日本から外国へ移住するときに、どんな服を持っていったら良いのか悩んだことはありませんか?
ブルガリアへの移住の場合でも、日本とは気候が違うため多少の注意が必要です。ブルガリアの緯度は日本の宮城県とほぼ同じなので、日本と同じように四季があります。ただし大陸性気候のため、日本に比べると乾燥しています。
今回はブルガリア・ヴァルナの季節ごとの天気の特徴と共に、おすすめの服装を紹介します。また、ブルガリアで暮らしてみて気づいた服装に関する注意点もお伝えします。
記事の目次
ブルガリアの気候の特徴
ブルガリアの緯度は、日本の仙台市とほぼ同じです。
夏場は30℃を超えることもありますが、40℃近くまで上昇することはほとんどありません。また冬場は雪が降ったり、気温が氷点下を下回ったりする日がかなりありますが、-10℃を下回ることはほとんどありません。
南北の気候の違い
ただし、ブルガリアの中央には2,000m級のバルカン山脈が通っており、山脈の北側と南側で気候がやや異なります。
ブルガリアの北部は大陸性気候のため一年を通して寒暖差が激しく、夏は30℃以上を超える日も多い一方で冬は0℃を下回る日もかなりあります。また雨の日が少ない上に湿度もそれほど高くないため、全体的に乾燥しています。
ブルガリアの南部は地中海性気候のため一年を通して暖かく、夏は35℃近くまで上昇することもありますが、冬については氷点下まで下がる日はあまりありません。ただし雨の日が多く湿度も高いため、夏場はかなり蒸し暑い日が続きます。
東西の乾燥状態の違い
さらに、ブルガリアは東西でも空気の乾燥状態に差があります。
首都のソフィアがあるブルガリアの西部は、セルビアやマケドニアなど旧ユーゴスラビアの国々などと大陸でつながっていて海がありません。そのため空気が乾燥しています。
特に冬場は雨もあまり降らないため、風邪やインフルエンザなどの病気には注意が必要です。
一方で今回紹介するヴァルナがあるブルガリアの東部は黒海に面しているため、他のブルガリアの地域よりも湿度が高めです。冬場は冷たい空気が黒海から流れ込むため、体感温度は実際の気温よりも低く感じます。
冬と夏の日照時間の違い
ブルガリアの日照時間は冬場と夏場でかなり差があります。冬場は午前6時半頃には日が昇りますが、夕方4時半頃になると日が沈みます。
夏場はサマータイムの影響もあり、日が昇るのは冬場と同じ午前6時半頃ですが、日が沈むのは夜の9時頃です。
春(3月~5月)のヴァルナでの服装は?
ブルガリアの春は3月頃から始まります。ブルガリアの東部にあるヴァルナでは3月末頃には花が咲き始め、4月頃になれば黒海沿岸にも観光客が訪れ始めます。また3月の4週目にはサマータイムに切り替わるため、夜6時や7時でも日が沈まなくなります。
ヴァルナの春の気温は平均で5℃から15℃くらいです。海が近いこともあり朝の冷え込みは相当厳しいですが、日中になるとかなり気温が上がります。夕方の時間になるとだいぶ過ごしやすくなるので、散歩や買い物などにはおすすめの時間帯です。
ヴァルナの春のおすすめの服装は?
朝晩については寒くなることがあるので、脱ぎ着のしやすい服は必需品です。女性なら薄手のセーターやカーディガン、男性ならジャケットがあれば便利です。
ボトムについては、天気に合わせて厚手のジーンズやチノパンなども用意しておくと安心です。
ブルガリア人男性は、厚手のTシャツか薄手のTシャツに薄手のセーターを羽織るのが一般的です。肌寒いとき、日本のように襟付きのオックスフォードシャツのようなものを着る人はあまりいません。
ブルガリア人女性は、若い人を中心にレギンスをはいているのをよく見かけます。レギンスは体のラインが強調されるので、日本ではそれだけをはいている人は少ないですが、ブルガリアではセクシーであることがカッコイイとも考えられています。
ヴァルナで春を過ごすときの注意点
日本では春といえばスギやブタクサなどの花粉の季節です。多くの日本人が花粉症に悩まされる季節でもあります。ヴァルナにはスギやブタクサなどはほとんど生息していませんが、代わりにシナノキがあります。
ヴァルナではシナノキを街路樹として利用しているので街中でもよく見かけます。シナノキも花粉を持っているため、花粉症の方は外出の際はお気をつけください。
ただしブルガリア人は、風邪を引いたときでもほとんどマスクを着けません。日本と同じように花粉予防でマスクをしているとかなり奇異の目で見られるのでご注意ください。
夏(6月~8月)のヴァルナでの服装は?
