きらびやかな宮殿、オペラハウスや歌劇場、教会、大聖堂、美術館や博物館……オーストリアの古都・ウィーンには、さまざまな見どころがあります。
華やかなイメージのある観光都市ですが、実はウィーンは気温の変化が激しく、寒暖差も大きい場所なのです。
今回はそんなウィーンの気候や気温、ベストシーズン、天気、服装などを詳しく解説していきます!事前の準備をばっちり行い、ウィーン観光を100%楽しんでくださいね!
ウィーンの年間の気候・天気は?
季節
ウィーンにも日本同様に四季があります。しかしウィーンは夏と冬が長く、春と秋が比較的短めの傾向。その年にもよりますが、夏は5月~9月ごろ、冬は11月~3月ごろで、それらの合間に短い春や秋があると考えるといいでしょう。
気候
また、ウィーンは「大陸性気候」に属しています。周りを海に囲まれた日本は「海洋性気候」と呼ばれていますが、オーストリアは海に面していないため、気温の変化が大きく乾燥した気候が特徴です。
ちなみに札幌市出身の筆者にとっては、ウィーンの気候は札幌にかなり似ているように思います。
ウィーンは夏は過ごしやすく、冬は寒さが厳しいため(札幌ほどではありませんが)、ウィーンの気候をイメージするには札幌を訪れる感覚で考えてみてもいいかもしれませんね!
ウィーンの気温は?
春(3~5月ごろ)の気温
3月はまだ冬の名残りもあり、春らしい陽気とは限りません。日中の平均最高気温は約10度ですが、平均最低気温は2度前後なので、寒暖の差が大きいと思っておくといいでしょう。
4月に入ると平均最高気温は15度前後まで上がり、5月には21度前後と過ごしやすくなります。しかし、夜は日中より気温が10度ほど下がるので、まだまだ暖かいとは言えなさそうです。
夏(5~9月ごろ)の気温
夏のウィーンは湿度の少ないカラッとした気候です。
5月~6月は初夏にあたり、最高気温は約21~23度、最低気温は約11~14度です。
1年間でもっとも暑い7~8月には気温もさらに上がり、最高気温は26度前後、最低気温は15度前後となるでしょう。ただし近年は温暖化の影響もあり、30度を超す日も出てきています。
9月は真夏ほどの暑さではありませんが、最高気温は20度前後、最低気温は12度前後です。
秋(9~11月ごろ)の気温
9月の後半ほどからは、徐々に涼しい季節になってきます。10月には最高気温が約14度まで下がり、最低気温は約7度。11月には最高気温が約8度、最低気温が約2度と、冬の兆しが見え始めてきます。
冬(11~3月ごろ)の気温
ウィーンの冬は、最高気温でも約3~5度と、東京の1~2月の最低気温並みになります。夜はさらに冷えこみ、最低気温は-2~-1度前後となるでしょう。
ウィーンでの服装は?
春(3~5月ごろ)の服装
この時期は春とはいえ、まだ防寒具や上着は手放せません。3月であれば厚手のジャンパー、もしくはコートやダウンを持っていくといいでしょう。ただし日中は10度近くまで上がることが多いため、脱いで持ち運ぶことも考えておくとよさそうです。
4月、5月であれば、日中は長袖シャツ1枚でも過ごせるでしょう。夜は約6~11度まで下がるので、薄手のジャンパーかジャケットの準備は必要です。ヒートテックなどのインナーを着込んでおくのもいいですね。
春におすすめの服装
- アウター:厚手のジャンパー、コート、ダウンなど
- インナー:長袖シャツ
- その他:ヒートテックなどのシャツ
夏(5~9月ごろ)の服装
5~6月の初夏は、日中であればシャツ1枚で出歩くことができるでしょう。しかし6月になっても夜は約14度と肌寒いため、ジャンパーを持っていくことをおすすめします。
7~8月は日本の夏同様、半袖で過ごせます。日差しが強い日もあるため、帽子を用意しておくといいでしょう。ただし気温の変化が激しいことや、室内ではクーラーがきいていることも考えて、カーディガンなどを持っておくと安心です。
夏におすすめの服装
- アウター:薄手のジャンパー、カーディガン(持ち歩き用)
- インナー:半袖シャツ、長袖シャツ
- その他:日除けの帽子
秋(9~11月ごろ)の服装
この季節になると、上着が欠かせなくなります。9~10月であれば薄手のジャンパーかジャケット、11月であれば厚手のジャンパーやダウン、コートを用意してください。
秋におすすめの服装
- アウター:薄手のジャンパー(9~10月)、厚手のジャンパー(10~11月)、コートやダウン(11月)
- インナー:長袖シャツ
- その他:ヒートテックなどのシャツ
冬(11~3月ごろ)の服装
