旅行などで外国を訪れるのなら現金とクレジットカードがあれば十分ですが、実際にその国に住むという事になれば話も変わってきます。どうやってお金を管理していくかは、とても重要な問題ではないでしょうか。
ボリビアの企業に就職する場合はもちろん、そうではなくてもボリビアの銀行で口座開設は避けて通れません。
そこで、今回は南米ボリビアで銀行口座を開設する方法や必要書類などを詳しく解説します。
ボリビアの銀行口座を持つ必要性とは
ボリビアの企業に就職する場合、お給料の受け取りのために会社側からボリビアの特定の銀行に口座を作るようにと指示されるかもしれません。
その場合はもちろん銀行口座を作ることになりますが、そうではなくてもボリビアでの長期滞在ビザを取得するなら、ボリビアの銀行の口座を持つことは必須となります。
ボリビアでは、3ヶ月以内の滞在であれば観光ビザで問題ありませんが、それ以上滞在する場合はビザを取得しなければいけません。そこでボリビアの銀行の残高証明が必要になります。
ある程度の残高が銀行にあるという事が、「その人は経済的に安定していて、社会的に信頼できる人である」という事の証明になるからです。
ちなみに、ビザを持っていない人はボリビアの身分証カードを発行できず、身分証カードがないとボリビアの銀行の口座を作れないので、初めてビザの取得を申請するときに限り、日本の銀行の残高証明書でもOKです。
ただし、在ボリビア日本大使館や、ボリビアの外務省の窓口に行って手続きしたりする必要があります。日本で発行された残高証明をボリビア国内でも有効な書類にするには、とにかく手間もお金もかかります。
ボリビアでおすすめの銀行は?
ビザの手続きに使うだけという目的でボリビアの銀行口座を開設するのであれば、どの銀行でも問題ありません。就職先の会社から指定された銀行があれば、その銀行の口座を作れば、ビザ取得の際にも使えます。
Banco unión(バンコ・ウニオン)がおすすめの銀行
ただ、特にどの銀行か指定されていない場合は、ボリビアで最も大手の銀行であるBanco unión(バンコ・ウニオン)がおすすめです。
私もこの銀行の口座を持っていますが、支店やATMの数がダントツに多く、田舎の村などに行ってもこの銀行ならたいていはあります。サンタクルス市内のスーパーマーケットや空港、長距離バスのターミナルなどにももちろんATMが設置されています。
ビザを取得する際に払うお金も移民局で直接払うのではなく、Banco uniónの窓口で支払いを済ませ、支払明細書を移民局に提出するよう指示されるので、この銀行に自分の口座があれば楽に支払えます。
(ボリビアは自分の口座から他銀行の口座へ送金するシステムが今のところありません。
自分の預金がBanco unión以外の銀行に入っている場合、その銀行でお金をおろし、そのお金を持ってBanco uniónに行き窓口で支払うという二度手間になります。)
ボリビアでの銀行口座開設に必要な書類とは
ボリビアの銀行口座を開設するなんて、なんだかハードルが高そう!と当初は少しビクビクしていたのですが、実際にやってみるとめちゃくちゃ簡単に終わってしまいました。
必要書類は、ボリビア人がcarné(カルネ)と呼んでいる身分証カードと、住所の確認のための電気代か水道代の請求書のみです。
家を賃貸で借りている場合、請求書の名義人が大家さんの名前になっていることが多いと思いますが、それでも全く問題ありません。
ボリビアでは、日本のように引っ越しのたびに名義を変える習慣がありません。自分の手元に請求書がなくても、大家さんに「銀行の口座を作りたいから、請求書を貸してほしい。」と言えば、普通に貸してくれると思います。
ボリビアで行う手続きは、銀行口座の開設に限らず、どんな書類でもやたらとコピーを取らされます。
しかし、家にプリンターを持っている人はあまり多くないので、街の至る所にコピー屋さんがあります。移民局や役所、裁判所、学校の周辺は「Fotocopia(フォトコピア)」と看板の出ている小さなお店が何件も立ち並ぶことも。
銀行でも、身分証カードと電気代の請求書のコピーが必要になることが多く、対応した人が親切な人だとその場でコピーしてくれますが、そうでないと「コピーを取ってから、出直してきて。」と言われてしまうこともあります。
身分証カードの両面と電気代の請求書はあらかじめコピーを取ったうえで、銀行の窓口に行くようにしましょう。
ボリビアでの銀行口座開設の時に聞かれること
語学力に不安があると、銀行の窓口に行くのも勇気がいりますよね。でも、実際に行ってみると実は大したことは聞かれません。
名前や住所を聞かれますが、身分証カードや電気代の請求書を見せれば済みます。あとは、緊急連絡先としてボリビア国内にいる家族または友人の名前と連絡先を2人登録するように言われました。
最後にデジカメでパシャっと写真を撮れば終了です。口座を作る理由とか、ボリビアに住んでいる理由とか、色々突っ込まれるのかな?と想定していましたが、なんてことはなく20分くらいで全て終わりました。
銀行カードは紙のカード!
とっても簡単に口座が開設できてしまうボリビアの銀行ですが、私が驚いたのは渡されたカードがなんと紙製(!)だったことです。しかも、ラミネート加工なども特に無しの普通のペラペラなコピー用紙。
印刷の質も悪く、顔写真も誰かわからないくらいピンボケぎみ。想定していたカードと違い過ぎて、「これだけ?」と思わず銀行の人に聞いてしまいました。
お願いすれば、日本の銀行のようなプラスチックのカードを作ってくれますが、特に何も言わないと当日に紙のカードを渡されて終了です。日本の銀行では当たり前の通帳も発行されません。
紙のカードはもちろんATMでは使えないので、銀行の窓口での出金・入金のみ利用可能です。
ボリビア人に「不便じゃない?」と聞いてみたら、「ATMよりも人間がいる窓口の方が信頼性が高いから不便じゃない。」とのことでした。国が変われば、人々の感覚も変わるものですね。
2人の連帯名義でボリビアの銀行口座を開設
口座を開設するときに窓口で説明されて知ったのですが、ボリビアでは1つの口座に2人の人の名前を名義人として登録することができます。
私も、口座を作る時に夫と一緒に行って、2人の名義で口座を開設しました。そうすると、どちらが銀行の窓口に行っても本人として出金・入金の手続きができてなかなか便利です。
まとめ
長期でボリビアに住むのなら避けては通れないのがボリビアの銀行口座の開設です。
口座を開設した当時、すでにある程度はスペイン語を話せるようになっていたものの、「難しいことを言われたらどうしよう。」と心配しながら臨んだ口座開設でしたが、あっさり20分くらいで開設することができてしまいました。
この記事が、ボリビア移住を検討中の方の参考になれば嬉しいです。
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