もし長期的に福建省アモイ市に住むことになった場合、まず居住先の確保が必要です。
その際に物件を探すにはどうしたらいいのか?どのエリアが自分にとって最適か?家賃相場は?賃貸契約でだまされない?などなど、初めて中国で賃貸物件を探すとなると疑問や不安は尽きません。
そこで今回は中国・アモイ市内で賃貸物件を探す方法から、物件選びのポイント、契約締結時の注意点までをご紹介します。※1元=16.4円
アモイ市の高級物件の特徴
中国で近年開発されたマンション敷地内は小区(シャオチー)と呼ばれています。周囲を塀で囲まれた敷地内に、何棟ものマンションが建築されている点が特徴です。
このマンション内は管理会社が雇った複数のガードマンと監視カメラによって、24時間体制で守られています。
そのほか公園のような緑化地帯や家庭ごみ捨て場、子どもたちの遊具施設、大人用の運動器具のあるスペース、プールなどがついていることが多く、住環境の安全性と快適性に貢献しています。
もう一つ日本の賃貸物件と違うのは、家具・家電が付属していることが多いところです。このため引っ越しのときには身の回り品だけ運べばいいので、日本の引っ越しよりもかなり楽です。
アモイ市おすすめの居住エリアと家賃相場
アモイ市は6つの区からなっており、アモイ本島と中国大陸側に分かれています。
市政府やアモイ大学があり、外国人が多く住むのはアモイ本島の方です。特に思明区(スーミンチー)に集中しており、中でも滨北(ビンベイ)と五缘湾(ウーユエンワン)は人気の居住地です。
滨北には筼筜湖(ユィンダンフー)という湖沿いにカフェやイタリアンレストランなどが並び、雰囲気の良い場所です。五つ星ホテルのマルコポーロ・ホテルとアモイ市政府もすぐ近く。ただ新しい物件があまりなく、建物の老朽化が目立ちます。
五缘湾はここ数年来、開発が進んでいる地域です。マンションも新しく、豊富な駐車スペースや大規模なショッピングセンター、オフィスビルなどの新しい近隣設備が魅力。
滨北と五缘湾の家賃相場
アモイ市内の賃貸マンション物件は多数あります。ここでは外国人が多く長年人気の高い滨北と、新しく開発が進み人気急上昇中の五缘湾エリアに絞って、家賃相場目安をご紹介します。
滨北エリアですが、2LDK、3LDKの家賃相場は7,000〜10,000元/月です。一方、五缘湾エリアは、3LDKの家賃相場が10,000元前後です。
一般的に面積が大きく、築年数が浅く、高階層ほど家賃は高くなる傾向にあります。
中国では結婚を機にマンションを購入することが多いため、物件の多くは2LDKから3LDKのファミリー向けです。もちろん、1人用の小面積の部屋もありますし、マンションの一部屋だけ借りるという物件もあります。
部屋探しのHOW TO
まず部屋を探す場合、どのエリアに自分が住みたいのかを決めます。わたしは中国で7つの異なる物件に住んだことがあります。その経験から言うと、やはり自分の毎日の生活に便利な立地の物件がいいかと思います。
例えば大学に留学するなら大学内の寮、仕事をするなら勤務先の近くか通勤に便利な交通機関路線上の駅近く、などです。
エリアが決まったら不動産仲介業者に問い合わせます。大学の寮は大学事務所に連絡します。
不動産仲介業社は手数料や把握している物件の情報量が一軒一軒異なるので、1軒目で即決せずに、何軒か比較するべきです。問い合わせや下見だけで仲介業者に料金を支払う必要はありません。
中国のインターネットによる賃貸物件探し
中国でも日本と同様、インターネットで物件を検索することが可能です。中国では百度(Baidu)という検索サイトが有名です。Googleは規制があって、中国では通常使用できません。
検索条件の入力や検索結果の理解には、中国語簡体字が必要です。「厦门 租房+エリア名あるいはマンションの名前」を入力すると結果が出ます。
家賃、物件に付いている家具・家電、間取り、面積などの情報が掲載されていますので、事前に自分の希望にあった物件を絞り込むことができます。