夏のヴァルナは気温はかなり上昇しますが、湿度は低いため過ごしやすいのが特徴です。
ヴァルナやブルガスなどの黒海沿岸地域では、6月中旬にはビーチへ訪れる観光客も増え始め、8月頃になればブルガリア全体が多くの外国人観光客で賑わうようになります。ただ天気が突然崩れる日も多く、にわか雨も多いため傘は必需品です。
ヴァルナの夏の気温は平均で15℃から30℃くらいです。7月後半になると35℃まで上昇する日もあるので、熱射病には注意する必要があります。ただし夕方になると気温が一気に下がり、8月でも20℃を下回ることもよくあります。
ヴァルナの夏のおすすめの服装は?
ヴァルナでは日差しが日本よりもかなり強いため、Tシャツなどの薄手の服装で過ごすのが一番のおすすめです。女性はキャミソールなどがあれば便利です。
またビーチが近いこともあり、散歩がてらビーチで日光浴するブルガリア人も多く見られます。そのような場合、ブルガリア人女性はビキニを着て、その上にTシャツやキャミソールを重ね着しています。
また夏場になるとジーンズの人は少なくなり、代わりに短パンをはく人が多くなります。気温もかなり高く蒸し暑く感じるので、靴も革靴よりはサンダルをおすすめします。目を保護するためのサングラスも携帯しておいた方が便利です。
ヴァルナで夏を過ごすときの注意点
ヴァルナだけでなくブルガリア全体でも言えることですが、レストランやカフェなどの多くのお店では、エアコンは設置されていても経費削減のために使用していない場合が多く見られます。
日本ではクーラー病にならないためにカーディガンなどを常に持ち歩く方もいますが、ヴァルナではそういった状況になることはありません。
特にバスや電車については、エアコンが無い車両がほとんどなので、暑さ対策をしっかりするようにしましょう。
秋(9月~11月)のヴァルナでの服装は?
9月の中旬になればサマーシーズンも終わり、秋の訪れを感じます。ヴァルナでは紅葉のシーズンとなり、多くのブルガリア人が海水浴から山でのハイキングやキャンプにシフトチェンジします。
ただしヴァルナの秋は短く、10月の終わり頃には冷え込みが厳しくなり始めます。また雨の日はそれほどありませんが、風の強い日が多いので、体感温度は気温よりも低く感じます。
ヴァルナの秋の気温は10℃から20℃くらいです。10月の4週目にはサマータイムも終了するため暗くなるのが早くなり、気温以上に寒さを感じます。
ヴァルナの秋のおすすめの服装は?
気温は春先に比べれば高いですが、風が強いため、春先よりも厚手の服を着るのがおすすめです。セーターやジャケットなどすぐに羽織れるものを用意しておくと便利です。
また10月の末ごろにはかなり寒くなってくるので、薄手のコートも用意した方が無難です。
なお、ヴァルナでは雨の日に備えて、なるべく底の厚い革靴やブーツを履くブルガリア人をよく見かけます。
ヴァルナで秋を過ごすときの注意点
秋になると、女性は日本と同じように薄手のコートを着ます。ただし、ヴァルナではコートの色は灰色や黒が一般的です。
日本では白いコートを着る女性も多いですが、ヴァルナの場合、道路事情が日本ほど良くないので、砂埃も多く雨が降った後は水溜りもかなりできます。そのため、白いコートなどを着るとあっという間に汚れてしまうので、あまりおすすめできません。
もしコートが汚れてしまった場合にはクリーニングに出すこともできますが、ヴァルナではクリーニングを利用する人は少なく、質も日本のように高くないので注意が必要です。
冬(12月~2月)のヴァルナでの服装は?
寒さは厳しいですが、ブルガリア人にとっては一年で最も盛り上がる時期が冬場です。12月の末にはクリスマスを迎え、ニューイヤーの頃まで盛り上がります。
イベントもたくさんあり、街のあちらこちらでコンサートや野外パーティーなどが行われて盛り上がります。
ただしこの時期になると外はかなり乾燥しており、インフルエンザなどの病気も蔓延するため、寒さ対策には十分注意が必要です。
ヴァルナの冬の気温は-5℃から10℃くらいです。ブルガリアでは雪の降る日も多く、特に1月から2月頃に寒波が到来して冷え込みが厳しくなると共に雪が降ります。
ヴァルナの冬おすすめの服装は?
