らしい

750〜799

とても良い

700〜749

良い

650〜699

普通

600〜649

低い

550〜599

とても低い

550以下

悪い

目安としては家の購入の際には700以上、車の購入の際には660以上のクレジットスコアを持っていることが理想的とされています。

ただし、ローンを組めてもクレジットスコアが低いとその分利率は高くなります。少しでも良い条件で車や家を購入できるように、日頃からクレジットスコアを上げる努力が必要です。

クレジットヒストリーの作り方

クレジットスコアは比較的短期間で構築することができますが、クレジットヒストリーにはより長い時間がかかります

例えば私の家族の場合、アメリカ在住3年目、つまりクレジットヒストリーも3年ほどの夫が新車購入の際にローンを組むことを試みました。

夫のクレジットスコアは当時750を超えていて、「とても良い」と評価されるスコアでした。しかし、クレジットヒストリーがないために、ローンを組んでくれる金融機関は限られていました

結局、ディーラーを通してローンは組めましたが、クレジットヒストリーが浅いことにより、通常よりも高めの利率での契約となりました。

クレジットヒストリーを作りたい方に勧めたいのは、ローンを組む条件を満たしているなら、車などを購入する際に3〜5年のローンを組むことです。

5年ローンを組み、毎月きちんと支払っていくことで、5年後には「借金を5年かけて計画的に返した人」という信頼ができます。

こうしてクレジットヒストリーを構築していくことで、住宅や次の車などを購入する際に、ローンを組みやすくなります。

アプリを使って自分のクレジットスコアを簡単にチェックしよう

クレジットスコア

自分のクレジットスコアを簡単に無料で確認できるCredit Karma(クレジット・カルマ)というアプリがあります。

クレジットカルマをダウンロードし、必要な情報を入力すると、Equifax(エキファックス)とTrans Union(トランス・ユニオン)が提示するクレジットスコアをいつでも無料で見ることができます。

また、クレジットスコアを上げる方法、クレジットスコアを下げている要因、現在のクレジットスコアで契約できるクレジットカード、クレジットヒストリーの年数など、さまざまなことを教えてくれるとても便利なアプリです。

このアプリは無料でクレジットスコアの確認ができる上、確認してもスコアへの影響がない、という点が人気の理由です。

ローンの相談や携帯電話の契約などの際のクレジットチェックに要注意

クレジットスコア

私も車の購入を考えるまでは知らなかったのですが、ローンを組めるかどうかを確認する際、ディーラーは必ずクレジット・ビューローにクレジットの確認をします。

また、そのディーラーが他の銀行に購入者のローンの可能性を問い合わせると、その銀行もクレジットの確認をします。

このクレジットの確認ですが、実はリスクがあります。クレジット・ビューローにクレジットの確認をすると、その度にクレジットスコアが下がります

私はそれを知らずに、まだ購入を考える段階でローンについて問い合わせをしたため、気づくとクレジットスコアをかなり下げていました。皆さんも、気をつけてくださいね。

クレジットスコアやクレジットヒストリーは社会保障番号(SSN)ごとに管理されています。車ディーラーや携帯電話の契約などでSSNを聞かれた際は、まず何に使われるのかを確認してから提示しましょう。

まとめ

アメリカ暮らし

アメリカで生活する上でとても大切なクレジットについて、理解は深まりましたでしょうか。私も渡米当初はクレジットに関しての知識は皆無でした。しかし、暮らしているうちにその重要さに気付きました。

こうして説明すると複雑に聞こえるかもしれませんが、要はクレジットカードやローン、公共料金などは必ず期限内に支払いましょう、ということです。

そうすることで、良いクレジットスコアとクリーンなクレジットヒストリーを維持し、アメリカでも困らずに過ごしていけるはずです。

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