ネット上の情報は完全ではない場合が多いので、下調べのあとは電話で問い合わせし、実際の不動産仲介店舗や物件に足を運びましょう。
アモイ市の不動産仲介店舗
アモイ市にあって日本人にもなじみのある不動産仲介業者と言えば、「センチュリー21」です。中国語では「21世纪不动产」という看板表記で、黒と黄色の看板が目印です。店舗内で働いているのは中国人なので、ここでも中国語が必要となります。
もう一つ中国国内で多くの店舗を展開しているのが、「链家」(リエンジャー)という中国国内の不動産仲介会社です。グリーンを基調とした看板です。
中国のほとんどの不動産仲介店では英語は通じません。
住みたいエリアにあるお店で探す
不動産仲介店は居住地域に隣接するように建っていることが多いので、まず住みたいエリアを決め、当該エリア内の不動産仲介店舗に行くと自分が知りたい物件情報を多く得ることができます。
ネット上の情報は完全ではなかったり実際の不動産動向とタイムラグがあったりしますが、実店舗は情報がタイムリーで、ネットに載せていない物件があったり、個人の細かな希望も伝えることができる点が魅力です。
アモイ市での賃貸物件探しの注意点
必ず契約前には自分の目で物件を見る
賃貸契約締結前に必ず物件を実際に下見に行きましょう。実際に見に行くと、写真や間取り図ではわからないマンションの管理状況や付近住民の様子などを知ることができます。
中国の賃貸物件には基本的な家具・家電が付いていることがほとんどですが、下見のときにはあったのに借りてみたらなくなっていた、壊れていて使えなかったという事態も起こり得ます。
どの家具・家電が含まれるのか、故障がないかチェックしておきましょう。
不満要素は交渉の手腕を発揮して
もし洗濯機やベッド、エアコンなど生活必需品が付いていない場合、家主に交渉することが可能です。借り主の要求に対して意外と柔軟に対応してくれることが多いので、希望を伝えてみてください。
私は以前に便座が古すぎるという理由で、家主に購入してもらいました。
インターネット回線の有無は物件次第です。その費用もどちらが負担するか契約条件次第なので、契約締結前に交渉しましょう。光熱費は借り主負担が基本です。ペットは禁止が特筆されている場合以外はOKです。
中国の不動産賃貸契約時の注意
借りたい物件が決まったら、いよいよ詳細の交渉と契約締結です。特に注意するべき点は以下の6点です。
- 家賃の支払い方:一般的に1〜3カ月に1回支払う場合が多いです。もし半年〜1年分一括を要求されたら要注意。
- 敷金はいくらか:多くの場合、1カ月分の家賃金額です。それ以上を要求された場合は交渉しましょう。
- マンション管理費はどちらが負担するのか:借り主が支払うことが多いですが、家主さんが払ってくれることもあります。
- 契約を家主が一方的に破棄した場合の賠償金:一定金額の賠償金を決めておくと契約満期前に一方的に契約破棄されるリスクを減らすことができます。
- 不動産所有者と契約者が同一かどうか:実際の不動産持ち主ではない人間がなりすまして契約することもありますので、契約者身分証と不動産権利書上の名義が一致しているか確認しましょう。
- 物件に付属する家具・家電:どの家具・家電が付いているのか、物品名を明記してもらいます。
まとめ
以上ご紹介した注意点に気をつけると、自分の希望に合った物件を適正な家賃で賃貸できる確率が高まります。
私は初めて中国に来たとき、大学寮に住んでいました。今から考えると寮費が相場よりかなり高く、10平方メートルほどの部屋で近隣の3LDK物件と同等の家賃でした。
居住目的物件の不動産仲介業者の手数料は、家主と借り主が共同で約1ヶ月分の家賃相当金額を支払うことが多いですが、具体的な金額と双方の負担割合はあらかじめ契約締結前に確認、交渉しましょう。
契約を結び、手付金を払ってしまった後は、交渉が不利になります。要求は契約締結前、手付金を支払う前に交渉する方が有利に働きます。
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