この時期になるとコートは必需品になります。東京と比べるとかなり寒く感じるので、厚手のコートなどを用意するといいでしょう。
ヴァルナでは、ブルガリア人男性はマウンテンパーカー、女性はダウンコートを着るのが一般的です。ボトムは厚手のジーンズをはく人も多いです。
またブルガリアでは、冬の室内の服装にも注意が必要です。ブルガリアのアパートにはガス管が通っていないため、基本的には電気を使用します。
そのためエアコンがブルガリア人にとっての暖房器具になるのですが、氷点下の時や風の強いときなどは効きが弱くなるので、室内でも暖かい服装が必要です。
ヴァルナで冬を過ごすときの注意点
ヴァルナの冬は日本の東京や大阪と比べるとかなり寒いです。風も冷たいので手袋やマフラーを用意しましょう。
また日本ではあまり見かけませんが、ブルガリア人は冬になると男性も女性も毛糸の帽子をかぶります。
日本ではほとんどのお店で暖房が効いているため、気温以上に寒さを感じることはありませんが、ヴァルナではレストランやカフェでさえも暖房の効きが弱いので、コートだけでなく帽子などの防寒具も欠かせません。
ブルガリアでの服装の注意点
季節や場所にもよりますが、ブルガリアと日本の気候はそれほど大きくは変わらないので、日本で普段着ている服をそのままブルガリアへ持っていくことができます。
コートについても、日本で売っているダウンコートやマウンテンパーカーがあれば十分です。ただし、ファッション感覚については日本人とブルガリア人とでは大きく異なります。
日本と同じ服装では危険なことも
日本人はカラフルなものや柄ものを好む人も多いですが、ブルガリア人から見ると日本人の服装は全体的に子どもっぽく見えるようです。
ブルガリア人は着心地がよくシンプルな服装を好みます。またブランド物の服を着ることにはあまり関心がありません。
このような人々の中で有名なブランドの高価な洋服やアクセサリーを過度に身につけると浮いて見える上、スリや置き引きなどの犯罪に巻き込まれる危険性があるので注意が必要です。
女性の服装に関しては、ジーンズなどのパンツスタイルが一般的でスカートをはく人はあまり見かけません。そのため、ブルガリアでスカートをはいて街を歩くとやや目立つ場合もあります。
日本から服を持っていく場合には、例えばUNIQLOやH&MやGAPなどのシンプルなものを用意することをおすすめします。
ブルガリアで服を買うには
ブルガリアで服を購入する場合、以下の方法があります。
ファストファッションのショップで購入する
ブルガリアの大都市や中都市には、H&MやZARAやNew Yorkerなどのファストファッションのショップがあります。サイズも日本のショップのものと変わらないため便利です。日本と同じようなものを揃えたい場合は、一番おすすめの方法です。
市場で購入する
ブルガリアにはどの街にも市場が必ず1つはあり、野菜や果物などの食料品だけでなく衣類も売っています。
市場で売られている衣類のほとんどはトルコ製か中国製です。
ファストファッションのお店に比べると質は落ちますが、ジーンズなら2,000円程度、コートでも5,000円を出せばそれなりのものが買えるので、なるべく服の費用を抑えたい方にはおすすめの方法です。
古着屋で購入する
ブルガリアには古着屋がたくさんあり、多くのブルガリア人は古着屋を定期的に利用します。品物はイギリスやフランスやスペインなどの西ヨーロッパで買い付けられたもので、値段が安いだけでなく質もかなり良いのが特長です。
時にはHUGO BOSSやPRADAなどのブランドメーカーの服が激安で販売されていることもあります。値段も1着ではなくキロ単位で付けられている店が多く、1キロ400円ほどで購入することができます。
まとめ
ヴァルナの気候は日本と似た部分もありますが、湿度の低さや日差しの強さなど異なる部分も多くあります。特に夏場は日本と比べて日差しがかなり強いので、ファッションよりも快適性にこだわって揃えることをおすすめします。
ブルガリアに移住する場合には、日本の洋服を持っていくのではなくブルガリアですべて揃えるという方法もあります。
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