冬のウィーンは、気温が氷点下になります。外に行くときはコートやダウンを着る、マフラーや手袋を用意する、中に暖かいインナーを着る、寒がりな方はカイロなどを持っておくなど、しっかりと防寒しましょう。
ただし室内は暖房がきいていたり、日中は3~8度ほどにもなったりするため、脱ぎやすい格好がおすすめです。
冬におすすめの服装
- アウター:コートやダウン
- インナー:長袖シャツ、セーター
- その他:ヒートテックなどのシャツ、手袋、マフラー、帽子
ウィーン季節別の注意点
夏(5~9月ごろ)
前述したように、この時期は雨がやや多くなります。特に5~7月は、他の月と比べて降水量が多くなる傾向です。
しかしその他の月でも、突然の大雨や天候の崩れはもちろん起こり得ます。筆者が9月にウィーンに行ったときは、スコールのような大雨にいきなり降られ、カバンごとびしょ濡れになりました。
冬(11~3月ごろ)
ウィーンの冬は雪が降ります。そのため滑り止め付きのブーツや、冬仕様の靴を履いていくのがおすすめです。
また、秋以降は日照時間の短さが際立ちます。特に冬は日本より1時間以上短い日も多く、16時過ぎには暗くなってしまうことも。女性の一人歩きや、貴重品を抱えての外出には気をつけ、早めにホテルに戻れるような予定を立てましょう。
ウィーンのベストシーズンは?
ベストシーズンとその理由
ウィーンに行くなら、5~9月の夏季がベストシーズンです!この時期は比較的温暖であり、真夏でも25~26度と暑すぎません。日が出ている時間も日本に比べて長いので、夜まで観光を楽しめます。
ただしこの時期は比較的雨が多いため、雨具の準備が必要です。
ベストシーズン時期でおすすめしたい観光地
ウィーンに行ったら、シェーンブルン宮殿は外せません。宮殿内部は1年を通して見学できるのですが、一部の庭園やグロリエッテ・迷路庭園は、11月から3月までは入れません。そのため穏やかな天候の夏季に訪れた方がより多くを見学できます。
また観光地ではありませんが、ウィーンに行ったらカフェの外にあるテラス席に座ってみるのがおすすめ。
ウィーンではカフェ文化がとても盛んで、無形文化遺産に登録されているほど。夏は気持ちのいいテラス席に座り、ウィーン風の朝食で1日をスタートしてみてはいかがですか?
ベストシーズン時期のイベント
ウィーンでは毎年6月に「ドナウインゼルフェスト(Donauinselfest)」が開催されます。これは「世界最大規模の野外音楽祭」といわれる音楽のイベントで、来場者は3日間で300万人を超えるほど。
音楽を楽しめるのはもちろんですが、屋台や絶叫マシンなどのアトラクションもあるので、音楽に興味がなくても面白いかもしれませんね。
また、5月に始まる「ウィーン芸術週間」では、クラシックやオペラなどのコンサート、ダンス、演劇などの芸術が、街のいたるところで楽しめます。
世界各国から集められたアーティストたちのイベントを一度に見られるのは、芸術の都として名高いウィーンならでは。
5~6月にウィーンを訪れる場合は、せっかくの機会なので足を運んでみてはいかがでしょうか。
ウィーンへの持ち物は?
雨具
天候が崩れやすいウィーンでは、突然の雨のことを考え、カバンの中に傘や合羽を入れておくのがおすすめ。重いと持ち歩くのが大変なので、軽量のものを選ぶといいですよ。
羽織り物
たとえ夏でも羽織り物は必須!外は25~26度あっても、室内は冷房でキンキンに冷えている……ということもあるためです。
日焼け止めや帽子
夏は日差しが強いため、日焼け止めを持っていくといいでしょう。帽子の携帯もおすすめします。
ウィーンのその他の注意点
芸術の都と言われるウィーンですが、あまりにも華美な服装・流行の服装は注意が必要です。周りから浮いてしまうことで「観光客だ」と目を付けられ、スリなどのカモにされることも。
現地の人の服装は、ダウン・トレーナー・ジーンズなど、シンプルなものが主流です。トラブルに巻き込まれないためにも、落ち着いた動きやすい服装を心がけましょう!
まとめ
一般的な観光の場合、ウィーンのベストシーズンは夏と言えます。しかしコンサートが目的の方は、夏以外の時期に来るのがおすすめです。ウィーンフィルやオペラなどは毎年9月にシーズンが始まり、翌年6月が最終月となります。
7~8月はたいていお休みとなるため、コンサートを見たい方にとっては9~6月がベストシーズンとなります!
みなさんも自分の「ベストシーズン」を見つけ、その季節に合った服装で、楽しくウィーンを旅してくださいね!
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